企業日本ケミコン東証プライム:6997】「電気機器 twitterでつぶやくへ投稿

  • 早わかり
  • 主な指標
  • 決算書
  • 株価
  • 企業概要
  • 企業配信情報
  • ニュース
  • ブログ
  • 大株主
  • 役員
  • EDINET
  • 順位
  • 就職・採用情報

企業概要

 当連結会計年度における当社グループの研究開発活動は、環境問題などの社会課題の解決につながる技術開発に重点を置き、材料から製品までの一貫した開発体制による高付加価値製品の開発や、より高い品質レベルの追求、生産技術開発等による環境負荷の更なる低減、新規事業の創出に向けた基礎研究などに取り組みました。お客様の顕在ニーズの具現化にあたりましては、知的財産を含めた要素技術のプラットフォームを礎に、基礎研究、材料、設備、製品開発、量産に至る一貫体制を活かし、スピード感ある開発を推進いたしました。また、潜在ニーズの具現化には、コンセプト主導型商品の開発に取り組みました。具体的には、若手開発者に顧客の回路技術等のスキルを習得させる目的で2023年4月に立ち上げたCAT(Connecting Application & Technology Development)プロの活動を2024年度には従来業務に落とし込み、顧客の潜在ニーズの具現化に取り組みました。さらに、2022年4月に立ち上げた新規事業推進室が主導して新規事業教育を継続して実施し、より顧客に近い立場で新たな価値の創造に取り組む人材の育成を推進いたしました。

 当連結会計年度の研究開発費の総額は4,228百万円であり、主な研究開発活動は次のとおりであります。

(コンデンサ)

 アルミ電解コンデンサを中心に、積層セラミックコンデンサや電気二重層キャパシタ等の電子部品のほか、製品を構成する材料の研究開発を行いました。

 アルミ電解コンデンサでは、業界で初めてサーバーの液浸冷却に対応した製品の開発に成功いたしました。データセンターで稼働するサーバーは発熱量の増加に伴い、より効率の良い冷却方法として液浸冷却方式に移行すると見られております。一方、冷却に使用される冷媒に一般的なアルミ電解コンデンサを浸漬すると、コンデンサが短寿命化することが確認されております。当社は新規材料の開発と独自の構造によりこの課題を解決し、液浸冷却対応のアルミ電解コンデンサを業界に先駆けて開発いたしました。このほか、導電性高分子アルミ固体電解コンデンサにおきましては、リフロー後の漏れ電流値を業界で初めて規定した「PXYシリーズ」を開発いたしました。実装時の熱ストレスによる漏れ電流の上昇とバラツキを抑制し、はんだリフロー後の漏れ電流について初期規格値以下を保証した初めての製品となります。

 一方、電気二重層キャパシタ「DLCAP」では、自動車の緊急時におけるバックアップ電源用途で需要が拡がるリード形製品の更なる高性能化に向けて、研究開発活動を推進いたしました。

 また、電子部品用材料開発におきましては、基礎研究センターを中心に製品の性能向上や新たなデバイスの開発を実現する材料開発に継続して取り組みました。コンデンサ用材料の研究開発におきましては、アルミニウム電極箔、封口ゴム、電解質など、主要材料の更なる高性能化を進めました。特に、コア技術のアルミニウム電極箔の開発では、高耐電圧化、高容量化、品質の安定化、生産性向上のための技術開発等を積極的に推進いたしました。

 当連結会計年度における研究開発費の金額は3,933百万円であります。

(その他)

 車載機器や産業機器に使われるインダクタ(コイル)におきましては、独自の加工プロセスによる小型軽量化、高インピーダンス化のほか独自技術による表面実装化などに取り組みました。

 また、ドライブレコーダーや産業機器等に使われるCMOSカメラモジュールでは、小型化や高性能化、高機能化などに引き続き取り組みました。自動運転を見据えた車載用途の新製品開発では、高精細な映像を遅延なく処理機器に伝送する技術を組み入れたカメラモジュール開発等を推進いたしました。

 当連結会計年度における研究開発費の金額は295百万円であります。

PR
検索