他社比較
住友金属工業
企業概要
当社グループ(当社及び連結子会社)は、「質」と「規模」のバランスのとれた持続的成長を通じて企業価値の最大化を目指している。この基本方針の下、当社グループの技術開発は、お客様ニーズと地球環境保全を最重要課題と位置付けている。「お客様評価№1」の実現に向けて、技術開発、製造及び販売部門が一体となり、お客様のニーズに密着した研究開発を実施するとともに、「強いところをより強く」するため、エネルギーと自動車分野を中心とした得意分野へ研究・技術開発資源を集中する。加えて、要素技術の選択と集中、外部研究資源の活用等も実施し、「差別化を加速」する施策を実行できるよう技術資産の充実を図っている。また、地球環境に優しい製品、プロセス技術の開発にも積極的に取り組んでいる。
当連結会計年度における研究開発費は228億円である。
(1) 鉄鋼事業
当社グループの中核事業として、他社製品との差別化を加速することで、一層の競争力強化を目指している。特に、今後さらに成長が見込まれる自動車分野やエネルギー分野に対する研究開発に注力し、お客様や社会のニーズに対応すべく、素材の高性能化や利用技術、ソリューションの提供等を図り、独自の技術、製品を提供していく。またそれらに繋がる革新的製造プロセス開発にも取り組んでいる。当連結会計年度における特記すべき製品・プロセス技術については、下記の表のとおりである。
分野 | 対象 | 製品・プロセス技術 | 特記事項 |
自動車 | 自動車用 | 1800MPa級熱間プレス用鋼板 「スミクエンチ1800」 | 当社が開発した世界最高クラスの引張強度1800MPa級熱間プレス用鋼板。マツダ㈱殿、アイシン高丘㈱殿、双葉工業㈱殿と共同で自動車部品への適用を実現。マツダ㈱殿の新型SUV「マツダCX-5」に採用。 |
高燃焼圧シリンダヘッドガスケット用微細析出物分散ステンレス鋼板 「NAR-301L HSX」 | 従来製品「NAR-301L HS1」の結晶粒を更に微細化し、時効硬化で高強度化。㈱本田技術研究所殿、日本リークレス工業㈱殿とともに日本金属学会 技術開発賞を受賞。 | ||
軽自動車用クランクシャフトの軽量化 | エンジン開発段階より設計に参画し軽量化、低燃費化に貢献。スズキ㈱殿より感謝状を受領。 | ||
エネルギー | 発電 | 新高耐食性油井管 「SM17CRS-125 (スーパー17Cr鋼)」 | 13Cr鋼よりも高温耐食性に優れ、2相ステンレス鋼よりも合金含有量を低減させた新しい高耐食性油井管を開発。石油メジャーにサンプル提供を開始、複数客先での認定作業も進行中。 |
超々臨界圧ボイラー用高耐水蒸気酸化鋼管 | 高級ステンレスボイラーチューブ「SUPER304H」の開発実用化により全国発明表彰 発明協会会長賞を受賞。また本鋼は、石炭火力発電での使用に加え、コンバインドサイクル発電にも初採用。 | ||
鉄道 | 車両部品 | フリーゲージトレイン車両用新型輪軸 | フリーゲージトレイン車両とは、車輪の間隔を変え、レールの幅の異なる新幹線と在来線を直接乗り入れできる車両。当社はフリーゲージトレイン技術研究組合の一員として、駆動装置と輪軸を開発。平成23年12月より走行試験を開始。 |
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