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企業概要

 新型コロナウイルス流行による混乱からようやく落ち着きを取り戻してきましたが、働き手の不足もあり、社会では以前よりも積極的にICTが活用され、社会構造を変革させるDXの取り組みが推進されています。また、近年の気候変動に伴い激甚化する自然災害に対して、人の命を守る減災・防災の技術開発も重要なテーマです。当社グループは、これらの社会課題に対して、先端的な技術を積極的に取り込み、社会実装するため体系的、戦略的な研究開発を進めています。具体的には、幅広いテーマを扱う「基礎研究」、研究の熟度を高め知財化や商品化をめざす「新技術開発」、開発商品の業務展開や販売を促進する「新商品事業展開」の3つに区分しています。

「基礎研究」については、既存技術の高度化に加え、新事業の展開を支える技術としてAI、ブロックチェーン、最適化等の先端的技術についても、大学との共同研究、学位取得制度、企業連携等を活用して、その技術習得に努め、その成果を活用して積極的に特許取得に結びつけています。これらの基礎研究に加え、より幅広い技術習得のため、MBAやMOT取得などマネジメント分野の技術も積極的に習得しています。

「新技術開発」では、AIベンダー、IoTメーカー、ビッグデータホルダー等の外部異業種企業とのアライアンスを加速し、外部企業の持つ技術と当社技術のシナジーにより先端的技術開発を早期に商品化できるよう研究開発を進めています。特に、防災・減災、インフラメンテナンス、スマートシティ、交通ビッグデータ分析、新モビリティ等の各研究分野に集中的に投資し、早期の商品化を目指しています。

「新商品事業展開」では、インフラモニタリング、防災・減災、新モビリティ、交通ビッグデータ分析、SDGs、下水道等の各分野について、他機関とも連携しながら業務活用や事業展開を図っています。

 具体的な主な製品開発及び特許取得は、以下のとおりです。

 インフラモニタリングの事業展開

 かねてより国立研究開発法人理化学研究所他各社と取り組みを進めてきました「中性子によるコンクリート塩分濃度非破壊検査技術の実用化」について、その実用化に目途が立ったことから、株式会社福山コンサルタントも参画して株式会社ランズビューを2023年4月3日付で設立しました。同社の新技術は、橋梁の主要な劣化原因のひとつであるコンクリート内部の塩分濃度を非破壊で計測できることから、試料採取が困難な構造物への適用や計測時間の短縮に加えて、破壊検査で発生する試験箇所の再劣化リスクも抑制できます。設立した株式会社ランズビューとともに、予防保全型のインフラメンテナンス事業の拡大を目指していきます。

  「逃げ遅れゼロ」を目指す防災まちづくりDXの取り組み

 頻発する豪雨による内水氾濫を監視するため、水位センサーを用いた中小河川のリアルタイム水位観測およびAI水位予測データを提供するサービスの開発を進めています。今期も国土交通省の3D都市モデル構築・利活用プロジェクト“Project PLATEAU”にも参加し、デジタル技術を活用した「逃げ遅れゼロ」を目指す3つの自治体に実装し、防災まちづくり分野のDXを推進しました。

③ 新モビリティサービスの実装

 株式会社福山コンサルタントが参画するスマート高島平プロジェクト協議会による「外出したくなる・移動しやすい安全なまちづくり~回遊の分析・向上実装プロジェクトin高島平~」事業が、東京都の「地域を主体とするスマート東京先進事例創出事業」に選定されました。WiFiセンサーを用いた人流データの計測・分析を行いながら、利便性向上や賑わいの創出等につながる取り組みを実施していきます。

④ 交通ビッグデータ解析システムを用いたスマートシティへの展開

株式会社福山コンサルタントは、AI、IoTなどの先端的技術を活用して都市や地域の課題解決と新たな価値を創出しようとする「スマートシティ」の展開に複数都市で参画しています。その中で、開発を進めている交通ビッグデータ解析システムを活用して、「広島市デジタル・トランスフォーメーション(DX)推進計画」の一環として進めている「Hiroshima City Dashboard(誰もが簡単に利用可能な人流可視化ダッシュボード)」の構築を行いました。このシステムは、国土交通省の「地域課題解決のための人流データの手引き(Ver1.1版)」にも掲載されるなど、関係機関の注目を集めています。

⑤ SDGs事業の取り組み

 株式会社エコプラン研究所、株式会社福山コンサルタント等で構成する響灘ビオトープ共同事業体は、SDGs未来都市に選定されている福岡県北九州市の地域活性化およびSDGs推進のための各種活動を実施しています。30by30※の取り組みで注目される「国立公園などの保護地域以外で生物多様性保全に貢献する地域(OECM)」に響灘ビオトープ仮登録されたことから、その注目度も高くなっています。今期は様々なイベントを通じて、来訪者が生物多様性の価値を感じることのできる機会を積極的に提供しました。

※30by30とは、2021年6月のG7サミットでG7各国が約束した2030年までに陸域と海域の30%以上を健全な生態系として保全する取り組み

⑥ Fracti合同会社の取り組み

 株式会社SVI研究所で開発した人流解析技術の事業化の一環で、株式会社福山コンサルタントの子会社として設立したFracti合同会社の事業が、令和4年度の経済産業省「出向起業等創出支援事業」に採択されました。その支援を受けながら、公益社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグ(Bリーグ)と連携したスポーツ・ツーリズム事業を実施しました。今後は、他のスポーツリーグとの連携も含め事業を拡大させていく予定です。

⑦ AI関連特許の取得

 株式会社SVI研究所で開発したAI技術を、公益財団法人日本下水道新技術機構と連携して下水道分野の維持管理技術と融合させることで関連の共同特許を、以下の通り2件取得しました。これらの技術を用いて、より効率的な下水道維持管理を目指して事業を拡大していきます。

・分流式下水管への浸入水推定に係る特許

AI技術を活用し、雨天時浸入水の多い地区を効果的に絞り込む手法を開発し、この技術に係る共同特許を取得しました(特許番号:7143542号)。

・AIを活用した下水道管路の劣化状態診断に係る特許

AIを活用した高精度、高効率な下水道管路の劣化状態の画像診断技術を開発し、この技術に係る共同特許を取得しました(特許番号:7270803号)。

 上記活動における支出は117,173千円です。

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