企業兼大株主DM三井製糖ホールディングス東証プライム:2109】「食品業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの事業その他を遂行する上でのリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項を以下に記載いたします。なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1)食の安全性に関する事項

 当社グループは、安全安心な製品を安定的に供給するための生産・品質管理体制を整備し、万全の体制で臨んでおります。しかし、品質上の重大な問題等が発生した場合、顧客の信頼喪失、売上低下、生産の停止や製品の回収、管理体制の強化や対策のための費用の発生を含め、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは品質上の重大な問題を未然に防ぐため、ISOやFSSCなどの規格を取得・活用し、マネジメントシステムを効果的に運用することで、食品安全の強化並びに製品・サービス品質及び顧客満足度を向上、フードディフェンスを強化しております。また、食品事故が発生した場合を想定し、最小限の被害に抑えるための行動マニュアルや情報管理マニュアルを整備し、品質事故対応訓練を定期的に実施しております。

(2)農業政策等の事業環境に関する事項

 当社グループは、砂糖事業が売上高の大半を占め、北海道・鹿児島県・沖縄県に国産糖製造会社を有しております。その結果、砂糖事業を取り巻く環境の変化や、農業政策・通商政策の影響を受けやすい事業構造にあります。また、国内の砂糖消費量は、人口減や甘味需要の多様化等により漸減傾向にあります。国内砂糖事業は、政府の農業政策と「砂糖及びでん粉の価格調整に関する法律」(※)等の法令に基づく制度の中で行っておりますが、今後の政府の農業政策の変更、EPA(経済連携協定)・FTA(自由貿易協定)・TPP(環太平洋パートナーシップ協定)の進捗により、海外から砂糖を使用した安価な製品が輸入される場合や、将来的に安価な精製糖が輸入される場合には、売上の減少や固定資産の減損リスクなど当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは日頃より不断の情報収集に努め、想定に応じた影響度の把握と対策を常に検討しております。一方、堅調な経済成長が持続するASEAN・中国・中東では砂糖需要が増加傾向にあるため、シンガポールの連結子会社や、タイ及び中国の持分法適用関連会社を通じて海外砂糖事業の拡大を図ってまいります。地政学的リスクを注視していく必要があるものの、原料糖調達ルートの多様化やグローバルな事業展開を進めることで国内の農業政策の変化による影響を分散し、長期安定的な成長に向けた体制を構築してまいります。

(※)甘味資源作物の価格調整措置を通じて、国内の農家所得等の安定及び精製糖メーカーを含む関係事業の健全な発展の実現を目的とする法律。輸入される原料糖よりもコストの高い国産原料糖を生産する国内の砂糖産業を支えるため、農林水産省による需給調整のもと、精製糖メーカーが、海外から原料糖を輸入する際、輸入価格に上乗せして調整金を支払う義務などを負っている。

(3)原料糖及び商品仕入価格並びに製商品の販売価格の変動に関する事項

 当社グループは、主力である砂糖事業において、原料糖が外貨建ての相場商品であり、為替変動リスクの他、エネルギー価格の上昇や地政学的リスクの増大、主要生産国であるブラジルやタイ、オーストラリア等の天候やサトウキビの生育状況などによって市況が大きく変動する場合があります。また、製品価格も競争や代替甘味料へのシフト等の市場環境の変化により変動することがあります。ライフ・エナジー事業においても、海外からの商品仕入において、為替や海上輸送コストの変動リスクを有しております。原料糖及び商品仕入価格の変動等を製商品価格に適切に反映できない場合や、製商品価格改定の間にタイムラグが生じた場合には、原価率の上昇など当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは社内規則に基づき、担当部門における役職員への適切な権限付与、取引区分の明確化などにより、リスク管理を徹底しております。また、日頃より不断の情報収集に努め、適時適切に価格反映を実施するなど、想定に応じた影響度の把握と対策を常に検討しております。

(4)気候変動に関する事項

 当社グループは、国内外にて事業活動を行っておりますが、気候変動に伴う大規模自然災害等により、予想を超える事態が発生し、製品生産への支障が長期間にわたった場合、売上低下などにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、製造・加工・販売の過程において多くのエネルギーを消費しており、低炭素社会への移行に際して生じるリスクの影響を大きく受けることから、気候変動を重要なリスクと認識しております。気候変動への対応の詳細につきましては、「2サステナビリティに関する考え方及び取り組み(2)気候変動への対応(TCFD提言への取り組み)」をご参照ください。

(5)事業投資に関する事項

 当社グループは、成長戦略の一環として、国内外における事業投資を推進しております。M&Aに際しては、対象となる企業について詳細なデューデリジェンスを実施し、リスク回避に努めておりますが、その後の偶発債務の発生、対象会社の事業運営に支障をきたす事態等が生じた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、各国の通貨、法律、会計、税務等制度に則って事業を行っており、グループ全体としてコンプライアンスを徹底しておりますが、各政策・制度の急激な変更、廃止や地政学的リスクの顕在化等により、各社における事業活動が制限され、対応のための費用負担等が発生する可能性があります。投資に伴って計上するのれん及び無形固定資産につきましては、将来の収益力を適切に反映しているものと判断しておりますが、対象となる事業において将来の収益力が低下した等により、減損処理が必要になった場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。重要な事業投資につきまして、十分な事前協議を行った上で、経営会議を経て取締役会にて決定しており、また、投資後、各社への経営幹部人材の派遣、取締役会等の重要会議への出席や定期的な経営管理により、事業価値の向上に努めております。

(6)人材確保及び育成に関する事項

 当社グループは、積極的な事業投資を推進しておりますが、国内の労働力・労働者層の変化を受け、新卒・中途採用競争が激化し、必要な人材の確保及び育成を計画通り実施することが困難となった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。かねてより、労働安全衛生を最優先とした職場環境整備や、時流に適合した働き方改革を推進することで、適正な人材の確保に尽力しておりますが、当社グループの持続的な成長を実現させていくためにも、より一層ダイバーシティ&インクルージョンを推進してまいります。人材確保及び育成への対応の詳細につきましては、「2サステナビリティに関する考え方及び取り組み(3)人的資本」をご参照ください。

(7)地震・台風・豪雨等に起因する大規模自然災害及び感染症拡大に関する事項

 当社グループは、国内外で事業展開しておりますが、地震・台風・豪雨等に起因する大規模自然災害の発生により、原料糖の調達や製品の生産・流通が困難となる可能性があります。また、感染症の拡大に伴う行動制限政策等により、需要が低迷し、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、事業継続計画(BCP)を策定の上、定期的な見直しや訓練を実施しております。また、大規模自然災害下や感染症拡大下での、従業員の安全衛生と製品の安定供給を最優先した事業運営体制を整備し、リモートワーク制度の導入、職域接種への賛同・協力といった施策に取り組んでおります。生産拠点では、確実な感染症対策を含む高度な衛生基準のもと、生産継続を確保する体制を整え、維持しております。

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