企業兼大株主TOTO東証プライム:5332】「ガラス・土石製品 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、社是「愛業至誠:良品と均質 奉仕と信用 協力と発展」とTOTOグループ企業理念「私たちTOTOグループは、社会の発展に貢献し、世界の人々から信頼される企業を目指します。」に基づき、広く社会や地球環境にとって有益な存在であり続けることを目指して企業活動を推進しています。

(2)中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、2050年のカーボンニュートラルで持続可能な社会の実現に貢献し、すべての人に快適で健康な暮らしを提供することを目指します。

 そのために、「きれいで快適・健康な暮らしの実現」「社会・地球環境への貢献」を目指し、2021年度から始まる10カ年の「新共通価値創造戦略 TOTO WILL2030」を策定しました。

TOTO WILL2030を実現するための最初の3年間(2021年度~2023年度)を「中期経営課題(WILL2030 STAGE1)」として具体的な目標を定め、環境変化に対応していきます。

WILL2030 STAGE1では、事業活動と「TOTOグローバル環境ビジョン」をより一体化させ、更なる企業価値向上を目指します。

 その戦略フレームは、企業活動のベースとなる「コーポレートガバナンス」と時代の変化に先んじるための「デジタルイノベーション」があり、「グローバル住設事業」「新領域事業」の2つの事業軸と、全社最適視点で横串を通す3つの全社横断革新活動です。

<グローバル住設事業について>

・日本住設事業

 日本では、新築住宅着工戸数が減少し、ストック型社会への移行が進む中、日本住設事業においては、リモデル(住宅・パブリック)に注力しています。住宅リモデルでは「あんしんリモデル戦略」の推進により、お客様のリモデルへの不安を取り除くことに加え、デジタルを活用しリモデルへの期待感が高まる情報を発信します。パブリックではTOTOが創り出した清潔なトイレ文化を世界に発信します。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を踏まえ、お客様の衛生的な空間と快適な暮らしへのニーズの高まりに対応した商品の提案・開発を強化します。

 これらの戦略推進により、強固な事業体質を確立・維持します。

・海外住設事業

中国大陸事業

 中国大陸では、国民の所得増加に伴い、温水洗浄便座が普及し始めています。中国大陸事業においては、更なるブランド価値向上を目指し、市場環境や消費者の購買行動の変化などを捉えながら、「ウォシュレット」のプロモーション強化等を通じて事業活動を推進しています。

アジア・オセアニア事業

 アジア諸国・地域についても、所得水準の上昇や下水道普及に伴い、TOTOブランドの認知度が高まっています。アジア・オセアニア住設事業においては、各国・地域の販売基盤を更に強化すると共に、将来の需要増加を見据えた「世界の供給基地」として工場建設を進めています。

米州事業

 米州においては、温水洗浄便座市場が引き続き拡大しており、フラッグシップ商品の「ネオレスト」や高い節水性能を有する「トルネード洗浄大便器」と共に、TOTOブランドへの支持を広げています。

欧州事業

 欧州においても、「ウォシュレット」を中心に、デザインと機能を融合させたTOTOらしい商品の販売・サービスネットワークを更に拡充し、きれいで快適な水回りを広めています。

<新領域事業について>

セラミック事業

DX(デジタルトランスフォーメーション)時代の本格的な到来に伴い、世界中でAIや自動運転など、さまざまな形で変革がもたらされています。その礎となる先端半導体は、今や社会における成長・発展の鍵となっており、製造プロセスが高精度化の一途をたどる中においても、先端半導体の開発は今後も一層加速していきます。進化が続く半導体に対し、自らDXによる変革を取り込むことにより高い技術を更に積み上げ、精密セラミック製品を通じ、半導体の未来と社会の発展を支えていきます。

<全社横断革新活動について>

・全社最適視点での商品戦略を担う「マーケティング革新」

 日本発のコアテクノロジーをグローバルでも共通基盤技術として活かしながら、エリアごとの市場や特性に応じた商品企画・開発を推進し、世界に通用する美しく快適な商品を展開しています。デザインとテクノロジーの融合をグローバル統一プロモーションとして世界へ発信しています。

・モノ・情報の流れを最適・高速化し、魅力ある商品をお客様へお届けする「デマンドチェーン革新」

 原材料調達から、お客様施工現場到着までの流れにおいて高速サプライチェーンを構築する「サプライチェーン革新」と、全社最適の商品開発・生産体制で既成概念を超えた新たな発想によるもの創りを進める「もの創り革新」からなる「デマンドチェーン革新」の活動を推進しています。これまで日本で培ってきた、商品企画から、研究開発、購買、生産、物流、販売、アフターサービスまで一体となった活動をグローバルに展開し、お客様のご要望に素早く効率的に応える体制を構築しています。

(当期までの主な進捗状況)

・「サプライチェーン革新」では、リスクに備えたBCP※対応強化と「納期乖離」「棚卸資産」「サプライチェーンコスト」の極小化という三律背反課題にグローバルで生産・販売一体となって取り組んでいます。世界的な需要増による電子部品の逼迫や、中国大陸における新型コロナウイルス感染症拡大の影響により一部の商品で供給が滞りましたが、安定供給体制の再構築に取り組んだ結果、納期は正常化しています。

 今後も安定供給を継続するBCP体制の確立を図りながら、事業体質の強化に取り組んでいきます。

・「もの創り革新」では、開発プロセスにおける設計のプラットフォーム化、生産プロセスにおける自動化を中心としたスマートファクトリー化などに加え、高精度なCAE解析を活用したデジタル検証や製造工程のリアルタイムデジタル化によるビッグデータ解析など、DXと融合させたもの創りプロセスへの変革を推進しています。今後も、サステナブルプロダクツをスピーディに世界中のお客様にお届けするため、強靭なもの創り体制を構築していきます。

(※)BCP:Business Continuity Plan(事業継続計画)

・イキイキとチャレンジできる会社・社員が誇りに思える会社をつくる「マネジメントリソース革新」

 ダイバーシティの更なる進化を目指し、「多様な人財」が「多様な働き方」で活躍できる職場づくりに取り組んでいます。また、場所と時間を柔軟に活用できる「多様な働き方の実現」を推進しています。

(当期までの主な進捗状況)

・女性、障がいをお持ちの方、性的マイノリティの方など、多様な人財が活躍できる職場づくりを推進しました。職場におけるLGBTQなど性的マイノリティへの取り組みの評価指標である「PRIDE指標2022」で「ゴールド」を受賞しました。今後も多様な人財の活躍を後押しし、会社の成長につなげ、選ばれる会社を目指していきます。

・全世代のチャレンジ・活躍推進に向け、国内すべての当社グループ社員の定年年齢を現在の60歳から65歳に段階的に引き上げます。あわせて、職場をけん引するリーダーの活躍に対して、よりタイムリーに報いるため、管理職社員資格を統合し、過去の評価や経験にとらわれず、現在担う役割と成果に応じた処遇へと見直しを行いました。引き続き、全世代が能力を最大限に活かし、チャレンジできる風土醸成を進めます。

・多様な働き方の実現に向けて、働きやすい職場づくりに取り組み、場所と時間を柔軟に活用できる働き方のひとつである在宅勤務や有給休暇取得を推進しました。今後は、コロナ禍で進んだ「在宅勤務・WEB会議のメリット最大化」と「リアルコミュニケーション」を組み合わせ、更なる生産性の向上を目指します。また、現業職場における働きやすい職場づくりやIT環境の整備を推進していきます。

・DX推進のためのリテラシーの向上やRPAにより業務効率化を推進できる開発力の向上に向け、DX基礎知識のeラーニングやIT応用スキルの研修機会の拡充を進めました。

<TOTOグローバル環境ビジョンについて>

 当社グループでは、さまざまな事業活動と「TOTOグローバル環境ビジョン」が一体となり、「新共通価値創造戦略 TOTO WILL2030」の達成を目指しています。このビジョンでは、グローバルで取り組む3つのテーマとして「きれいと快適」「環境」「人とのつながり」を掲げ、きれいで快適な暮らしを世界に届け、環境にやさしいものづくりを行い、人とのつながりを大切に活動しています。

 これらの取り組みにより、環境や社会的価値、経済価値を同時に実現し、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」についても貢献していきます。

 また、当社グループでは、主要国の中央銀行や金融規制当局などが参加する国際機関である金融安定理事会(FSB)が設置した「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言にも賛同し、気候変動が及ぼす機会とリスクを分析し、情報開示しています。加えて、当社グループでは、2050年のカーボンニュートラルを目指して、使用する電力を100%再生可能エネルギーとすることを目指す国際的イニシアチブ「RE100」への加盟、科学的根拠に基づいたCO₂排出削減目標の認定制度である「SBT(Science Based Targets)」の取得など、マイルストーンを設定し、従来からのCO₂削減の取り組みに加え、再生可能エネルギーの調達拡大などを推進しています。

(当期までの主な進捗状況)

「きれいと快適」

 目指す姿として、「きれい・快適を世界で実現する」「すべての人の使いやすさを追求する」を設定し、「きれいで快適なトイレのグローバル展開」に取り組んでいます。

「除菌」「防汚」「清掃」の技術(「きれい除菌水」「セフィオンテクト」「フチなし形状/トルネード洗浄」)や「タッチレス」などの非接触技術の提案、「ウォシュレット」に代表される「快適なトイレ」の提供を通じて、清潔で健康的な生活環境を世界中に提供しています。

 これにより、SDGsのテーマ「3:すべての人に健康と福祉を」などに貢献しています。

「環境」

 目指す姿として、「限りある水資源を守り、未来へつなぐ」「地球との共生へ、温暖化対策に取り組む」「地域社会と共に、持続的発展を目指す」を設定し、「節水商品の普及」や「CO₂排出量削減」、「地域に根付いた社会貢献活動」に取り組んでいます。

「節水商品の普及」により、限りある水資源を守ると共に、「TOTO水環境基金」の活動により、生活用水不足や衛生環境の改善を進めている団体への支援を続けています。これにより、SDGsのテーマ「6:安全な水とトイレを世界中に」などに貢献しています。

「人とのつながり」

 目指す姿として、「お客様と長く深い信頼を築く」「次世代のために、文化支援や社会貢献を行う」「働く喜びを、ともにつくり、わかち合う」を設定し、「お客様満足の向上」「社員のボランティア活動推進」「働きやすい会社の実現」に取り組んでいます。

「早く、確実、親切な」アフターサービスの提供やショールームでの提案活動によるお客様満足の向上、植樹活動や地域清掃等のボランティア活動への社員の参加促進などにより、人とのつながりを大切にしています。

 また、「多様な人財の個性を尊重するダイバーシティ活動の推進」や「働き方改革」により、当社グループ社員が「働きがいのある人間らしい仕事」をして、イキイキと働けるよう活動を推進しています。これにより、SDGsのテーマ「8:働きがいも経済成長も」などに貢献しています。

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