企業兼大株主日本パーカライジング東証プライム:4095】「化学 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループは技術立社として、「金属表面処理技術の経験を活かして自動車・鉄鋼業等を中心に産業に貢献すべく、あらゆる素材の表面改質の分野で市場における技術的な優位性を維持し、世界のリーダーたる」ことを基本方針に掲げ、国内外関係会社の技術開発部門が連携し、表面改質技術を通じて、新たな価値を創造し、持続可能な社会の実現に向けた表面処理技術の開発を進め、その地位を確固たるものにするために日々努力しております。また、脱炭素社会の実現に向けた技術開発にも積極的に取り組んでおります。

 当社グループの事業領域は、表面処理薬剤の製造販売を中心とする薬品事業領域、防錆加工及び熱処理加工を行う加工事業領域、表面処理及び塗装に関連する設備機器の製造販売を行う装置事業領域の3つに大別されます。これら事業領域を網羅した基礎的な研究開発については総合技術研究所を中心として推進されており、同所が技術開発の発信拠点となっております。一方、東日本・西日本の各地域の技術センター、加工技術センター、油性製品技術センターや海外技術センターは、顧客により近い立場での応用開発を行っております。市場ニーズの急激な変化へ対応するために、シーズ開発から製品開発までを一貫して行うと共に、グローバルな製品展開を視野に入れ、迅速で柔軟な研究開発体制を構築しております。また、自社の持つコア技術を軸とした新技術創生活動にも力を入れております。更に製品の製造に関しては、多様化する製品群に対し安定した品質を保証できる製造技術の開発を製造技術センターにおいて推進しております。

 主な研究開発の概要及び成果は、以下のとおりです。

 薬品事業領域では、従来から対象としてきた鉄鋼材料・自動車車体・塑性加工パーツ・非鉄材料といった主な分野で、環境課題にも積極的に取り組んでおり、性能とコストを両立させ、環境に配慮した新しい表面処理技術・材料の開発を進めております。自動車車体の塗装下地分野では、りん酸亜鉛処理に替わる環境負荷の少ない新規化成処理のグローバル展開を進めており、次世代に向けた応用開発も同時並行で行っております。同じくりん酸亜鉛処理に頼っていた塑性加工用潤滑処理についても、環境対応型の一液型潤滑処理の市場が海外展開を含めて進んでおります。非鉄材料分野では、エアコン用熱交換器に対して新たな機能を付与した皮膜処理剤の開発を進め、家電用エアコンへの市場化を目指しております。また、コア技術を応用して絶縁、断熱、撥水、抗菌といった新たな機能を発現する皮膜処理技術の開発や新たなコア技術を創生することによって、電子部品、日用品、医療機器といった新規市場分野に対する用途開発を積極的に進めております。今後、更なる市場拡大が期待できます。

 装置事業領域では、新たに千葉県船橋市に技術開発センターを2023年11月に竣工致します。お客様が実際に塗装確認を行えるデモプラントを設置し、溶剤塗装・粉体塗装ともに当社グループが誇る最新の塗装機と塗装システム、ならびに粉体塗装については清掃性が飛躍的に向上した塗装ブースや膜厚を自動調節するSDGsに即した新塗装システムを紹介してまいります。加えて、IoT設備管理システム“LEAPS”を導入し、当センターのエネルギー監視や各種実験装置からの収集データ及び監視映像にて性能評価の実証・見える化を行います。また、IoT化を進めることで収集される膨大なデータの、AIによる因果関係傾向解析の取組みを始めました。

 加工事業領域では、防錆加工分野では耐食性、接着性、意匠性等の様々な要求に対応する化成処理や、絶縁性等の機能性皮膜技術の開発を行っております。熱処理分野においては金属の強度や耐久性を高める技術開発及び生産技術的研究を行い事業化につなげました。また、軟窒化処理と高周波焼入れの複合熱処理等の検討も行っており、その応用技術の実用化を推進しております。

 当連結会計年度では、総研究開発費として1,914百万円を投入いたしました。なお、セグメントに関連付けての記載は困難であるため省略しております。

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