企業兼大株主Abalance東証スタンダード:3856】「電気機器 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものです。

(1)経営方針

当社グループは、企業理念を「Best Values」とし、先進的な商品・業務・サービスの提供を中心に、価値の創造を通じて社会生活の改善と向上を図り、社会の持続可能な発展に貢献し続けることを掲げています。また、企業のビジョンを「Excellent Creative Company」に定めております。

(2)経営環境

 当連結会計年度におけるわが国経済は、各種政策の効果も見られ、雇用・所得環境の改善が進み、緩やかな

回復基調となりました。一方、世界経済は、欧米における高金利の継続や米国の政策動向、中国経済の先行き

への懸念、更には中東地域の情勢や金融資本市場の変動等の影響があり、依然として不透明な状況が継続しま

した。再生可能エネルギー市場においては、国内では、日本政府による2050年カーボンニュートラル宣言の

下、2030年度に温室効果ガス排出を2013年度比46%削減するとの目標が設定されています。国際的には、2024

年に開催された国連気候変動枠組条約(COP29)及び米国のインフレ抑制法(IRA)による気候変動対応等、脱

炭素社会の実現への取り組みは進展しており、再生可能エネルギー市場は、中長期的な成長が見込まれていま

す。

 当社グループの主力事業である太陽光パネル製造事業においては、世界的に需要は旺盛であるものの、太陽

光関連製品の供給過剰から市況が軟調に推移しました。また、米国市場では、同国政府により、東南アジア4

カ国に対するアンチダンピング関税及び相殺関税の賦課に関する検討が進み、税制の政策面でも不透明な状況

が継続しました。このような経営環境に対応し、当社グループはインド及び台湾向けの新たな販売戦略を推し

進めてまいりました。併せて、将来の収益拡大を見据え、エチオピア国のセル工場及び米国テキサスのパネル

工場の建設準備も進めてまいりました。これら新工場に係る先行投資に伴い費用が発生したものの、グローバ

ルにおける太陽光パネル市場が依然として厳しい環境の中、当連結会計年度において通期での黒字を確保いた

しました。

(3)経営戦略

当社グループは「Abalance グループビジョン for 2030」の中で、長期で当社グループが目指す姿として「再生可能エネルギーの中核的グローバル企業」を掲げています。2030年までに国内と海外を合わせて保有発電容量1GWを目指すほか、太陽光パネル製造事業では、製造目標をインゴット・ウエハ8GW、セル16GW、パネル12GWとして、長期での事業成長を目指しています。

上記の目標を達成するために、当社グループは下記の経営戦略に取り組みます。

①  太陽光パネル製造事業において、太陽光パネル市場の需要動向及び各国の政策(補助金政策、税制等)、地政学的リスク等を鑑み、最適なグローバル・サプライチェーン体制を構築します。戦略的に、ベトナム国での太陽光パネル、同部材となるセルの生産体制の最適化を図り、インゴット・ウエハの内製化で収益性を高めます。また、地政学的リスクの対応として、VSUN及びTOYO SOLARの製品の輸出販売先として、欧州及びインド国を始めとするアジア市場等販売先の多角化を推し進めます。加えて、TOYOはエチオピア国の太陽光セルの新工場での生産能力拡大を進め、TOYOが米国テキサス州に建設中の太陽光パネル新工場への製品供給を行います。そして、米国市場において太陽光パネル関連製品の安定した供給体制を構築し、同国内での太陽光パネル製造事業の拡大に取り組みます。

②  グリーンエネルギー事業において、太陽光発電所を自社保有化し、電力会社に電力販売をおこなうストック型ビジネスを強化しています。今後はNon-FIT発電所開発・建設やM&Aも積極的に活用するほか、最適なポートフォリオの構築に取り組み、収益基盤の拡充を図ります。また、市場成長が見込まれる系統蓄電池事業においても、事業拡大を目指してまいります。

③ 財務体質強化のため、自己資本比率の改善に取り組みます。今後も太陽光パネル製造事業及びグリーンエネルギー事業の成長による利益剰余金の積み上げ等により自己資本の増強に努めます。

(4)重視する財務目標(KPI)

 当社グループは、持続的にグループ企業価値を向上させるため、財務目標として、営業利益、自己資本利益率(ROE)及び自己資本比率を重視しております。

(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループは、長期的に「再生可能エネルギーの中核的グローバル企業」を目指しています。本目標を達成するため、下記事項をアクション・プランと捉え、グループ全体の持続的成長に基づく企業価値の向上に努めてまいります。

   ① VSUN及びTOYO SOLARの販売先の多角化と収益力の向上

 ベトナム国に生産拠点を置くVSUNの太陽光パネル及びTOYO SOLARのセルについては、米国政府による東南アジア製太陽光パネル及びセルに対するアンチダンピング関税及び相殺関税の適用が最終決定されたことから、昨年より取り組みを強化している欧州及びインド国を始めとするアジア市場等販売先の多角化を更に推し進め、収益力の向上に取り組みます。

  ② 米国ナスダック上場のTOYOを中心としたグローバル・サプライチェーン体制の確立

    TOYO SOLARの親会社であるTOYOは昨年7月に米国ナスダックに上場し、今後太陽光関連製品のグローバル・サプライチェーンを強化します。TOYOはエチオピア国において、セルの新工場(第1フェーズ)を建設しましたが、旺盛な需要を背景に、生産能力の増強を決定し、2026年3月期第2四半期中を目途に第2フェーズの生産を開始する予定です。TOYOが米国テキサス州に建設中の太陽光パネルの新工場への製品供給を行う他、外部顧客への販売も強化します。そして、今後米国市場において太陽光パネル関連製品の安定した供給体制を構築し、同国内での太陽光パネル製造事業の拡大に取り組みます。

  ③ 太陽光発電所の自社保有化による安定収益の確保

 当社グループは太陽光発電所を自社保有化し、電力会社に電力販売をおこなうストック型ビジネスを強化しています。Non-FIT発電所開発・建設やM&Aも積極的に活用するほか、最適なポートフォリオの構築に取り組み、収益基盤の拡充を図ります。また、市場成長が見込まれる系統蓄電池事業においても、蓄電所の新規案件獲得に取り組み、事業拡大を目指してまいります。

  ④ 財務体質強化へ向けた自己資本比率の改善

 当社グループは国内外で太陽光発電所等の開発プロジェクトに積極的に取り組んできました。その結果として、借入金の増加を主因に自己資本比率が低下傾向にありました。2023年6月期以降は太陽光パネル製造事業の成長を背景に、借入金の返済を進め、2025年3月期は自己資本比率が16.6%まで回復しております。今後も財務健全性を重視し、太陽光パネル製造事業及びグリーンエネルギー事業の成長による利益剰余金の積み上げを図り、自己資本の増強に努めてまいります。

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