企業兼大株主朝日インテック東証プライム:7747】「精密機器 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 研究開発型企業である当社グループは、創業時より研究開発活動を経営の重要項目の1つとして位置付けております。

 当社グループは、4つのコアテクノロジー(伸線技術、ワイヤーフォーミング技術、コーティング技術、トルク技術)を主体とした、高度で独自性の高い素材加工技術を備えることに加えて、原材料から製品までの一貫生産体制を構築することによって、当社独自の素材及び機能を有した製品の開発・製造が可能となっております。

 これは、同業他社ではあまり見られない医療機器分野と産業機器分野の技術循環、日本の研究開発拠点と海外の生産拠点との技術連携など、当社グループならではの強みであります。また、これら当社独自の機能を活かし、近年では、医療現場での豊富な経験を持つ各分野におけるトップドクターとの共同研究開発体制を強化しており、医療現場に密着した製品開発を展開しております。これらの融合が、医療機器分野での競合先との差別化を図り、競争優位性のある製品を供給し続けている大きな要因にもなっております。

 また、米国の直接販売の拠点である連結子会社ASAHI INTECC USA, INC.において、最終顧客であるドクターからのニーズや評価をダイレクトに反映し、試作レベルまでの対応を可能とした研究開発体制を構築しています。連結子会社ASAHI INTECC THAILAND CO., LTD.の研究開発拠点をさらに拡充させ、製品仕様の検討を含めた既存製品の改良などをより積極的に進めてまいりました。

 国内においては、当社グループの研究開発拠点の中心である瀬戸工場の敷地内に2018年に新社屋を建設し、臨床現場に近い研究開発環境整備を実現いたしました。また研究開発機能強化を目的に、東京R&Dセンターの開設や、グローバル本社・R&Dセンター(愛知県瀬戸市)及び東北R&Dセンター(青森県八戸市)に新棟を建設し拡充するするなど、国内の研究開発体制についても、より充実させてまいりました。

 今後も、当社グループのOnly One技術の発展と、それに伴うお客様のNumber Oneの実現を目指し、研究開発活動を進めてまいります。

 当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費用の総額は、9,723百万円であります。

 セグメント別の研究開発活動を示すと、次のとおりであります。

(メディカル事業)

 ガイドワイヤー、カテーテル製品分野共に、循環器系および非循環器系の血管内治療用製品のさらなる強化と拡充に取組んでまいりました。

 当社が最も強みを持つガイドワイヤー製品の分野においては、下肢の閉塞血管治療用の太径ガイドワイヤーであるある「CROSSLEAD 35」を開発しました。「CROSSLEAD 35」は米国市場においてニーズが高い太径のガイドワイヤーであり、これまで当社が従来のガイドワイヤーで培ってきた技術を適用することにより、高い操作性と閉塞部の通過性を実現しています。本製品により、血管選択、併用するカテーテルの誘導、狭窄部・閉塞部の通過といった一連の作業を1本のガイドワイヤーで効率的に実現することを狙っており、治療時間の短縮にも貢献できる可能性があります。

 カテーテル製品の分野においては、脳血管治療時に使用する「FUBUKI XF」を開発しました。「FUBUKI XF」は米国のニーズをもとに、従来の脳血管治療用のカテーテルであるFUBUKIシリーズのラインナップとして開発したカテーテルであります。本製品は、従来よりも安全に抹消までカテーテル本体を誘導できるとともに、他のデバイスの操作をサポートするバックアップ性も持たせた製品です。

 また、新たに医療用のソフトウェアとして「SPELUX View」を開発しました。「SPELUX View」は冠動脈の閉塞部などの治療を実施する際に、ガイドワイヤーを操作する上で有効な情報を提供することにより治療の安全性を向上させることを目指したソフトウェアであり、慢性完全閉塞治療の標準化に貢献することを目指しております。

 当連結会計年度における研究開発費は、8,109百万円であります。

(デバイス事業)

 金属系医療部材につきましては、当社独自の高機能部材である中空のケーブルチューブ「ACT ONE(アクトワン)」や、トルク伝達性、高速度回転駆動に優れるトルクコイル・ドライブケーブル、破断強度の高いハイテンションワイヤーロープ及びそれらのアッセンブリー技術などが高く評価されており、国内外大手の医療機器メーカーや産業機器メーカーに部材並びに追加工製品を量産納品しています。樹脂系医療部材につきましても、カテーテルを構成する樹脂ライナー、バルーン部材及び樹脂チューブ部材を高精度かつ薄膜で成形する独自技術を構築し対応しております。

 当連結会計年度は、メディカル事業のPeripheral用ガイドワイヤーCROSSLEAD(0.035”)の金属部材や、内視鏡ダイレータ「Tornus ES」の樹脂部材の開発を行い、自社ブランド製品を中心とするメディカル事業の新製品開発に加えODM製品の開発にも当事業の技術開発力が寄与しています。

 医療機器メーカー向け部材につきましては、内視鏡処置具及び本体、IVUS、OCT等、産業機器メーカー向け部材につきましては、靴紐、釣糸等、様々な用途に応じた設計・試作を柔軟に対応することにより、新規案件が幅広く増加しています。加えまして、各案件の量産化に向けましての製品検証活動に注力しています。

 また、朝日サージカルロボティクス株式会社が開発した協働型助手ロボットANSURのツールユニット(手技鉗子)内の部材設計を行なうと共にツールユニット自体のアッセンブリーも実現し、新領域開拓に貢献しました。

 当事業では引続き、当社のコアテクノロジーを進化させると共に、Only Oneとなる新製品開発や、さらなるレーザー加工技術開発、精密加工技術の深耕などの新たな取組みを行うなどし、様々な分野で採用していただける高機能・高付加価値の技術・製品の開発を行ってまいります。

 当連結会計年度における研究開発費は、1,613百万円であります。

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