群栄化学工業
【東証プライム:4229】「化学」
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企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、創業以来、合成樹脂業界及び糖化業界において豊かな創造力により独自の技術を築いてまいりました。
理念として「化学の知識とアイデアでソリューションを提供し、より豊かな未来社会造りに貢献する」を掲げ、サステナビリティを巡る課題への対応に積極的に取り組み、顧客を中心としたステークホルダーと共に繁栄することを目指してまいります。
(2) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題
当社グループは、「高純度・先端材料」、「環境対応ケミカル」、「新事業創出(高機能糖ケミカル)」、「経営基盤強化」を目指す方向性として掲げ、注力分野への積極投資及び社会課題解決に貢献する高付加価値製品開発を強化してまいりました。GCIグループ中期経営方針2024におきましては、需要減速などの経営環境変化により財務目標未達となった一方で、電子材料・環境などの成長分野への積極的投資を確実に実行した期間となりました。今後さらに、事業ポートフォリオ変革に向けた動きを加速することで、ありたい姿である“Green Chemical Industry”へ進化し、目指す方向性の実現に向けて以下の取り組みを通じて、外部事業環境の変化に大きく左右されない事業構造改革を推進してまいります。
・電子材料分野を中心とする「高純度・先端材料」
半導体・電子材料産業は、デジタル化・生成AIの進展などを背景に、国内外を問わず今後も力強く成長を続けることが見込まれております。
フォトレジスト原料として大きな市場シェアをもつ当社電子材料事業においては、さらなる需要拡大に対応するための増産設備が2024年度稼働開始、また工事が進行中の新工場が2025年度稼働予定であり、引き続き需要に対応するための供給体制を整えてまいります。さらに、最先端分野を中心とした新製品開発や高品質・低メタル化に応えるための技術力強化を継続して実行してまいります。
・Green分野としての成長を見据える「環境対応ケミカル」・「新事業創出(高機能糖ケミカル)」
高機能フェノール樹脂繊維「カイノール」は、その活性炭の優れた吸脱着性能から各種溶剤のリサイクル用途で需要を伸ばしており、増産設備が2025年度稼働予定であります。さらなる適応分野の拡大に向け吸脱着機能を活かした用途展開を図り、地球環境保護などの課題解決に貢献してまいります。
新事業創出分野である高機能糖ケミカルに関しましては、リソースを強化しながら「糖」×「化学品」の融合による独自開発製品の機能評価が進捗しており、その特徴を活かした市場開拓を進めることにより当分野の事業化を目指してまいります。また、糖化事業については商品構成の見直し・コストダウン等により黒字化したものの厳しい事業環境に変化なく、引き続き事業ポートフォリオ変革について取り組んでまいります。
・経済的価値・社会的価値向上のための「経営基盤強化」
当社グループは2030年度CO2排出量30%削減を目標に掲げております。グループ全体での無駄や廃棄物の削減、再生可能エネルギー電力の順次導入などにより、現状においては計画通りの実績を上げており、引き続き目標達成に向け取り組みを強化してまいります。
また、海外拠点であるインド子会社におきましては、製品品質が顧客に高く評価され需要が高まっております。これに伴い、生産能力倍増のための投資を実施しており、さらなる拡大を目指してまいります。
一方、縮小する国内市場及び成熟段階にあるタイ市場への対応を課題と捉え、顧客を含めたエネルギーコスト削減などのニーズに応えることでグループ全体の経営基盤を強化してまいります。
様々な社会環境の変化を新たな事業機会と捉え、目指す方向性への積極的な資源投入により事業ポートフォリオ及び利益構造変革を着実に推進し、サステナブルな社会に貢献することにより企業価値を高めてまいります。
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