SIGグループ
【東証スタンダード:4386】「情報・通信業」
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企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは経営の基本方針として、以下の事項を「経営理念」として掲げております。
① ITイノベーションにより社会の高度化に貢献する
ITは社会をより便利な方向へ、より安全な方向へと変えながら皆さんを幸せにしていきます。SIGグループおよび子会社はITイノベーションの先頭に立ちます。
② 自己革新と研鑽により社会のニーズにこたえる
ITの技術を真に社会に役立つものにするには安全で迅速で確実なシステムを構築する必要があります。高いレベルの要求を実現するために自己変革と先端技術の研鑽を実施しています。
③ 幅広く人材を受け入れプロフェッショナルとして育成する
幅広い人材の育成は企業の使命であり、私たちは育成・指導・話し合いを行うことで ビジネスを常に前進させています。
④ 会社の発展と業績の拡大によって社員の幸福を目指す
会社は社員みんなの夢を実現しつつ、事業を通して社会に貢献することが目標であり、 その実現に向けて社員一人一人の力を集結させることが大切です。「Going All Together to SUCCESS」を合言葉に、挑戦していきます。
(2)経営戦略
近年、当社グループが属する情報サービス産業は、企業の人手不足を背景に合理化・省力化への投資などを中心に設備投資が堅調に推移してまいりました。コロナ禍を契機に企業のDX化は一層加速し、クラウド、AI・IoTといった分野での需要は拡大し続けております。また、私たちの生活を支える社会インフラの技術革新では、携帯電話やデータ通信の分野において、同時多接続や通信速度の向上が図られた第5世代移動通信規格である5Gの運用が開始されており、ITを活用した様々なサービス・仕組みを提供する業界の発展には、常に最新の情報を取り入れ、課題を改善していく必要があります。
このような中、当社グループは長年培ってきた様々な分野・業種における情報システム及び産業(制御)システムの開発、並びにそれらを支えるITインフラソリューション及びセキュリティサービス事業において、既存の重要顧客との関係性を維持・発展すべく、新たな価値の創造に向け、次のテーマを成長戦略として取り組んでおります。
① M&Aの推進
当社は、ここ数年、事業領域の拡大や急増するIT需要に対応するために、他社との業務提携や協業を推進し、積極的にM&Aを実施いたしてまいりました。
今後は、主にAI・クラウド・セキュリティ分野などの事業領域拡大を目的としたM&Aや他社との業務提携・協業を推進してまいります。また、地域展開を拡大して首都圏と地域の連携を強化することによる作業効率の改善や地方活性化へと結びつけてまいります。
② AI・IoT事業の推進
当社グループは1995年より、電子部品実装装置の開発と、この電子部品実装装置とのインタフェースをもつ、上位システム(生産管理・制御システム)の開発に携わり、生産工程の削減・生産性向上に努めてまいりました。生産ラインでは、自動化・少人化のニーズが拡大しており、長年培ったノウハウ、ナレッジを生かし、AI・IoTの技術を活用したスマートファクトリーの実現に向け取り組んでおります。顧客ニーズの変化・多様化により、企業が求めるビジネススピードが加速するなか、今後も技術革新に向けた開発を推進してまいります。
③ クラウド・セキュリティ事業の推進
今後、映像配信、自動運転、Fintech等の様々な分野でのデジタル革命により、多様化するITインフラを支える技術としてのクラウドコンピューティングの浸透がさらに進むものと予測されております。IT技術の浸透により人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させることを意味するDXの進行にも、このクラウドコンピューティングは不可欠であると定義されております。
当社グループは、2013年より米国アマゾン社が提供するクラウドコンピューティングサービスである「Amazon Web Services」(以下、「AWS」という。)によるシステム構築を開始し、現在ではアドバンストティアサービスパートナーとしてAWSの様々な機能を活用してより効率的な利用環境の提案から設計・構築・運用までのサービスを提供しております。また、2022年度よりMicrosoft Azure領域の受注拡大に向けて体制整備を行い、AWSで培ったクラウド活用ノウハウを活用して、更なる事業拡大に努めております。
このほか、クラウドビジネスセンターでは、大手企業を中心としたクラウドの導入や情報分析等の需要拡大に対応したクラウドソリューションの事業規模を拡大しております。
「クラウドファースト」から「クラウドネイティブ」へと時代の変化が予測されるなか、クラウド・セキュリティ事業を次なる成長事業の柱として、今後もITインフラ基盤の更なる進歩(技術革新)に取り組んでまいります。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、持続的な成長と企業価値向上を図るため、売上高営業利益率を重視しております。また、人員数の増加が売上の増加(売上成長)に直接結びつき、人員の稼働率を上げることで売上高営業利益率を一定水準以上に維持することができるため、人員の増減数及び稼働率を重視しております。
当社グループでは7%以上の売上高営業利益率を目指しております。この目標達成のために積極的な採用を行うとともに、M&Aを含めた他社との協業や、パートナー企業の新たな開拓、既存のパートナー企業との関係性を深めるなど、引き続き体制の強化を図ります。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 人材の確保と育成
当社グループが事業を展開する情報サービス産業は「人材がすべて」と考えており、人材の強化は重点課題として取り組んでおります。
人材育成においては教育専門の組織を配置し、スキルレベルに対応した幅広い教育制度を実施しており、資格取得に対しても資格制度をさらに充実させて会社を挙げて全面的にサポートしております。
一方、情報サービス産業においては人材不足が深刻化しており、企業の持続的成長を達成するためには積極的な人材確保の推進が不可欠であります。
首都圏や大都市圏では人材確保が難航・激化しておりますが、当社グループでは全国に配置した拠点によるIターン、Uターンでのキャリア採用と地元の優秀な学生の新卒採用に重点を置いて取り組んでおります。国内の拠点展開に注力し、人材獲得については国内外を問わず採用を継続してまいります。
また、事業拡大のための人材及び新たな技術の確保を目的として、M&Aを積極的に進めてまいります。
② コーポレート・ガバナンス体制及び内部管理体制の強化
当社グループは、継続的な企業価値の向上を実現させるためには、コーポレート・ガバナンスの強化は重要な課題の一つであると認識しており、コンプライアンス遵守を重視した企業経営を推進し、業務運営の効率化及びリスク管理の徹底等、内部管理体制の強化に取り組んでおります。
③ 新規事業領域の創出と既存領域の強化への取り組み
IT技術の革新的かつ急速な技術進歩に対応するには、知識やノウハウを属人化せずにAI、クラウド、セキュリティなどの各専門技術の連携強化が必要になります。また、昨今の人手不足を背景として、拠点間の業務量や技術領域の偏りをなくし、全社的な効率化を図ることも課題となっております。
当社では、連結子会社の株式会社SIGに先端技術推進センター(Innovative Technology Advancement Center)を新設し、技術ノウハウの共有不足、新規領域での協力体制不足、拠点間の偏りの是正に対応するために事業変革を拠点横断的に推進するコラボレーション基盤の確立をすることにより、新規事業領域の創出と既存領域の強化を図ります。
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