企業兼大株主長瀬産業東証プライム:8012】「卸売業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

(1)サステナビリティ課題全般

 サステナビリティを巡る課題への対応は、NAGASEが経営理念に掲げる「誠実正道」の精神や、ビジョンに掲げる実現したい社会に通じます。社会・環境課題の解決に貢献する企業活動を継続することにより、持続的な成長が可能になると認識し、サステナビリティ基本方針を定めて積極的に取り組んでいきます。なお、サステナビリティに関する考え方及び取組について、①ガバナンス、②戦略、③リスク管理、④指標及び目標の4つの項目をそれぞれ開示しております。

① ガバナンス

 代表取締役社長が委員長を務める「サステナビリティ推進委員会」(2022年度は8回開催)では、サステナビリティ基本方針とマテリアリティ(重要課題)の策定と見直し、グループ全体の推進体制の構築と整備、各施策のモニタリング、グループ内におけるサステナビリティ経営の理解促進活動等を行い、少なくとも年1回の頻度で取締役会に報告し、その監督を受けております。

 「サステナビリティ推進委員会」は、グループ全体で取り組むべき優先順位の高いマテリアリティ(重要課題)を、「従業員エンゲージメント向上」及び「カーボンニュートラル」と決定し、取締役、執行役員、グループ会社の経営幹部等で構成されるプロジェクトを設置しました。各プロジェクトは基本方針とACE 2.0における非財務目標(KPI)の原案を策定し、取締役会にて意思決定されました。また、非財務目標の進捗を含む各プロジェクトの重要事項は、少なくとも年1回の頻度で取締役会に報告し、その監督を受けております。

② 戦略

 NAGASEのサステナビリティ基本方針は、経営理念、ビジョン、2032年(創業200年)の“ありたい姿”に共通する考え方として位置付けております。サステナビリティ基本方針は、1.誠実な事業活動、2.社会との良好な関係、3.環境への配慮で構成され、具体的な行動指針を示しております。

(サステナビリティ基本方針)

1.誠実な事業活動

事業活動を行う各国・地域のあらゆる適用法令、規則を遵守し、社会的規範、社会的良識に基づいた企業活動を行います。

あらゆる腐敗を防ぎ、取引先、行政との健全かつ正常な関係の維持に努めます。

安全で品質の高い製品、サービスを提供し、顧客・取引先の価値の維持・向上に努めます。

公正かつ自由な競争の維持、促進を通じて消費者利益を保護します。

自社及びお客様にかかわる情報の管理・保護の徹底に努めます。

2.社会との良好な関係

人権の尊重とあらゆる差別的取扱いを禁止し、強制労働・児童労働などの人権侵害を一切行いません。

国や地域社会の文化や慣習を尊重し、社会との良好な関係を維持します。

さまざまなステークホルダーとの適切なコミュニケーション、健康と安全の確保に努めます。

サプライヤー企業のサステナビリティに対して常に細心の注意を払い、疑義が生じた場合にはその是正に向けて働きかけます。

適時適切に企業情報の積極的な開示を行います。

3.環境への配慮

各国・地域の環境規制を遵守します。

GHG排出やエネルギー消費の抑制などを通じ、事業活動における環境負荷の低減を推進し、気候変動の抑制、汚染防止など、地球環境の維持に貢献します。

環境に配慮した製品・サービスを通じ、お客様に対して製品の適切な使用方法、再資源化、廃棄方法などの情報を提供します。

各国・地域での環境保全活動を通じ、広く社会に貢献します。

生物多様性の重要性を認識し、生態系の保全に努めます。

※理念体系の全体像については、1「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」(1)基本理念を参照ください。

 また、NAGASEでは、2032年(創業200年)の“ありたい姿”を重要なステークホルダーへの価値提供が実現できている状態と捉え、現在の姿とのギャップをサステナビリティ上のマテリアリティ(重要課題)として特定しております。

(重要なステークホルダーへの提供価値とマテリアリティ(重要課題))

③ リスク管理

 リスク全般については、「リスク・コンプライアンス委員会」(2022年度:2回開催)が中心となり、影響度と発生可能性に基づくリスク評価を実施し、少なくとも年1回の頻度で見直した上で、取締役会および監査役会へ報告しております。特に重要と判断した計12のリスク分類に関しては、リスクの定義および主な対応策を開示しております。詳細は、「第2「事業の状況」 3「事業等のリスク」」を参照ください。また、マテリアリティ(重要課題)に関するリスクおよび機会については、「サステナビリティ推進委員会」(2022年度:8回開催)が、少なくとも年1回の頻度で見直し、取締役会へ報告しております。

④ 指標及び目標

 NAGASEでは、マテリアリティ(重要課題)の中でも「従業員エンゲージメント向上」と「カーボンニュートラル」を優先順位の高い課題と認識しており、それぞれに関する目標を設定しております。目標の詳細については、「2「サステナビリティに関する考え方及び取組」(2)気候変動 (3)人的資本」を参照ください。

(2)気候変動

① ガバナンス

 気候変動に関するガバナンスは、サステナビリティ課題全般のガバナンスに組み込まれております。詳細については、「(1)サステナビリティ課題全般 ①ガバナンス」を参照ください。

② 戦略

 気候変動に関する様々なリスク・機会がある中で、NAGASEにとって重要なリスク・機会を以下のとおり特定しました。

 NAGASEは商社機能に加え、製造・加工機能を有することから、「商社業/製造業」と「可視化/削減」の2軸4象限に分類し、全体施策および施策①~④からなる「NAGASEグループカーボンニュートラル宣言」のもと、目標達成に向け取り組んでおります。

 施策例① ㈱ゼロボードへ出資

 長瀬産業は、GHG排出量算定・可視化クラウドサービス「zeroboard」を展開する㈱ゼロボードに出資しました。カーボンニュートラル実現に向け化学業界におけるサプライチェーン上のGHG排出量可視化・削減に寄与すべく、「zeroboard」の展開で㈱ゼロボードと2021年9月に業務提携契約を締結し、これまで国内外に向けて脱炭素経営ソリューションの提案に取り組んでまいりました。

 化学品メーカーに留まらず、塗料や化粧品、アパレル・スポーツ用品、出版印刷、繊維、半導体関連装置等の幅広い業界の取引先に「zeroboard」を導入し、GHG排出量可視化の支援・削減ソリューション提案に取り組んでまいりました。2022 年度にはタイやベトナムをはじめとするアセアン地域への展開のほか、「zeroboard」導入先企業でのサプライチェーン上のデータを収集・つなぐといった活動を通じ、化学業界でのネットワークを活かした脱炭素経営支援の取り組みを加速しております。

 施策例② 印刷業界のサプライチェーン上のGHG排出量の可視化支援

 出版商業印刷物の製品別カーボンフットプリント(以下、CFP)の可視化と一次データによる算定を支援しております。本やカタログ等の出版・商業印刷物のCFP算定は、現状では環境省等が業種や製品別に公開している「二次データ」(排出係数)の活用が主流となっておりますが、サプライチェーン全体でのカーボンニュートラルを進めるために、企業のGHG排出量削減の取り組み効果をより見えやすくする「一次データ」の活用が注目されております。この取り組みは、印刷に強みを持つ共同印刷㈱と、化学系専門商社でインキ・製紙メーカーとのネットワークを有する長瀬産業が印刷業界のサプライチェーン上にある各社から一次データを収集し、長瀬産業のパートナー企業である㈱ゼロボードのGHG排出量算出・可視化クラウドサービス「zeroboard」を活用することで、出版商業印刷物の一次データ比率を高め、より正確な CFP 算定に貢献するものです。

 施策例③ サステナビリティ・リンク・ローン(以下、SLL)フレームワークの策定

 環境省グリーンファイナンスモデル事例創出事業に係るモデル事例として、長瀬産業が㈱三菱UFJ銀行と共同で策定したSLLフレームワークが選定されました。このフレームワークは、SLLの設計・運用に高度な知見を持つ㈱三菱UFJ銀行がコーディネーターとなり、化学系専門商社としてサプライチェーン全体のGHG排出量可視化・削減を通じた脱炭素経営支援に取り組む長瀬産業のノウハウを活かし策定されたものです。従来のフレームワークと異なり、サステナビリティ・パフォーマンス・ターゲット(SPTs)に GHG 排出量の一次データ比率を採用している点、また自社のみならずサプライヤーも本フレームワークを活用した借入を可能にすることで、サプライチェーン全体でGHG排出量可視化・削減に向かうように設計されている点が画期的かつ野心的と評価され採択に至りました。なお、商社としてのモデル事例採択は今回が初めてとなっております。

(SLLフレームワークのスキーム)

 施策例④ 森林クレジット創出の実証

 長瀬産業はGXリーグに参画しており、GXリーグにおける自主的な排出量取引(Emission Trading Scheme)の枠組みであるGX-ETSによって、排出量取引は今後ますます重要性を増すと認識しております。その認識の元、長瀬産業は2022年8月に高知県梼原町と「森林クレジット創出」の実証を目的とした協定を締結しました。この協定は、長瀬産業が梼原町の森林資源の管理を支援するだけでなく、保有する技術知見や幅広い顧客ネットワークによる最新ICT技術等を活かした梼原町の地域活性化に貢献するものであり、梼原町におけるサステナブルな事業共創のモデルケースづくりに取り組むものです。長瀬産業では、梼原町との協業を通じて得られたナレッジを活かし、自社のカーボンニュートラル達成はもとより、森林クレジット創出の支援や、地域社会や林業への価値提供を目的としたソリューション開発を目指します。

③ リスク管理

 気候変動に関するリスク管理は、サステナビリティ課題全般のリスク管理に組み込まれております。詳細については、「(1)サステナビリティ課題全般 ③リスク管理」を参照ください。

④ 指標及び目標

 NAGASEは、2050年までにGHG排出量を実質ゼロとするカーボンニュートラルの達成を掲げております(Scope1,2)。加えて、2030年までにScope1,2を46%削減(2013年度比)、Scope3を12.3%以上削減(2020年度比)することとしております。ACE 2.0期間中の目標については、(温室効果ガス排出量実績と目標(Scope1,2))に記載のとおりです。なお、Scope3は今後のサプライチェーンとの対話により目標値の更新も検討します。

(温室効果ガス排出量実績と目標(Scope1,2))

(各指標の実績)

 

 

 

 

 

単位:t-CO2

指標

2013年度

2020年度

2021年度

2022年度

連結

Scope1,2削減率(2013年度比)

26%

30%

34%

 

Scope1

86,197

30,538

33,132

31,099

 

Scope2(マーケット基準)

33,105

27,057

25,555

 

合計

63,643

60,189

56,655

再生可能エネルギー発電・購入による削減量

(累計)

10

524

長瀬産業

(単体)

Scope2

2,514

1,987

※2020、2021年度データは保証済です。2022年度データは、2023年12月頃に保証を受ける予定です。

(3)人的資本

① ガバナンス

 人的資本に関するガバナンスは、サステナビリティ課題全般のガバナンスに組み込まれております。詳細については、「(1)サステナビリティ課題全般 ①ガバナンス」を参照ください。

② 戦略

 中期経営計画ACE 2.0では、「収益構造の変革」と「企業風土の変革」による“質の追求”を目指しております。このための戦略として、①「変革」をリードするイノベーティブでグローバルな人財の育成、②誰もが快適・安全に創造性高く働ける環境の整備、そして③挑戦と多様な個性を受容する文化と風土の醸成を推進し、その結果として従業員のエンゲージメントを向上させることで社員と会社の持続的な成長と発展に努めます。戦略を実現する上で、ダイバーシティは重要かつ不可欠な要素の一つであり、「採用」・「定着」・「登用」の各段階においてグローバルに施策を講じていきます。なかでも女性活躍は優先順位の高い課題として捉えており、重点的に取り組んでおります。

 施策例① 経営層と中堅社員とのタウンミーティングの実施(D&I)

 2022年度より取締役1名と課長職4~5名が小グループで特定テーマについて対話を行う、「N-Dialogue」を実施しております。「N-Dialogue」は、長瀬産業の従業員エンゲージメントサーベイから導いた課題の一つである「タテの対話」と「ヨコの連携」を改善する施策のひとつとして位置付けており、課長職と経営陣が本音で対話することを通して、それぞれの培ってきた「経験や価値観」、それらの「違い」を知ることで、共感や新しい理解が生まれること、今後の行動変革のきっかけとなることを目的としております。

 

 施策例② 多様な社員が働きやすい環境づくり(健康経営・働き方改革・D&I)

 「PROJECT BRIDGE」は、東京本社建替えに伴うオフィスと働き方のアップデートプロジェクトです。建替え期間中はオフィスを仮移転し、その日の仕事の内容や状況に応じて社員自らが働く場所を選択できるABW(アクティビティ・ベースド・ワークプレイス)を2022年8月より導入しております。また、1月からはドレスコードフリー(年間を通じて、その日の働き方に合わせ最適な服装を選択)も実施しております。当プロジェクトでは、NAGASEの財産である従業員とその家族が心身ともに健康であることが大切であることを改めて確認し、多様な社員が働きやすい環境づくりに向け議論や取り組みを進めております。

 施策例③ 両立支援のための取り組み(働き方改革・D&I)

 育児・介護等と仕事の両立支援のための制度・施策の拡充により、社員が働き続けられる風土の醸成にも注力しております。その結果、近年では育児休業を取得する男性社員が増加しております。

制度・施策

概要

産前産後休暇

出産前6週間、出産後8週間の休暇

育児休業

育児のための休業(男女ともに)

子の看護休暇

子の看護のための休暇

育児のための短時間勤務制度

育児のための短時間勤務を認めるもの

育児のためのシフト勤務制度

育児のためのシフト勤務を認めるもの

介護休暇

介護のための休暇

介護休業

介護のための休業

介護のための短時間勤務制度

介護のための短時間勤務を認めるもの

介護のためのシフト勤務制度

介護のためのシフト勤務を認めるもの

(男性社員の育児休業取得実績)

(育児休業を取得した男性社員)

施策例④ 女性取締役と女性総合職社員とのタウンミーティング(D&I)

 女性総合職社員が能力を発揮できる働きやすい環境づくりのため、女性取締役とのタウンミーティングを実施し、女性総合職社員のエンゲージメント向上、キャリアデザイン・働き方への意識改革等へ繋げております。

 2022年度は、全女性総合職社員を4~5名の小グループに分け、女性取締役との対話を行いました。

 

 女性活躍への取り組みについては、これまでも女性総合職社員の採用や管理職への登用、活躍の機会の拡充等により、女性の力を積極的に事業に活かす努力をしてきました。その結果、女性管理職の人数は増えてきているものの、決して多いとは言えず、今後も課題であると認識しております。また、全総合職社員に占める女性比率が低いこともあり、今後は定期採用においても女性比率の向上を目指していきます。

③ リスク管理

 人的資本に関するリスク管理は、サステナビリティ課題全般のリスク管理に組み込まれております。詳細については、「(1)サステナビリティ課題全般 ③リスク管理」を参照ください。

④ 指標及び目標

 戦略を実現するためのモニタリング指標として、2025年度末までに総合職女性採用比率30%以上、女性管理職比率6%以上の2つの目標を掲げ、中期経営計画ACE 2.0の非財務目標である従業員エンゲージメントサーベイトータルスコア60以上の達成に向け、取り組みを進めております。

テーマ

指標

2021年度

2022年度

2025年度目標

従業員エンゲージメント向上

グループ全社:定期的にエンゲージメントサーベイを実施している割合

41%

81%

100%

長瀬産業(単体):エンゲージメントサーベイトータルスコア

52.4

56.5

60以上

 

女性活躍推進

長瀬産業(単体):総合職女性採用比率

19%

16%

30%以上

 

長瀬産業(単体):女性管理職比率

4.6%

4.3%

6%以上

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