企業京福電気鉄道東証スタンダード:9049】「陸運業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営の基本方針

 京福グループでは、以下に掲げる「経営理念」および「経営姿勢」を基本方針に、京都地区では鉄軌道事業を、福井地区ではバス・タクシーを中心とした交通インフラをそれぞれ核に、地域と協働して沿線の魅力を高めることで企業価値の向上を図ってまいります。

<経営理念>

 京福グループは、安全・安心をブランドの礎とし、人と社会に貢献します。

<経営姿勢>

・安全・安心・感動を基礎に、社会と一体となって歩みます。

・進取・挑戦の歩みを止めず、日々進化し続けます。

・人と自然を敬愛します。

(2) 中長期的な経営戦略

 京福グループは、2019年に中期経営計画(目標年次 2023年度)を策定し、各施策を進めておりましたが、新型コロナの影響により2021年にその打ち切りを余儀なくされました。しかしながら、激変した経営環境のもと、これに柔軟に順応すると同時に経営基盤の再構築に注力することにより、2022年度における営業利益、経常利益、当期純利益は、いずれも過去最高となりました。

 京福グループは、今後とも確実に成長を続けるとともに、これまで培ってきた地域の皆さまとの関係をベースとした事業基盤を一層強固なものとすることにより、これからも安定して株主さま、お客さま、地域の皆さまから支持していただける企業集団として永続していくことを目指し、2023年5月に「京福グループ中期経営計画2025(2023年度~2025年度)および2030年度の経営目標を定めております。

<基本方針>

・京福グループは3年間にわたってコロナ禍への緊急事態対応から転換し、ビジネスチャンスを確実に生かすことで、成長を図ります。一方で、新しい事業環境に適応するとともに適切な投資を行い、安定的に経営を継続していくことを目指します。

・新たに生まれる人の流れを確実に取り込むことで、地域インフラとしての重要性向上を図ります。

・安全・安心に関する取り組みを着実に継続するとともに、これまでにない輸送の価値をお客さまに提供します。

・沿線地域の皆さまとの連携を通じて沿線の魅力を深耕・発信することにより、地域のにぎわいづくりに貢献するとともに、一定規模の不動産投資を行うことにより、よりよいまちとくらしを創造していきます。

・ソフト・ハード両面で環境負荷の低減を目指すとともに、自然災害等のリスクにそなえることにより、持続可能で強固な組織体を目指します。

<具体的な取り組み>

①運輸業

・運輸安全マネジメントの着実な継続

・嵐山線に新型車両、回生ブレーキ等を導入

・嵐山線ダイヤ改正

・嵐山線のバリアフリー化のさらなる推進

・電気バス・ユニバーサルデザインタクシーの導入

・老朽施設の建て替えなど適切な設備投資

②不動産業

・収益物件の取得

・賃貸住宅ランフォートシリーズ(京都)、Kフォートシリーズ(福井)の展開拡大

・地域密着型の宅地分譲事業の強化

・福井地区社有地の活用促進

③レジャー・サービス業

・施設運営体制の強化(嵐山駅ビル、帷子ノ辻駅ビル)

・嵐山線沿線の観光資源の掘り起こしと連携強化による誘客策の企画・実施

・AIのさらなる活用などによる情報機能の充実(ボートレース事業)

・自然・環境とふれあう新展示施設の開設(越前松島水族館、開館65周年(2024年)目途)

④福井地区運輸業(京福グループ)

・交通ICカードの導入(2024年春)

・北陸新幹線と福井県内に点在する観光地をつなぐ「二次交通」としての機能強化

・収益物件の取得

・「ふくいMaaS」としてシームレスなモビリティサービス提供

・事業拠点のさらなる集約と営業強化

⑤管理部門

・誰もが働きやすい職場環境の整備

・KES(Kyoto Environmental Management System Standard・環境マネジメントシステム)認証に基づく活動の継続

<賃金配分および投資額資金配分および投資額>

 持続的な成長と企業価値の向上につなげるため、各事業において成長・戦略投資と維持・更新投資を行うとともに、株主還元については安定的な配当の継続を目指します。

<定量目標>

 中期経営計画の期間中(2023年度~2025年度)に各施策を進めることで営業利益を確実に積み上げ、2030年度において営業利益20億円を達成するとともに、各年度安定的に10億円以上の親会社株主に帰属する当期純利益確保を目指します。

(3) 経営環境

 2022年度下期以降、足元では経済活動の正常化の動きが見られ、インバウンドの本格回復も見込まれるようになりました。他方で、コロナ禍を経て、お客さまの価値観や消費動向について不可逆的な変化も生じております。さらに、京福グループの事業エリアである京都エリアについては、今後インバウンドを中心に観光客の回復が大幅に進むことが見込まれるほか、福井エリアでは2024年に北陸新幹線が延伸開業されます。加えて、2025年に大阪・関西万博が開催されることに伴って、新たなお客さまの流れが生じるものと想定しております。

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 新型コロナウイルス感染症の拡大という未曽有の危機に当たり、当社グループは、2021年5月策定「京福グループにおける今後の事業の方向性について」に沿い、「安全・安心」「構造改革」「SDGs」を柱に、激変した経営環境への順応と、経営状況のコロナ以前の水準への回復に取り組んでまいりました。

安全・安心につきましては嵐山線各駅のバリアフリー化を継続して進め、2022年度末時点で全22駅のうち18駅で段差解消が完了しました。京都バス㈱ではバスロケーションシステム・リアルタイム混雑情報提供システム「京都バスナビ」を2023年3月に開設、京福バス㈱は「ふくいMaaS協議会」設立に際し交通事業者として参画するなど、さらに安心してご利用いただけるサービスを拡充しました。

構造改革につきましては2023年2月に京福バスがケイカン交通㈱および福井交通㈱を完全子会社化し、同年4月に㈱京福コミュニティサービスが京福商事㈱を吸収合併し、京福不動産㈱に改称しました。グループ9社の7社への再編成と、資本整理による福井地区交通事業3社の一体的経営で、実質5社の効率性の高い体制を構築しました。

SDGsにつきましては嵐山線車両2両での回生ブレーキ導入改造、バス・タクシー事業での「環境性能の高い車両の導入、小学生向け安全教室「嵐電教室」の開催、京都府絶滅寸前種フジバカマを保護育成する活動や越前松島水族館での飼育が難しい希少生物の飼育と展示など、事業活動を通じSDGs達成に向けた様々な取り組みを実施、合わせて健康経営の推進、育児・介護休業制度の充実など、誰もが働きやすい職場環境の整備も進めました。

 以上をふまえ、2023年度以降は「京福グループ中期経営計画2025」(2023年度~2025年度)を推進、確実な成長と財務基盤強化を図り企業として永続していくことを目指すとともに、地域密着の企業グループとして人と社会にさらなる貢献をしてまいります。

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