企業兼大株主東邦瓦斯東証プライム:9533】「電気・ガス業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

(1) 経営方針、経営環境及び対処すべき課題

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。

 当社グループは、2022年3月に公表した「東邦ガスグループビジョン」において、当社グループの従業員が共通認識に立ち、新たな時代を切り拓けるよう2050年の社会像を思い描くとともに、中間地点となる2030年代半ばに目指す姿として、「地域におけるゆるぎないエネルギー事業者」「エネルギーの枠を超えたくらし・ビジネスのパートナー」「持続可能な社会の実現をリードする企業グループ」の3つを掲げている。

 目指す姿の実現に向けた第二ステップの前半戦にあたる新たな中期経営計画(計画期間:2025~2027年度)を本年3月に策定した。この新たな中期経営計画に沿って、事業・財務・人材の各戦略を統合的に推進し、稼ぐ力を引き上げながら、都市ガス・LPGなどのコア事業から電気・海外などの戦略事業へ経営資源をシフトし、企業価値の向上に向けた事業構造の変革を加速していく。

 <東邦ガスグループ 中期経営計画>

 ■取り巻く経営環境

グループビジョン策定時からつづく潮流

サステナビリティに対する要請

エネルギーを取り巻く5つのD(脱炭素化(De-carbonization)、

人口減少(Depopulation)、制度改革(Deregulation)、デジタル化(Digitalization)、分散化(De-centralization))

足元で生じている環境変化

自然災害や地政学リスクの高まり

経済環境の変化(金融政策の転換、基調的な物価・賃金上昇、資本コストや株価を意識した経営への要請の高まり)

 ■全体戦略および数値計画 

①利益・収益性

 (2027年度)

連結経常利益

300億円 

ROE

6%+α 

②株主還元・資本政策

 (2027年度末)

配当政策

利益成長とともに累進的な増配を目指す 

自己資本の最適化

自己株式の取得を進め、自己資本4,000億円を目安に最適化 

政策保有株式の売却

1/3程度の売却を完了

※ 2023年度末の残高に対する比率。2027年度末の政策保有株式の残高は、自己資本対比で20%未満となる想定。

 ■財務戦略

①キャッシュアロケー

 ション(2025~2027

 年度累計)

キャッシュイン

キャッシュ・フロー創出※1 2,100億円程度

借入れ余力(デット)活用※2 1,300億円程度

キャッシュアウト

コア事業投資 1,100億円程度

戦略事業投資 1,300億円程度

株主還元 1,000億円程度

②B/S経営の深化

 2030年代半ばに戦略事業をコア事業に並ぶ規模に成長させるべく、ROIC(投下資本利益率)による事業別の収支管理や、事業ポートフォリオが価値創造に資する状態であるかの定期的な点検を実施する。

 B/Sマネジメントとして、コア事業資産のスリム化や政策保有株式の売却を進めつつ、戦略事業資産を増強する。また、適切な資本構成と資本コスト低減に向けて有利子負債と純資産の構成を見直す。

※1 営業キャッシュ・フロー 600億円程度(2027年度)

   政策保有株式等の売却  300億円程度(2025~2027年度累計)

※2 D/Eレシオ 上限目安0.8倍

■事業戦略

①コア事業の安定的な

 キャッシュ・フロー

 創出

 都市ガス・LPGなどのコア事業で安定的にキャッシュ・フローを創出すべく、サプライチェーン各段階での取組みを推進する。

・都市ガスへの燃料転換・エネルギーの高度利用とともに、LPG事業において業務基盤を

 強化しつつ事業規模を拡大する。

・先進技術の活用やDXを推進し、ゆるぎない安全・安心、安定供給の確保を通じた地域の

 レジリエンスの向上と、固定費の効率化を両立する。

・最適な調達ポートフォリオの構築とLNG取引の推進等を通じて柔軟かつ競争力のある調

 達を実現する。

KPI

コア事業の営業キャッシュ・フロー 450億円程度(2027年度)

②成長の原動力の育成

 電気事業・海外事業を次代に向けた利益成長の原動力とすべく、収益性を意識した積極的な資源投下により、規模の拡大と競争力の強化に両輪で取り組む。

・電気事業では、調達の多様化や発電事業への参画に加え、新たなソリューションの創出を

 通じて収益性・安定性を高める。

・海外事業では、アジア・北米等でエネルギー・カーボンニュートラル関連事業へ出資参画

 するとともに、事業の一層の深耕のため、活動拠点を拡充する。

KPI

ROICターゲット 電気事業3%+α/海外事業4%+α(2027年度)

③地域を基点としたビ

 ジネスの深耕

 地域のくらしやビジネス、自治体等とのWin-Winの関係・共生に繋がる地域価値創造ビジネス群※1の深耕を図る。

 分野や業界を超えた企業間連携により、事業領域の拡大を目指す。

KPI

地域価値創造ビジネス群の事業利益 50億円程度(2027年度)

④カーボンニュートラ

 ルへの使命と責任

 トランジション期におけるCO排出量の削減に向け、国内外で天然ガスの普及拡大やソリューション提案に注力するとともに、2050年カーボンニュートラルの実現に向けた取組みを加速する。

・カーボンニュートラルの実現に向け、e-methane※2等の製造プロジェクトへの参

 画を進め、COの利活用に向けた技術実証にも取り組む。

・再エネ電源の拡大や水素の普及に資する取組みを着実に進め、エネルギーの低・脱炭素化

 に対する幅広いニーズに応える。

・自治体や協業先との連携を深め、資源循環やカーボンクレジット創出により、地域のカー

 ボンニュートラル実現に貢献する。

KPI

ガスのカーボンニュートラル化率 5%以上(2030年度)
     e-methane等導入量      1%以上(2030年度)
     再エネ取扱量          50万kW(2030年度)

※1 地域を基点とした課題解決型ビジネスの総称。くらし・行政サポート、エンジニアリング、まちづくり・不

 動産開発、情報サービス、アグリ・フード等の事業群

※2 グリーン水素等の非化石エネルギー源を原料として製造する合成メタン

■人材戦略(戦略事業との連動)

 事業戦略実現に資する人材マネジメント、健康経営やダイバーシティ、柔軟な働き方の推進を通じて、企業価値の向上や目指す姿の実現の原動力となる従業員一人ひとりの成長を支え、その輝きや活力を創出・向上する。

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