企業日産化学東証プライム:4021】「化学 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)サステナビリティ推進体制

①ガバナンス

当社グループは、「社会が求める価値を提供し、地球環境の保護、人類の生存と発展に貢献する」という企業理念を事業活動の基本とし、その実践であるサステナビリティ活動をより一層充実させるために、「社会動向に合致したサステナビリティ戦略の立案と社内啓蒙ならびに情報の発信」をミッションとするサステナビリティ・IR部サステナビリティグループを設置しています。また、グローバルな社会課題により戦略的に取り組むため、サステナビリティグループを事務局とし、部門担当役付執行役員をメンバーとするサステナビリティ委員会を年2回定期的に開催し、サステナビリティに関する方針、マテリアリティの選定、長中期計画および年次計画、活動結果の評価および評価に基づく改善および検討すべき課題について審議しています。審議の結果は経営会議の承認を経て、取締役会に付議されます。

サステナビリティ推進体制として、サステナビリティ委員会、気候変動対策委員会、リスク・コンプライアンス委員会、環境安全委員会を設置し、各委員会で審議した内容について取締役会で議論し、決議することで、取り組みを監督しています。

気候変動対策委員会は、「気候変動の緩和」を当社のマテリアリティ要素の一つとして特定していることを鑑み、気候変動関連課題に特化した議論・検討を行うために2022年6月に新たに設置した委員会です。

また、当社は「環境配慮型製品・サービスの提供」をマテリアリティ要素の一つとして選定しており、ゼロエミッションの実現、バイオプラスチックの普及に役立つ製品等の開発に尽力しています。これらの製品の販売・投資計画等は担当部門より経営会議に付議され、承認を経て取締役会に付議されます。


②リスク管理

部門の事業特性やグローバルな政治・経済・社会情勢等、ビジネスを取り巻く環境を考慮して、リスク・コンプライアンス委員会の枠組みのなかで気候変動関連リスクを含むリスクの洗い出しを実施しています。洗い出したリスクについて、発生可能性と事業への影響度の観点からリスク評価を実施したうえで、リスク評価結果に基づくリスクマップを作成し、「グループ重要リスク」を選定しています。

「グループ重要リスク」については、リスク・コンプライアンス委員会で審議し、取締役会で決議しました。

(2)気候変動

①戦略

TCFD提言では、気候変動に起因するリスク・機会が企業の財務にどのような影響を及ぼすかを把握するため、シナリオ分析*を行うことを求めています。

当社は、脱炭素社会への移行が実現する2℃シナリオ(移行リスクが顕著)と気候変動が進展する4℃シナリオ

(物理的リスクが顕著)における事業リスク・機会の選定、重要性の検討を行い、当社への影響と戦略等について整理しました。

分析対象範囲は当社の全事業とし、分析対象期間は前長期経営計画の最終年である2030年としました。

2021年に行われた国連気候変動枠組条約第26回締約国会議(COP26)において、平均気温の上昇を1.5℃に抑える努力を追求することが合意されており、1.5℃目標を達成させるための政策動向や社会変化による当社の事業への影響を把握するため、今後1.5℃シナリオを用いたシナリオ分析の実施も含めたシナリオ分析の見直しを行う予定です。

2℃シナリオにおいて、重要リスクとして特定した炭素税の導入に対しては、インターナルカーボンプライシングを導入し、GHG排出削減を考慮した投資(脱炭素投資)をさらに推進することで対応することを計画しています。

また、環境配慮要請の高まりに伴うマーケット変化を受け、2016年に始動させた前長期経営計画「Progress

2030」および2022年に発表した長期経営計画「Atelier2050」で主要事業領域の一つとしている、環境エネルギー分野での事業機会が増加すると考えています。

当社は化学業界において、これまで行ってきた脱炭素投資や製品特性により、炭素効率性が相対的に高いため、投資家等からの気候変動対応に対する要請の高まりが、追い風となると認識しています。

一方、4℃シナリオにおいて、異常気象の増加により工場やサプライチェーンが影響を受けるリスクに対しては、主要製品のBCP(事業継続計画:Business Continuity Plan)の策定および随時見直し、重要原料の複数購買等で対応していきます。また、気温上昇・異常気象に伴うマーケット変化について、水不足や感染症などに対して、農業化学品や飲料水の殺菌消毒剤等の事業機会を獲得することができると考えています。

当社は、「人と自然の豊かさを希求し成長する未来創造企業」として、長い歴史で培ったコア技術に一層磨きをかけ、人々の暮らしに役立つ新たな価値の提供に今後も取り組んでいきます。

*シナリオ分析/地球温暖化や気候変動そのものの影響や、気候変動に関する長期的な政策動向による事業環境の変化等にはどのようなものがあるかを予想し、その変化が自社の事業や経営にどのような影響を及ぼし得るかを検討するための手法。

●参照したシナリオ

 

2℃シナリオ*1

4℃シナリオ*2

移行

・IEA-WEO*3 持続可能な開発シナリオ (SDS)

・IEA-WEO 新政策シナリオ (NPS)

リスク・機会

・IEA-ETP*4 2℃シナリオ (2DS)

物理

・国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC) RCP2.6

・国連気候変動に関する政府間パネル(IPCC) RCP8.5

リスク・機会

・文部科学省 d2PDF

・文部科学省 d4PDF

*1 産業革命以前と比較して、気温上昇を2℃以下に抑えるために必要な対策が講じられた場合のシナリオ

*2 産業革命以前と比較して、21世紀末に世界の平均気温が4℃上昇するシナリオ

*3 国際エネルギー機関「World Energy Outlook」(2019)

*4 国際エネルギー機関「Energy Technology Perspectives」(2017)

●リスク・機会の特定プロセス

Step1

バリューチェーンやステークホルダーを明確化し、当社事業に影響を及ぼす要因を整理

Step2

上記シナリオやその他外部情報に基づくリスク・機会の洗い出しを実施

Step3

洗い出したリスク・機会から、発生の可能性、事業へのインパクト(人的損失、財務的インパクトなど)を踏まえ、特に重要なリスク・機会を特定

②指標及び目標

当社では、レスポンシブル・ケア中期計画(2016-2021年度)において、総量・原単位それぞれで削減目標を設定しています。また、シナリオ分析の結果から、炭素税導入が最も大きな気候変動関連リスクと認識しており、Scope1+2排出量の約95%を占める日産化学本体の排出量削減がリスク低減に重要であると考えています。

このため、2021年1月に新たに設定した日産化学本体における長期目標「Scope1+2排出量を2030年度までに2018年度比30%削減」を、2022年度発表した中期経営計画「Vista2027」で3年前倒しすることとし、「Scope1+2排出量を2027年度までに2018年度比30%以上削減」としました。本削減目標に対する達成度は、役員の業績報酬のESG連動部分に反映する仕組みとしています。

富山工場における天然ガスへの燃料転換、2017年度に実施した硝酸設備能力の適正化工事による反応器からの一酸化二窒素(N2O) の発生量の抑制、設備の能力向上、老朽化設備更新等による省エネルギー化などにより、GHG排出量を着実に減らし、2021年度までの中期目標をすべて2020年度に1年前倒しで達成しましたが、2021年度は新型コロナ影響からの世界的な経済回復に伴うアンモニア系製品の生産量増加等により、GHG排出量、エネルギー消費量が増加し、売上高当たりエネルギー消費量の改善が2021年度目標を下回りました。

当社は、GHG排出量およびエネルギー消費量について、2018年度分から第三者検証を受審しており、今後も引き続きGHG排出量削減の取り組みを進め、環境負荷低減を推進していくとともに、信頼性の高い情報の開示に努めていきます。

●レスポンシブル・ケア中期計画(2016-2021年度)中期目標および長期目標

カテゴリ

指標

対象範囲

2021年度目標

2027年度目標

GHG排出量

Scope1+2排出量

総量

単体

2011年度比20%削減

2018年度比30%以上削減

削減

売上高当たりScope1+2排出量

原単位

単体

2011年度比40%改善

省エネルギー

売上高当たりエネルギー消費量

原単位

単体

2011年度比30%改善

●気候変動関連データ

 

範囲

単位

2011

2018

2019

2020

2021

目標

(目標年)

Scope1

単体

t-CO2e

369,610

245,469

221,264

216,276

231,713

Scope2

単体

t-CO2e

79,451

117,926

105,390

102,182

113,623

Scope1+2

単体

t-CO2e

449,061

363,395

326,654

318,458

345,336

359,248

(2021)

254,377

(2027)

GHG排出量原単位*1

単体

t-CO2e/

4.06

2.33

2.04

1.96

2.03

2.44

(2021)

(Scope1+2)

100万円

Scope3*2

単体

t-CO2e

703,562

767,799

763,007

803,461

エネルギー原単位*3

単体

*4

100

73.8

70.8

67.9

72.6

70

(2021)

Scope1

連結*5

t-CO2e

 

253,785

228,791

220,243

238,958

Scope2

連結*5

t-CO2e

 

128,647

116,724

116,516

124,663

Scope1+2*6

連結*5

t-CO2e

 

382,432

345,514

336,759

363,621

Scope1+2 の連結に

 

%

95.0

94.5

94.6

95.0

占める単体の割合

*1 排出量/売上高

 

 

 

 

 

 

 

*2 カテゴリ別データ:https://www.nissanchem.co.jp/csr_info/index/esg_data.html

 

*3 エネルギー使用量/売上高

 

 

 

 

 

 

*4 2011年度を100とする

 

 

 

 

 

 

*5 日産化学本体および、製造施設を有する連結子会社(日本肥糧、Nissan Chemical America Corporation、NCK Corporation)

*6 四捨五入の関係で、上段のScope 1, Scope2 の和と一致しないところがあります。

(3)人的資本に関する考え方

「社会が求める価値を提供し、地球環境の保護、人類の生存と発展に貢献する」という企業理念のもと、当社が「未来創造企業」として成長し、社会とともに発展するためには、事業基盤である人的資本の拡充が最重要課題の一つです。長期経営計画「Atelier2050」においては、2050年のあるべき組織の姿を「強い情熱で変革に挑む共創者集団」と定め、社員の基本姿勢を「誠実を力に」「志で踏み出す」「協働を超えた共創へ」の3つとしました。「誠実」という当社の強み・アイデンティティを維持しながら、多様な人材が目標に向かって挑戦し、自己の成長を図る組織を実現するため、当社は人材育成や環境整備に向けて様々な取り組みを行っています。各取り組みに対しては、中期経営計画「Vista2027」StageⅠ最終年度である2024年度を通過点とし、定量的目標を定めて人的資本経営を推進していきます。

<各取り組みの位置付け>


「人材育成に関する取り組み」

1) 価値向上に「挑戦」し続ける牽引人材の輩出

当社が今後も継続的な成長を続けるためには、価値向上に繋がる改善や提案を、「志(内発的動機)」に基づき、主体的に考え、自ら挑戦することで事業を牽引する人材を輩出することが課題であると捉えています。そのために、課長・係長相当職への昇格前研修では、新たな事業・製品・サービスを発想し、周囲を巻き込むリーダーシップを発揮しながら、数か月かけて検証・軌道修正する仮説検証型研修を実施しています。

また、2023年度より、各人が志に基づく判断で、通常業務の領域外や、部門方針では明示されていない領域等のテーマへの挑戦に対し、年間労働時間の10%を充てて取り組むことができる仕組みとして「10%Challenge」を新たに導入しました。成果の有無にとらわれず挑戦を楽しむ文化の醸成や、新しいことに挑戦する経験を通じて自身の可能性を広げることを期待しています。

加えて、各工場においては、ほぼ全ての操業員等が参加し、毎年改善活動を実施するAi運動(1978年にスタートした、当社独自の小集団活動をベースとする改善提案活動)を推進しています。現場起点で価値向上に繋がる改善を継続するスタンス、前例にとらわれない提案力の向上を目指します。

指標

実績(2022年度)

目標(2024年度)

挑戦に関する従業員意識調査肯定回答者割合

67.0%

70.0%

2) 領域を超えた「共創」人材の輩出

社会課題解決に貢献するための新たな製品・サービス、技術の種を継続的に生み出していくには、自らの領域(技術、部門)に閉じることなく、境界を越えた連携をすることによって、新たな価値を「共創」できる人材を輩出することが課題と捉えています。仮説検証型研修、10%ChallengeおよびAi運動などにおける共創テーマ提案数の増加を図ります。

また、自社技術の新たな獲得、価値向上、および展開に向けて、社外関係者を巻き込み共創できる状態を目指し、他社との共同研究・共同特許出願や、社外への人材の出向・転出・輩出など、一つの領域に固執しない、境界を越えた連携を促進していきます。

指標

実績(2022年度)

目標(2024年度)

共創テーマ提案数

134件

160件

※2023年度より導入した10%Challengeにおける取り組み数は、2022年度実績には含まれていません。

3) ビジネスのポテンシャルを見極め実需化する「目利き」人材の輩出

次世代の成長の源泉となる新製品・サービスを育成するには、市場ニーズを踏まえながら、代替が利かない「Must-Have」な製品ニーズを見出し、そのバリューチェーンの成長性も見据えた「目利き」のできる人材を輩出することが課題であると捉えています。「目利き」人材を輩出するため、起業家の持つ能力の開発と社内起業家の育成を目的としたイントラプレナーシッププログラムを実施しています。社内起業家としての行動スキルの実践、情報収集・仮説検証を短サイクルで繰り返すことで、有望テーマを磨き上げ、イノベーターとしての行動の体得を目指します。

また、研究・製造・営業といった職域を横断する人事ローテーションを積極的に実施することにより、研究職・技術者が顧客と直接対話する機会をできる限り設け、技術起点だけでなく顧客・市場・社会課題起点でビジネスを見定める力を育てます。

「社内環境整備に関する取り組み」

4) 個人の意志が尊重される『多様性』ある風土づくり

価値向上に「挑戦」し続ける人材を育成するためには、ともに働くすべての人の多様性が尊重され受け入れられると同時に、その多様な個人が有する意志(異見)を交わすことができる風土づくりが課題であると捉えています。従業員と人事担当役員が直接対話できる機会の設置や、個々の個性を生かし仕事に対するやりがいを育むよう、キャリアプラン構築のためのキャリア対話を全従業員が年1回以上実施しています。さらに従業員一人ひとりのライフスタイルに合わせた働き方を推進するため、フレックスタイムや時間単位年休など、様々な制度を導入しています。

指標

実績(2022年度)

目標(2024年度)

多様性・キャリアプランに関する従業員意識調査肯定回答者割合

65.5%

70.0%

5) 企業理念への理解・共感を生む風土づくり

社会課題解決に貢献し、当社が社会と共に成長するためには、一人ひとりの従業員が企業理念と「生きがい」とを重ね合わせ、事業活動の根幹である企業理念への共感度を高めていくことが課題であると捉えています。個々の従業員が、企業理念・ビジョンの実践に貢献しているという実感を伴って働くことができる風土を醸成するため、サステナビリティ・IR社内説明会の開催や、社長自らが毎年各拠点を訪問し、従業員への講話や直接対話の機会を設けるといった取り組みを進めています。

指標

実績(2022年度)

目標(2024年度)

企業理念への共感度に関する従業員意識調査肯定回答者割合

64.4%

70.0%

6) 従業員の心身の健康推進

当社は、従業員の心身の健康を「健全な企業の成長を支える基盤」と考えており、その健康の維持・増進を目的に様々な施策を実施しています。具体的には、高ストレス者割合の低下、適正体重者(BMI(肥満度)指数が18.5以上25.0未満)70%以上、年次有給休暇取得率80%以上を目指し、定期健康診断の受診の推進、ストレスチェックの実施、全従業員対象の健康管理能力向上セミナーの実施などの取り組みを進めています。

また、レスポンシブル・ケアマネジメントシステムを通じて、労働災害の防止、労働者の健康増進、快適な職場環境の形成につとめ、各事業所の安全衛生レベルの向上を図っています。

これらを含む取り組みの結果、プレゼンティーイズムによる生産性損失低減や、「ホワイト500」等、健康経営に関する総合的、客観的認証取得を継続することを目指します。

指標

実績(2022年度)

目標(2024年度)

高ストレス者割合

8.1%

7.0%以下

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