日本精密
【東証スタンダード:7771】「精密機器」
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企業概要
(1) 会社の経営の基本方針
(企業理念)
“夢を持って、美を求め、形にする”
当社グループは「夢・美・形」の追求によって、はじめて輝く明日がやって来ると信じています。「実現できると信じる心」が、企業の継続と社員の幸せ、そして社会への貢献を実現する原動力となります。
また、当社グループは「手のひらロマンで世界を刻む」をコーポレートスローガンとして掲げております。
世界市場のニーズである高付加価値製品の低コスト化に答えるため、ベトナムへの製造拠点の移設以来、埼玉県川口市に本社を構え、日本において当社経営の根幹である経験豊富な人間力で企画開発、販売・管理などのすべての業務を一元管理しています。「お客様のニーズを的確に捉える営業力を開発へ生かす」、「どこよりも迅速に、お客さまの満足度に高く応える製品を形にする」、「確かな技術に裏打ちされた製品を提供する」、それが当社グループの使命であり、社会への貢献の恒久的責任であると考えます。
(行動指針)
発展 … 常に発展する企業であること
安定 … 永く安定した企業であること
幸福 … 全社員が幸福感を持てること
安全 … 安全でクリーンなもの作りを実現すること
(経営戦略)
当社グループは、日本のものづくりの技術を背景に創業以来、時計バンド及び関連製品の製造を中心に、メガネフレームや日用品などの精密部品加工企業として事業を拡大してまいりました。
今、世界のものづくりには大きな変化の波が押し寄せています。気候変動をはじめとした様々なリスクに対応する必要から生じた「CHINA プラスONE」の動きはより鮮明となり、「NEXT CHINA」へと進んでおります。当社グループは、ASEANに生産拠点があり、そこでは金型設計・製造・プレス・研磨・表面処理迄を一貫生産しており、「提案力・開発力・コスト力・技術力・品質力・管理力」の6つのチカラで、「手のひらサイズのロマン」にふさわしい製品をお届けすることにより、世界のものづくりに貢献してまいります。
(2) 目標とする経営指標
当社グループでは、中長期の経営計画数値は公表しておりませんが、親会社株主に帰属する当期純利益の継続的拡大を実現するために、翌年度の経営計画目標である売上高及び営業利益、並びに売上高営業利益率を重視しております。このため、令和7年5月15日付けで開示しております令和8年3月期の連結業績予想である、売上高7,000,000千円、営業利益180,000千円(売上高営業利益率2.6%)を当面の目標数値に設定しております。セグメント別の売上高は、時計関連5,135,000千円、メガネフレーム900,000千円、釣具・応用品965,000千円です。
(令和6年度の経営計画目標の達成状況)
令和6年度の経営計画目標の達成状況は次のとおりです。なお、詳細につきましては、「4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績の状況」に記載しております。
| 経営計画目標(千円) | 当期実績(千円) | 計画目標の達成率 |
売上高 |
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時計関連 | 4,727,000 | 5,250,078 | 111.1% |
メガネフレーム | 1,050,000 | 896,689 | 85.4% |
釣具・応用品 | 869,000 | 1,011,647 | 116.4% |
合計 | 6,646,000 | 7,158,415 | 107.7% |
営業利益 | 170,000 | 275,644 | 162.1% |
営業利益率 | 2.6% | 3.9% | 150.5% |
(3) 中長期的な会社の経営戦略、経営環境及び対処すべき課題
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度において、当社グループが判断したものです。
当社グループは、中長期の経営計画数値は公表しておりません。今後も単年度の経営計画目標を公表し、それを着実に達成していくという基本方針に基づき、毎期の経営計画目標を着実に達成し続けることが重要な課題と認識し、ひいてはそれが中長期的な企業価値の向上に繋がると考えております。
(令和5年度の経営計画目標の達成状況)
令和5年度の経営計画目標の達成状況は次のとおりです。
| 経営計画目標(千円) | 前期実績(千円) | 計画目標の達成率 |
売上高 |
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時計関連 | 4,570,000 | 4,927,243 | 107.8% |
メガネフレーム | 1,050,000 | 958,353 | 91.3% |
釣具・応用品 | 940,000 | 842,793 | 89.7% |
合計 | 6,560,000 | 6,728,391 | 102.6% |
営業利益 | 165,000 | 252,392 | 153.0% |
営業利益率 | 2.5% | 3.8% | 150.1% |
なお、中期経営計画につきましては開示しておりませんが、令和7年度におきましては、米国の通商政策の動向が懸念されるものの、中国に代わるサプライチェーン「NEXT CHINA」戦略が拡大しているなか、金属加工部品や樹脂加工部品を中国以外から調達したいという取引先からの要望に対応するため、ASEANの生産拠点を「新たな成長エンジン」として最大限に活かし、また当面の経営計画目標を着実に達成することにより、更なる発展に繋げてまいります。
令和7年度以降につきましても、サステナビリティ経営を推進するとともに、強靭な経営基盤を確立し、将来の成長戦略の足掛かりを構築するため、また、グローバルに信頼される企業集団として、その地位を着実に築いていくため、以下の項目を優先的に取り組んでまいります。
(既存事業の維持拡大と事業領域の拡大、営業の強化)
主力製品である時計関連につきましては、既存の取引先との強固な関係の維持拡大に加え、取引を再開した会社との関係構築を実施してまいります。それらに加え、時計バンドや時計外装部品の新規受注に向け、開発と営業部門だけでなく、製造部門も一体となり提案営業を強化することなどにより、収益の拡大を図ります。メガネフレームは、㈱村井の主要ブランドであるagnès b.(アニエスベー)、JILL STUART(ジルスチュアート)及びYohji Yamamoto(ヨウジヤマモト)に並ぶブランドの育成・開発や海外営業のテコ入れなどにより、売上高10億円の回復及び利益の拡大を図ります。釣具・応用品は、釣具用部品の受注は堅調に推移していますが、受注の確保はもちろんのこと、既存の取引先のシェア拡大など更なる収益の拡大を図ります。
また、既存の事業領域にとどまらず、新規取引先の開拓や新規製品の受注など、当社グループの有する精密加工技術を生かすことにより、将来性のある販路拡大を目指してまいります。
(ASEAN生産拠点の体制強化)
脱中国化の流れが進むなか、ASEANエリアにおける、NISSEY VIETNAM CO.,LTD.(以下、「ベトナム工場」という。)及びNISSEY CAMBODIA CO.,LTD.(以下、「カンボジア工場」という。)は、段階的な設備投資、更なる効率化や合理化などによる生産性の向上及び製造原価の低減が重要と考えます。そのためには、ベトナム工場は高付加価値製品に特化し、相対的にコストが安価なカンボジア工場への生産ラインの移管や、生産ラインの半自動化または自動化などによる合理化を段階的に推進いたします。また、ベトナム工場からカンボジア工場への技術や管理手法の移転などにより、カンボジア工場の生産体制の整備向上を目指します。同時に、ベトナム工場のDX化の推進による固定費の削減や業務の効率化、また海外ローカル人材の育成などを実施することなどにより、当社グループのサプライチェーンの強化を図ってまいります。
(財務基盤の拡充の継続)
上記の施策を着実に実行することにより、売上総利益率20%(売上高営業利益率は2.6%)以上の確保及び自己資本の充実を図りつつ、財務基盤の拡充を継続し、経営の安定化に取り組んでまいります。
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