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【福証Q-Board:231A】「建設業」
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企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題は以下のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営方針
① 当社グループは、「思いやりの技術で笑顔あふれる日々を未来へ繋ぐ」をパーパスに建設及び機械設置工事事業並びにファシリティ・マネジメント事業を主な事業として、社会や顧客のインフラを支えることを通じて企業価値の最大化を図ります。この企業活動を支える社員行動規範は、以下のとおりです。
・正々堂々 ・環境変化への柔軟な対応と自らの変化 ・コミュニケーション溢れる職場
② 国内外の環境の激変が今後想定される社会状況の下、市場の異なる建設及び機械設置工事事業及びファシリティ・マネジメント事業に加え、類似又は近接市場を基盤とした事業地域及び領域を、M&Aによって加えることにより、社会情勢の変化による市場からの業績への影響を吸収しつつ、リスク管理された企業集団に拡充したいと考えております。
③ 当社グループは、建設及び機械設置工事事業とファシリティ・マネジメント事業を営んでおり、廃棄物処理施設の機械設置工事やメンテナンス及び長崎県佐世保市にあるテーマパークであるハウステンボスや公共施設の施設管理を長年にわたり担っております。当社及びグループ子会社の存在感や知名度・信頼度を高めて、人口減少、流出と経済縮小が続く地域経済に貢献したいと考えております。
(2)経営戦略
① 建設及び機械設置工事事業
当社グループの建設及び機械設置工事事業について、産業用機械設置工事分野において廃棄物処理施設は全国に1,004施設あり、その建設改良費は4,402億円(出典:「一般廃棄物の排出及び処理状況等(令和5年度)」)と増加傾向にあり、依然として高水準を維持しております。
これらの工事については、工場設備の新設及び更新需要は底堅く推移しているものの、その工事技術を保有する企業の廃業や技術者の高齢化等により徐々に工事対応業者が供給不足の状況にあります。これらの状況の下、当社グループでは安心安全に工事を進めるため、人材確保及び人材教育に注力し、当社グループの技術を供給できるキャパシティを増やしながら、その供給地域を拡大していきます。また技術領域についても焼却炉・水処理施設から、広くプラント設備の更新工事等を主軸としつつ、成長が期待できる防衛関係工事へ領域を拡大していきます。
建物・構造物建設工事分野については、本社が存在するハウステンボス及び周辺の長崎県佐世保市を中心として事業を行っておりますが、工事種別の拡大及び地域内での更なる深耕と、その近接エリアでの事業の拡大のため人材確保及び人材教育に注力し、事業地域の拡大を目指します。
② ファシリティ・マネジメント事業
当社グループのファシリティ・マネジメント事業について、市場の規模の推計は2023年46,700億円(出典:「ビルメンテナンス協会、情報年鑑2025」)、うち同協会会員企業の売上は13,221億円(前年度比4.1%増)と年々増加傾向にあります。各地域の会員企業数から推計される市場は九州全域で2,078億円、長崎県・佐賀県においても315億円と推計されます。長崎県・佐賀県の市場分類では、当社グループの得意とする娯楽施設、宿泊施設等の市場は40億円で、当社グループにとって拡大余地は限定的ではあるものの、依然として安定的な規模を維持しております。
官公庁、学校、オフィスビル及び商業施設の市場は137億円あり、今後長崎県・佐賀県の官公庁、学校、オフィスビル及び商業施設への拡大を目指すとともに福岡県を含めた北部九州へ拡大を目指します。
③ 事業領域及び事業地域の拡大に関する取組み
当社グループは、社会の変化への対応力を高めて安定的な成長を目指し、事業領域及び事業地域の拡大を戦略的に取り組んでまいります。
検討する対象企業については、当社グループの現事業に近いエリアでの業容拡大と地域的拡大が望める企業、または当社グループの経営資源の多くが存在する北部九州エリアで、対象企業への経営支援及び協力体制の構築がスムーズに進められると考えられる企業を対象としていきます。
(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、事業環境、事業の進捗及び展開を鑑み、事業推進・拡大を進めております。建設及び機械設置工事事業においては、受注キャパシティの拡大のための施策として、現場代理人の増加及び資本業務提携先の拡大を進めております。ファシリティ・マネジメント事業においては、総合管理等とその他の管理契約件数の増加をすすめていく方針です。
グループ全体としては、建設及び機械設置工事事業とファシリティ・マネジメント事業の2つのセグメント収益を基に、売上高営業利益率及びROE(自己資本利益率)ともに10%、配当性向35%を達成すべき指標としております。
(4)当社グループの強み
① 建設及び機械設置工事事業
産業用機械設置工事分野については、40年以上の経験で、産業機械、燃焼炉、反応炉、化学製品工場、製造装置の設置工事後及び細かい不具合の調整、部品交換等、これまでの運転経験、工事実績を生かした対応の他、試運転の段階で設計能力を引き出すまでの微調整、補修等の対応力が施主や取引先の信頼につながっています。
特に廃棄物処理施設、下水処理施設の分野においてはオペレーターとして運転経験豊富なエンジニアと、施工経験豊富な建設現場監督を有し、微調整、問題解決への対応が速いことから、納期遵守、原価削減と信用につながっております。
新しい分野に対しても、施主や取引先と協力して、長年の経験に基づいた対応力があり、今後は炭素繊維焼成炉、半導体製造工場、化学素材工場など成長分野の製造設備のメンテナンス、大規模修繕、新設工事に対応分野を広げております。成長のためのドライバーは現場監督の増員育成で、採用活動、人材育成をすすめながら、廃棄物焼却炉、下水処理分野での拡大はもちろん、新たな分野におけるメンテナンス、改修、新設工事などに業務範囲を広げるべく取り組んでおります。
建築・構造物建設工事分野については、開業当初から関与してまいりましたハウステンボス向けについて、開園30年超を経過する中で、各種設備面の大規模な更新工事や、ホテル、各種施設や店舗のリニューアル工事などが想定されており、今後も堅調な工事需要が期待されています。当社グループは、開園当初から携わったノウハウ及び知識を生かして安全安心を提供する街づくりを支えていきます。
② ファシリティ・マネジメント事業
ファシリティ・マネジメント事業について、ハウステンボス・技術センター株式会社の主要スタッフはハウステンボスの開園準備より携わっております。また開園後は、ハウステンボスの街としての機能全体を一元管理する業務を担っており、24時間365日、機能を止めることなく施設を維持しております。具体的には、電力、上下水道、再生水供給、運河オペレーションなどのインフラ設備管理、園内5か所のホテルの営繕工事、各種検査対応などです。このノウハウを生かし今後もハウステンボスの総合管理受託業務を継続していくとともに、周辺の長崎県佐世保市エリアの安定した顧客基盤とノウハウを維持し、地域内での管理施設を増加させること及び近隣エリアへ拡大していくことを計画しております。
(5)経営環境
建設及び機械設置工事事業については、安定した需要が見込まれているものの、工事関係の技術者の高齢化や、製造機械のメンテナンス、新設及び更新工事を業務としていた企業の撤退、廃業等から供給のキャパシティは減少していく状況にあります。当社グループは、積極的な人材育成、人材確保及びM&A等による要員獲得、事業領域及び事業地域の拡大を計画しております。
ファシリティ・マネジメント事業については、長崎県佐世保市エリアの安定した顧客基盤とノウハウを維持し、地域内での管理施設を増加させることと、近隣エリアへ拡大していくことを計画しております。
(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題は、以下のとおりです。
① 人材の確保・育成
建設及び機械設置工事事業、ファシリティ・マネジメント事業のいずれにおいても、現場員及び現場管理者の不足が課題となっております。特に建設及び機械設置工事事業におきましては、案件受注の拡大を図るためにも、現場管理者の増員は不可欠となっております。ファシリティ・マネジメント事業におきましても有資格者の補充・育成が重要課題です。
今後の成長に向け、優秀な人材を採用していくためにも会社の知名度向上及び信用力の向上が不可欠であり、戦略的な採用活動が必要と考えております。また、スタッフの育成を目指し、社外セミナーへの参加を促し知見の拡充を図るとともに社内教育制度の充実を図ってまいります。
また、法令の改正に応じて育児休暇制度の充実を図る等、人事制度や福利厚生の仕組みを改善して、職場環境がより働きやすいものとなるよう努めてまいります。
さらに、業務のDX化を推進し、経営エリアの拡大、業務のシステム化、システム間連携を進め、グループ全体の業務の効率化及び省力化を積極的に進めてまいります。
② コーポレート・ガバナンス体制の整備・強化
当社グループの継続的な事業の発展及び信頼性の向上のためには、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組むことが重要であると考えており、内部管理体制及びコンプライアンスの強化に取り組んでまいります。
内部管理体制の強化については、自浄能力の向上と組織内における内部牽制機能のさらなる強化が課題であるとの認識のもと、部署内でのチェック機能の精度向上に加え、内部監査室及び総務・経理財務による内部牽制機能を強化することに引き続き努めております。
コンプライアンスの強化については、当社グループは、定期的な倫理・コンプライアンス研修の実施及び業務上の過誤や問題に対する再発防止策の実施等により、各事業の取引の健全性確保に努めてまいります。また内部通報制度を整備しているほか、社内啓蒙活動及び内部監査を通して社内規程の周知徹底に努めるとともに、監査等委員、顧問弁護士等との協議を踏まえ社内規程を適宜見直して内容の陳腐化を防いでおります。今後も最善の経営体制を目指しさらなるコーポレート・ガバナンスの充実を図るべく、強固な内部管理体制の構築とコンプライアンスの強化に取り組んでまいります。
③ 事業ポートフォリオの拡充
当社グループは、建設及び機械設置工事事業及びファシリティ・マネジメント事業を主な事業としておりますが、今後の社会情勢や経済の変化への対応、持続可能な経済のための脱炭素化、省資源化、資源リサイクル、廃棄物削減等への貢献及びリスクに強い企業体を目指し、新たな事業の構築及びグループ全体の成長を図ってまいります。さらに当社グループの基盤である長崎県佐世保市とその周辺地域を含む北部九州エリアの社会インフラの基盤維持と、当社グループの経営資源の有効活用を目的として、北部九州エリアでの事業承継型M&Aを積極的に実施し、地域の有望な技術及び必要とされる事業の維持向上と当社グループとの協業により、当社グループの成長とリスクの分散及び地域社会の経済・生活基盤の維持向上に貢献していきたいと考えております。
④ 既存事業の展開
当社グループの建設及び機械設置工事事業のうち、産業用機械設置工事分野において、ごみ処理施設、水処理施設の更新、新設、メンテナンス工事や、半導体素材製造加工工場、防衛関連施設における機械設置工事という特定事業領域で安定した顧客基盤を有しております。しかしながら技術者の高齢化、類似企業の撤退、廃業等により業界の供給キャパシティは減少傾向にあります。当社グループの地盤である九州地区で主に事業を展開し、人材の採用・教育及び協力企業との協業を通して、事業地域を九州・沖縄地区から中国・四国、関西、関東地区へ広げており、今後も事業地域を拡げるべく、人材の採用・教育、協力企業との協業及びM&Aを進めてまいります。
ファシリティ・マネジメント事業においても、当社グループの地盤で、経営資源が多くある長崎県佐世保市地域で、事業の深耕を図るとともに、その経営資源を活用できる北部九州エリアにおいて管理受託事業の拡大及び管理受託から派生する更新、メンテナンス工事を積極的に獲得していくことを計画しております。
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