企業兼大株主中越パルプ工業東証プライム:3877】「パルプ・紙 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

1. ガバナンス

 当社グループでは気候変動対応を重要課題の一つとして捉えており、気候変動対応を含む環境全般を管掌する環境管理担当取締役の下、環境管理統括部を事務局とし組織横断的なメンバーで構成される気候変動対応推進グループを2022年6月に設置しました。環境管理担当取締役は気候変動対応の責任者として、グループ会社を含めた全社の気候関連問題を管理しています。重要事項は常務会及び取締役会へ付議・報告し、取締役会による全体的な監督を受けています。


2. 戦略

 (1) 気候変動に関する戦略

 当社グループは、気候変動に関する複数のシナリオを用いて当社の戦略に与えるリスクと機会の影響を分析し、気候関連リスク・機会による事業への影響を評価し、その結果を気候変動戦略として事業戦略に反映することで、気候関連リスクへの対応を進め、また気候関連の機会実現を図っています。当社グループにおける事業戦略への影響または財務的影響をもとに算出した重要なリスク・機会項目は以下のとおりです。


 (2) 人的資本の取り組み

 当社では経営理念として「愛され信頼される企業に」「環境と社会に貢献する企業に」「向上心あふれる働きがいのある会社に」を示し、永続的に発展していくために、ひたむきに人を大切にしたものづくりに努め、強い企業づくりを目指しております。

 人材は創造性を発揮し企業価値を高める源泉であり、当社のビジョン2030で示した「既存事業の発展・環境ビジネスの発展・イノベーションにより、森林資源の有効活用を通した循環型社会の構築と持続可能な未来を実現する」ために、多様な人材の確保と教育や環境の整備を進めております。

 ①人材育成に関する方針

「人・もの・心」を大切にする人材育成を行い、森林資源の有効利用を通じた循環型社会を構築し、持続可能な未来を実現して参ります。いかなる情勢の変化にも対応し、リスクを吸収できる創造力豊かな人材を育てるため人的資本への投資を行っております。

 具体的には、採用した人材に職位・職能毎に必要なスキル・知識を身につけさせる研修制度だけでなく、担当職場での収益改善提案等の論文研修、従業員の自己啓発のための様々な通信教育コースの提供と受講料の一部負担、会社が選定した資格の取得者へ報奨金の支給を行っております。

 ②社内環境整備に関する方針

 継続的に企業価値を向上するためには、多様な人材を確保すること、従業員の個性と能力を十分に発揮できる職場環境を整えていくことが重要な課題と捉えております。

 人材の多様性により、様々な視点やアイデアが生まれ、業務の改善や新たな収益基盤創造の可能性が高まると考えております。

 労働者不足の対応の観点からも、性別や年齢などに関係なく様々な人材が活躍できる環境や仕組みを整備し、人材が意欲をもって活躍できる生き生きとした組織の構築を進めて行きます。

 優秀な人材を確保するため、新卒を対象とした定期採用に加え、即戦力として期待できる中途採用も積極的に行っております。

 従業員一人ひとりが働きがいを持って能力を十分に発揮できる様、年に一度、自己申告表(自己評価・希望職場や勤務地・健康状態・今後1年間の目標・会社への要望等を記載)を上司に提出し、上司は部下の1年間の評価表を作成・提示し、部下との1対1での面接で状況の把握と今後1年の目標のすり合わせ等を行っております。

  a.安全安心な職場づくりについて

 企業価値の向上の大前提には従業員が健やかに働く環境の形成があります。

 無事故・無災害を目標に一人ひとりが強い意識を持ち、築き育む安全職場を目指しております。毎月、安全衛生に関する会議の開催と職場パトロールを実施し、労働災害の防止と健康の保持増進を図るとともに快適な職場環境の形成を促進しております。

 コンプライアンスミーティングを毎月各職場で行い、ハラスメントは勿論、社会問題になっている案件を各職場で話し合っております。その討議内容・問題点と改善策を内部統制委員が取り纏めた上で内部監査室に報告し、内部監査室長は必要に応じ内部統制委員会で報告するとともに水平展開を図ることで、風通しの良い職場づくりを行っております。また、内部通報制度を設け、コンプライアンス経営の強化を図っております。

 毎年、春の健康診断に合わせてストレスチェックを実施し、分析結果は個人が特定されないように各職場の上長にフィードバックされ、健康リスク指数が全国平均を上回る場合は低減させる対策を計画・実施しており、健康リスク指数は安定しております。また、高ストレスと判定された社員本人からの申し出があれば産業医の面談を実施しております。健康診断の受診率は、再検査の2次検診も含め100%となっております。

 当社は2008年から社長自らが「健康企業中パ」を宣言し、会社・労働組合・健康保険組合が三位一体となって「健康経営」を推進しており、第1回「健康経営優良法人2017(大規模法人部門)」から「同2023」に至るまで7年連続で「健康経営優良法人」に認定されております。

  b.労働時間について

 当社では組合員の1か月の時間外労働を法定時間(45時間)を下回る35時間以下とする労使協定を取り交わし、過重労働の防止に努めております。

 また、コアタイムの無いフレックスタイム制度を導入し、柔軟な働き方を促進しております。

 更に、毎月全従業員の時間外労働を確認し、80時間/月以上の長時間勤務者に対し産業医との個別面談を設定し、会社側は産業医のアドバイスに基づき早急に対処するなど、会社と産業医が連携し従業員を支援しております。

  c.ワークライフバランスについて

 ワークライフバランスの充実のため、年次有給休暇の取得を奨励し、その取得率は80%程度で推移しております。また、年休取得の推進として、ゴールデンウィーク、年末年始などの大型連休や飛び石連休の合間の平日の一部を年休奨励日として設定し、長期の連休取得を可能にすることにより、心身ともにリフレッシュし労働生産性の向上を図っております。

  d.女性活躍の推進について

 当社の女性従業員は、家族的な企業風土により、勤続年数は長く、育児休業取得率は100%で推移し、長期的なキャリアを形成しております。

 直近5年以内に採用した総合職の約3割を女性が占めており、管理者としての育成を行い、本人の能力や適性を評価した上で、管理職として登用を進めて参ります。

 男女間の賃金の公正性・公平性は、各個人の能力・資質に応じた平等性の観点から評価しております。

  e.中途採用について

 採用環境は、労働人口の減少、コロナ禍からの景気回復に伴う求人の大幅な拡大により、厳しさを増しております。この環境下でも人材の流動性が一定量あることから、操業維持のために中途採用を進めていくことが重要となっております。また、中途採用者には、前職で培ったスキルやノウハウを生かし、新しい視点で当社の組織活性化・生産性向上などへの貢献を期待しております。

  f.高齢者雇用について

2025年4月から65歳までの定年延長若しくは定年の廃止、又は65歳までの継続雇用の義務化がなされます。

 当社は2013年に再雇用制度を導入しており、厚生年金受給開始年齢まで本人が希望すれば雇用を継続しております。生産労働人口が減少する中、働く意欲のある高齢者を継続雇用することで組織パフォーマンスの維持を図っております。

 また、現在、再雇用制度の見直しも含めた定年延長制度について労使で検討を進めております。

3. リスク管理

 気候変動対応推進グループ内の各施設・部門において、気候関連リスクの識別、評価を行います。事務局である環境管理統括部がリスクの管理と低減を指示・推進し、取り組み状況を環境管理担当取締役へ報告します。重要なリスクは環境保全委員会及び環境監査委員会に報告されます。環境管理担当取締役は常務会へ年1回以上報告を行い、結果は全社のリスク・マネジメントプロセスへ統合されます。事業存続に大きく関わる重要なリスクは取締役会に付議・報告し対処していきます。


4. 指標及び目標

 (1) 気候変動

 カーボンニュートラル社会の実現に向け、気候関連リスク・機会を評価する指標としてScope1,2排出量の削減を実施すべく製造工程における化石燃料由来のCO₂排出量を2030年度までに2013年度比50%削減する目標を中期経営計画にて掲げております。

 (2) 人材育成

 人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針および社内環境整備に関する方針に係る指標について、連結グループに属する全ての会社での記載が困難なため、当社における指標と目標および実績について記載いたします。

指標

目標

実績
(当連結会計年度)

補足説明

管理職に占める
女性労働者の割合

2033年3月までに25%

4.0%

多様性を進める具体的な目標として、2033年3月までに管理職に占める女性と中途採用の合計割合を25%以上としております。

管理職に占める
中途採用者の割合

12.5%

女性育児休業取得率

2026年3月までに100%

100.0%

女性の育児休業取得率100%を維持しつつ、男性の取得率100%を目標といたします。

男性育児休業取得率

13.3%

育児休業取得率

18.8%

労働者の男女の賃金差異

71.6%

交替手当や深夜勤務手当のある3交替現場に女性を配属していないこと、女性管理職が少ないことが男性比で賃金が低い要因です。

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