企業兼大株主日立建機東証プライム:6305】「機械 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当連結グループは、新たな付加価値の創造、品質・信頼性の向上を目的に、新技術や新製品の開発を積極的に推進しています。研究・開発本部の先行開発センタを主体に、研究・開発、生産・調達、品質保証の各本部、及びグループ会社の研究開発従事者が、緊密な連携を取りながら研究開発を推進しています。また、広範かつ高度な技術獲得のため、株式会社日立製作所、国内外の大学との依頼研究、共同研究を行っており、これらの研究活動を通して、高度技術人財の育成を同時に図っています。

 当連結会計年度の研究開発費の総額は、37,510百万円です。

 セグメントごとの研究開発活動を示すと次のとおりです。

(1) 建設機械ビジネス

 基軸製品である油圧ショベル、超大型ショベルに加え、ミニショベル、ホイールローダ等において、次期排ガス規制に対する技術開発を進めているほか、「低炭素」をキーワードに、クリーン化、省エネルギー化を考慮した製品開発を進め、国内の特定特殊自動車(オフロード法)排出ガス基準に適合した中型油圧ショベル、ホイールローダ、道路機械を開発しています。

2024年7月には、2014年の特定特殊自動車(オフロード法)排出ガス基準に適合した、タイヤローラZC220P-7の受注を日本国内向けに開始しました。従来モデルから7年ぶりのモデルチェンジであるZC220P-7は、さびの発生しない樹脂製散水タンクへの素材変更や前後のタイヤの視認性向上、メンテナンス性の向上などの改善を図っているほか、車体から発生する騒音を抑えており、国土交通省から「超低騒音型建設機械」の指定を受けています。

同月には、2014年の特定特殊自動車(オフロード法)排出ガス基準に適合した、後方超小旋回型油圧ショベルZX75US-7の販売を日本国内向けに開始しました。従来モデルから約10年ぶりのモデルチェンジであるZX75US-7は、従来機と比較して作業量や掘削力などの基本性能を向上させたほか、新設計のキャブ(運転室)を採用し、快適な操作環境によって運転者(オペレータ)の疲労を軽減します。また、遠隔から機械の状態診断とソフトウエア更新を行うサービスソリューション「ConSite Air(コンサイト エアー)」を適用しダウンタイムを抑制します。さらにキャブ内のモニターで機体周辺の俯瞰映像を確認できる周囲環境視認装置「AERIAL ANGLE(エアリアル アングル)」を標準搭載し、現場の安全性向上に寄与します。また、小型ショベルとしては初めて、機械の動作中にオイルの状態を監視する「ConSite OIL(コンサイト オイル)」をオプションで搭載し、機械の安定稼働や寿命延長に貢献します。

2024年8月には、2014年の特定特殊自動車(オフロード法)排出ガス基準に適合した、大型油圧ショベルZX670LC-7とZX870-7の受注を日本国内向けに開始しました。両機種ともに最新油圧システム「HIOS V(ハイオス ファイブ)」の搭載により燃費と作業量などの基本性能が従来モデルから向上したほか、「ConSite Air」「AERIAL ANGLE」を標準搭載し、ダウンタイムの抑制と現場の安全性向上に寄与します。また、「ConSite OIL」を搭載し、機械の安定稼働や寿命延長に貢献します。

2024年9月には、バッテリー駆動式ショベルZX55U-6EB、ZE85、ZE135の3機種と、可搬式充電設備の販売を日本国内向けに開始しました。本機種はエンジンを車体に搭載していないため、排出ガスを出さず静穏性に優れているほか、バッテリーとケーブル電源の併用により、お客さまの現場や充電設備の設置状況に応じて充電方法を選択することができます。なお、ZX55U-6EBは2024年8月、国土交通省の「GX建設機械認定制度」の認定を受けています。また、可搬式充電設備は、当社と九州電力株式会社が共同開発したものです。メインユニット、サブユニット、急速充電ユニットの3種類を自由な組み合わせで施工現場に導入することで、電気容量の拡大や充電時間の短縮など、現場の状況に応じた電動建機の充電が可能です。施工現場のゼロ・エミッション化を実現する手段の一つとしてお客さまから電動建機の導入に関心が寄せられている中、電動建機だけでなく充電設備などの稼働環境も提供します。

2025年1月には、中型ホイールローダZW140-7、ZW160-7の2機種の受注を日本国内向けに開始しました。両機種ともに積み込み作業時の走行速度を自動で制御する「アプローチスピードコントロール」を搭載し、低燃費と操作性の向上を実現しました。また、「AERIAL ANGLE」を搭載するとともに、荷重判定装置「ペイロードチェッカー」でバケットの積載重量の計測を可能にし、安全性と生産性の向上にも寄与します。そのほか、「ConSite Air」や電気式フロント操作レバーなどの技術を搭載しました。

2025年3月には、当社連結グループの持分法適用会社であるKTEG GmbHが開発した、マルチブーム仕様中型油圧ショベルKMC400P-7の受注を日本国内向けに開始しました。従来のマルチブーム仕様機では人の手でフロントを交換する必要がありましたが、本機種ではオペレータがキャブからの操作のみで数分間でフロントの交換が可能なため、フロント交換作業時の安全性向上に寄与します。また、作業負荷や装着するフロントに合わせてクローラー幅を拡縮でき、安定した車体姿勢で作業を進めることができます。そのほか、ブームシリンダーを3本仕様とすることによるブームリフト力の強化や、キャブを最大30°まで上方に傾ける機能の搭載により、生産性向上や快適な作業を実現しました。

 提出会社は、さまざまなビジネスパートナーとのオープンイノベーションによる連携を推進します。身近で頼りになるパートナーとして、社会課題を解決するソリューション「Reliable Solutions」を、お客さまと協創し提供していくと共に、環境価値・企業価値の創出に努めていきます。

 当連結会計年度の建設機械ビジネスにおける研究開発費は、36,580百万円です。

 当連結会計年度の主な成果は、次のとおりです。

タイヤローラZC220P-7

後方超小旋回型油圧ショベルZX75US-7

大型油圧ショベルZX670LC-7、ZX870-7

バッテリー駆動式ショベルZX55U-6EB、ZE85、ZE135

中型ホイールローダZW140-7、ZW160-7

マルチブーム仕様中型油圧ショベルKMC400P-7

(2) スペシャライズド・パーツ・サービスビジネス

 マイニング設備向けの事業では、交換性、摩耗寿命、安全性を考慮した、競争力の高いバケット消耗品の爪やマイニングショベル用の足回り製品の開発を行っています。

 また、お客さまの生産性向上に寄与する、油圧ショベルの特性とお客さまの掘削条件を反映した高効率バケットの製品化開発も行っています。

 固定プラント及び鉱物加工向けの事業では、電子厚さ測定装置やレーザースキャニング技術とディスクリート素子モデリングソフトウェアを使用して製品の設計を最適化し、ミルライナーや表面摩耗の寿命を延ばし、処理能力を向上させる開発を行っています。また、IoTを活用した製品ソリューションの提供についても研究を進めています。

 当連結会計年度のスペシャライズド・パーツ・サービスビジネスにおける研究開発費は、930百万円です。

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