企業兼大株主SWCC東証プライム:5805】「非鉄金属 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループは、「いま、あたらしいことを。いつか、あたりまえになることへ。」のSWCCパーパスのもと、ソリューション提案型のメーカーへの進化を目指し、持続可能な社会に向けた課題解決や未来社会に貢献する研究開発を実行しております。

 基盤事業であるエネルギー・インフラ事業、電装・コンポーネンツ事業、通信・産業用デバイス事業では、高い公共性を有するインフラ、モビリティ分野に大きく関わる新製品やサービスの開発を進めております。また、次世代のビジネス領域を切り拓く既存事業と新しい領域をかけ合せ、あらたな優位性を創出する技術・研究開発を推進しております。

 当連結会計年度における、当社グループの研究開発費は総額1,991百万円であり、その成果は次のとおりであります。

 (エネルギー・インフラ事業)

 当事業における研究開発活動は、SWCC㈱、冨士電線㈱および㈱昭和サイエンスを中心に進められております。

 電力事業分野では、当社戦略製品である高電圧電力ケーブル用コネクタ「SICONEX®(サイコネックス)」を核とし、主に変電所に対し、ケーブル・機器部品・接続工事システム「SICOPLUS®(サイコプラス)」を展開しています。154kVクラスのT形終端接続部を開発、リリースし、主力製品であるSICONEX®のラインナップを拡充しました。本製品は変電所で使用される機器の省スペース化や接続工事の省力化に大きく寄与が見込まれ今後の適用拡大が期待できます。

 免震分野では、(一社)日本ゴム工業会と(一社)日本免震構造協会の共同プロジェクト「実大動的特性評価委員会」に参加し、大サイズ免震製品用試験機E-Isolationで当社製積層ゴムの動的特性が評価されました。大学および建設会社との積層ゴムや弾性すべり支承の共同研究も継続しており、成果を(一社)日本建築学会等で発表しました。これらの知見は今後、災害に有効な免震構造の発展に活用される予定です。

 除振分野では、半導体ウエハ検査装置向けアクティブ除振台の開発に注力しています。検査装置内のウエハを搭載するステージは検査効率を上げるため移動加速度が高まると同時にステージ移動時の衝撃を素早く減衰させる除振台の要求が増しています。高い制御推力と応答速度を持つVCMを搭載したアクティブ除振台を開発中であり、リリースの予定です。

 当事業に係る研究開発費は480百万円であります。

(電装・コンポーネンツ事業)

 当事業における研究開発活動は、SWCC㈱にて進められております。

 モビリティ分野では、サーキュラーエコノミー実現に向けグリーン車載巻線の開発をしております。導体と絶縁材料のリサイクルの技術検証や高効率な製造システムの導入を進めています。また、耐火性能を求められる車載バスバー用に耐火被覆付き平角線を車メーカーや部品メーカーに試供品を提供し、量産車への採用に向け活動を進めております。

 半導体分野では、すでに検査装置用ピン材として市場投入している銅銀合金の極細線を、高強度、高導電性といった優位性をいかし、ピン加工への展開も進めております。

 国立大学法人東京大学が中心に進めている日本初電動車への走行中給電公道実証実験にて非接触コイルユニットが採用され実証試験中です。また本技術は、大阪万博のEVバス用ワイヤレス給電コイルユニットに採用されました。

 当事業に係る研究開発費は288百万円であります。

(通信・産業用デバイス事業)

 当事業における研究開発活動は、SWCC㈱および冨士電線㈱を中心に進められております。

 メタルLANケーブルでは、細径・軽量化した超細径導体10G伝送用Cat.6Aの型のLANケーブルをビル用途向けに、そして耐屈曲・高遮へい機能を付加し産業用途向けに開発し、「FLANTEC®(フランテック)」のラインアップを拡充しました。

 また、モビリティ分野では車載用STQ(Shielded Twist Quad)高速伝送ケーブルに続き、より軽量な車載用同軸ケーブルの開発を進めております。

 光通信分野では、生成AIの適用拡大に従いデータセンターの建設が進展する中、各種機器の小型化、ケーブルの細径化・軽量化・高密度化が可能な戦略商品である光ローラブルリボン「e-Ribbon®(イーリボン)」のラインナップ拡充を図り、各国・各用途に合わせた、さらなる製品開発・ラインナップ拡充を進めてまいりました。

 当事業に係る研究開発費は129百万円であります。

(その他)

 当事業における研究開発活動は、SWCC㈱および㈱アクシオを中心に進められております。

 Smart Streamでは、電力インフラ業界での「作業安全・技能継承・業務効率化」の課題を解決するDXソリューションのADTPS®(Advanced Digital Transporter System)を開発しました。これは、仮想と現実の融合空間に3Dホログラム映像を組み込み、かつリアルタイムに離れた空間に体験者を“転送”します。本技術はマンホール内や鉄塔上などの点検に活用可能です。

 ICT分野では、クラウドID管理の分野で、㈱アクシオの提供サービスである『Keyspider』に加え、会社間出向や異動後の引継ぎ対応など日本特有の複雑なIDライフサイクル要件に対して、より確実なIDガバナンスを実現するため、新たに「Keyspider Plus」のサービスを開始し、更に機能の拡張・向上のために開発を進めています。

 国立大学法人東北大学に設置した「SWCC×東北大学 高機能金属共創研究所」を通じて、銅合金や超電導などの共同研究を開始しました。本研究成果は、関係学会等で発表していく予定です。また、超電導では、大電力・大電流の送配電において、省エネ効果がある超電導ケーブルシステムの開発や、NEDO委託事業の航空機用超電導推進システム用途の細径・軽量な超電導ケーブルや高強度線材の開発を進めております。

 当事業に係る研究開発費は1,092百万円であります。

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