リケンテクノス
【東証プライム:4220】「化学」
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企業概要
わが国経済は、個人消費や設備投資など内需の回復に加え、インバウンド需要の増加により緩やかに回復に向かうと見込んでいます。一方で、米国の関税引き上げに伴う世界経済への影響が及ぼす世界的な景気減速や、国内の人件費、物流費などの上昇による物価の高止まりにより個人消費の鈍化も懸念され、依然として先行きは不透明な状況が続くと考えています。
このような環境の中、当社グループは次期連結会計年度より3ヵ年の新たな中期経営計画を開始します。新3ヵ年中期経営計画 は「One Vision, New Stage 2027」を経営方針とし、「稼ぐ力」の伸長と「サステナビリティ」を2本の柱として注力し、あわせて「財務戦略」/「ステークホルダーコミュニケーション」に取り組んでいきます。「稼ぐ力」の伸長に向け、「Global One Company」「顧客の期待の先を行く」「新規事業/新製品への挑戦」の3つの戦略を推し進めます。
「Global One Company」においては、前3ヵ年中期経営計画で推し進めてきた「グローバル経営の深化とシナジー」から更に一段ステージを上げ、Global One Companyとしてグローバルな一体運営を目指します。ASEAN重視の方向感は変わらない一方、日本国内における成長投資も重視していきます。グローバル市場で日系企業のみならず非日系企業への拡大にも注力していきます。
「顧客の期待の先を行く」においては、前3ヵ年中期経営計画で掲げた本戦略を引き続き推し進めていきます。顧客の期待の先を行くために、顧客の先の市場の理解を深め、より良い最適な提案ができるよう、情報収集力・分析力、そして何よりそれらを可能とする人材の育成に力を入れていきます。
技術・製造・品質管理・購買が一体となってより最適かつ迅速に提案を行うため、新たに「ものづくり統括本部」を立ち上げます。新たな組織の下で、顧客にとって最適な製品を迅速に提案/提供できるよう、一丸となって取り組んでいきます。MI、DX等これらを支える投資にも注力していきます。
「新規事業/新製品への挑戦」においては、前3ヵ年中期経営計画で進めた産学共同の取り組みを更に進め、これまでの取り組みの中から新3ヵ年中期経営計画期間中に新たな事業を立ち上げます。新たに立ち上げる「ものづくり統括本部」の下、市場が求める新製品の開発に従来以上に注力し、当社事業ポートフォリオに占める新製品の割合を向上させます。
「サステナビリティ」については、前3ヵ年中期経営計画の戦略として掲げた「環境/社会課題解決への貢献」を、新3ヵ年中期経営計画において「稼ぐ力」の各戦略と並ぶ大きな柱として捉え、脱炭素をはじめとする環境関連対応やガバナンス/リスクマネジメントの高度化に取り組んでいきます。特にこれらの取り組みが中長期的な企業の存続にかかわる永続性に関する課題であり、株主資本コストの低減につながるものと認識しており、着実に取り組んでいきます。
「財務戦略」については、「価値創造するバランスシート」に向けた改革に取り組みます。現預金の圧縮、Cash Conversion Cycleの改善等のバランスシートの構造改革を行います。投資有価証券についても保有意義を検証の上、圧縮していく方針です。3年間の営業キャッシュフローに加え、これらで捻出したキャッシュによって、成長/戦略投資および株主還元等に取り組んでいきます。
「ステークホルダーコミュニケーション」については、新3ヵ年中期経営計画における上記取り組みについて、ステークホルダーの方々にご理解をいただけますよう、IR/SRをはじめとして対外的な発信を強化していきます。当社に投資いただける株主の方々のすそ野を広げていく取り組みも行っていきます。
リケンテクノスグループ一同、新3ヵ年中期経営計画「One Vision, New Stage 2027」下で価値創造に努め、引き続き、すべての生活空間に快適さを提供するリーディングカンパニーを目指します。
セグメント別には、「トランスポーテーション」では、車両用電線及び自動車用成形部材分野への取り組みを強化し、グローバルで既存製品の販売増加と新たな市場獲得に取り組んでいきます。
「デイリーライフ&ヘルスケア」では、医療市場及び食品包材市場への取り組みを強化し、グローバル視点で販売戦略を実行していきます。
「エレクトロニクス」では、電力・産業用電線、情報通信/モビリティ/ロボット・FA市場への取り組みを強化し、グローバルで拡販活動を進めていきます。
「ビルディング&コンストラクション」では、住宅・非住宅市場向け建装用フィルム及び住宅・建築資材分野への取り組みを強化するとともに、インフラ・建築資材分野の需要が増加する海外での拡販を進めていきます。
コーポレート・ガバナンスにつきましては、経営理念「リケンテクノス ウェイ」を実践するとともに、グループガバナンスをさらに強化し、グループ経営の透明性、公正性を確保していきます。
また、株主・投資家の皆様との建設的な対話を進め、中長期的な企業価値の向上に努めていきます。
今後、ますますグローバルに競争が激化することが予想されますが、各本部及び国内外の連結子会社が連携して各課題に取り組み、新たな3ヵ年中期経営計画の完遂に向け全社員が一丸となって邁進していきます。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
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