企業兼大株主島津製作所東証プライム:7701】「精密機器 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

(サステナビリティ全般)

 当社は、社是「科学技術で社会に貢献する」、経営理念「『人と地球の健康』への願いを実現する」のもと、「島津グループサステナビリティ憲章」を制定し、サステナビリティ経営を推進しています。

 “事業を通じた社会課題の解決”と“社会の一員としての責任ある活動”の両輪で、グループ一体となった企業活動を行い、「地球環境とグローバル社会の持続可能性」、「島津グループの事業活動の持続と成長」、「従業員の健康とエンゲージメントの向上」を目指して、サステナビリティ経営を実践していきます。

<ガバナンス>

 当社グループにおけるサステナビリティ経営を推進するための組織として、社長を議長とするグループサステナビリティ会議を設置しており、年2回開催しています。会議の構成メンバーは、会長、社長、役付執行役員、常勤監査役、事業部長、全社部門長、国内外の関係会社の代表者などで、事務局は経営戦略室が担っています。会議では、当社グループのサステナビリティ経営に関わる重要な社内外の課題の共有、重要な取り組みの実施方針・計画と各KPIの進捗状況などについての討議を行うと共に、モニタリングを行っています。さらに専門部会として、ガバナンス・コンプライアンス・リスクマネジメントについてはリスク・倫理会議、環境経営全般に関しては環境会議が設置されており、より専門的な課題やテーマに関する討議・報告を行っています。

 また、会議の結果は取締役会にも報告されており、取締役・監査役からもサステナビリティ経営の推進やさらなる展開に向けた提言を得ています。

<戦略>

 当社グループは、創業以来、社是・経営理念に基づき、永年に渡って培ってきた科学技術やノウハウを活用し、①「人の命と健康への貢献」、②「地球の健康への貢献」、③「産業の発展、安心・安全な社会の実現への貢献」に向けて、事業活動を通じて取り組んでいくことを目指しています。

 この3つの事業貢献テーマを推進していくためには、④「科学技術の進歩と高度化」に向けて、今後もさらなる研鑽を重ねながら、イノベーションを創出することが求められます。そのために、知的財産の戦略的活用や、国際標準化などの制度や仕組みの構築を図っていきます。また、グローバルレベルで社会課題を捉えながら、迅速に新たな技術・事業を開発し、地政学リスクにも対応した強靭なサプライチェーンを構築して、必要とされる製品を供給することで、⑤「開発・製造能力の向上」を図っていきます。

 これらの事業活動を支える経営基盤として、組織の仕組みである企業倫理・コンプライアンスを含めたリスクマネジメントの体制やモニタリングの仕組みをより強固なものとすることにより、当社グループにおける⑥「ガバナンスの強化」を図ります。さらに、以上の取り組みを支えていくために、人財の多様性を広げながら、グローバルな視野でリーダーシップを持った⑦「人財の育成」を進めていきます。

 上記の7つの重要テーマをマテリアリティとする「島津グループサステナビリティ憲章」を実践するために、中期経営計画(2023年度~2025年度)を策定して取り組みを進めていきます。既存の事業部や製品を軸とした事業活動に留まらず、顧客が必要とするデータを届けるようなトータルソリューションを提供する企業に変革し、社会課題の解決を通じた事業拡大を図ります。その結果として、組織としてのさらなる持続性を高めていきます。

<リスク管理>

 当社グループは、リスクマネジメント(事業に関わるリスク対策)と、コンプライアンス・内部統制(職務執行上のリスク対応)を有機的・一体的に機能させながら、経営戦略や事業目的などを達成することで企業価値の最大化を図っていきます。

 この統合リスク管理の仕組みは以下の4つの取り組みから構成されています。

(1) リスクマネジメント
(事業に関わるリスク対策)

事業に関わるリスクを適正に管理するための活動として、リスク発現の未然防止に取り組むこと、また危機事象が発生した場合に早期解決へその損失影響を最小化する措置および真因究明・再発防止の水平展開を行うことを「島津グループリスクマネジメント基本規定」として定め、実践しています。

(2) コンプライアンス

当社グループは、グローバルに様々な事業を展開しているため、安全保障貿易管理、贈収賄防止、競争法など、世界各国・地域の法令や行政による許認可、規制の適用を受けており、その遵守に努めています。これらの法令遵守のみならず、国際規範に則り行動するとともに、社是・経営理念・島津グループサステナビリティ憲章のもと、役員および従業員が共有・遵守すべき倫理規範を「島津グループ企業倫理規定」として定め、「コンプライアンスは全てに優先する」を実践しています。

(3) 内部統制
(職務執行上のリスク対応)

役員および従業員の職務執行が法令および定款に適合すること、およびその業務が適正かつ効率的に行われることを確保するための内部統制体制を整備しています。違反行為などが発生した場合は、当社グループでその内容と処分などを速やかに共有し、類似行為の発生を抑止しています。加えて、個人情報の保護や秘密情報の厳正な管理のもと、広報・IR活動やWEBサイトにより、適宜適切な対外情報発信・開示を行っています。

なお、財務報告に係る内部統制の構築は、金融庁の実施基準に基づき、「財務報告に係る内部統制体制の構築に関する基本規定」にて、内部統制の基本的な枠組みを定め、業務の有効性および効率性の向上、財務報告の信頼性の確保、事業活動に係る法令等の遵守の促進および資産の保全により、事業活動の目的達成を図っています。

(4) モニタリング

リスクマネジメント・内部統制・コンプライアンスの全てが有効に機能していることを、事業部門・管理部門・監査部門の3ラインの各段階で、組織的かつ継続的に検討・評価します。2023年度より、業務監査方針を策定し、グローバル地域(欧州、米州、中国、アジア)毎に監査を実施します。監査頻度を増やして、当社グループ各社の事業部門(第1ライン)と管理部門(第2ライン)へ日常的に適切なモニタリングを促します。

<指標及び目標>

 当社グループは、「島津グループサステナビリティ憲章」における主要テーマと担当部門を下位規定の中で定めると共に、具体的なKPIを設定して、サステナビリティ経営を実践しています。中期経営計画(2023年度~2025年度)において、特に重要な指標及び目標として、以下を掲げており、他のKPIと共にグループサステナビリティ会議のもとで進捗をモニタリングしながら、サステナビリティ経営を着実に実行していきます。

地球の健康への貢献

<気候変動対策>

・事業活動と製品仕様に伴うCO2排出量の削減

自社排出量:2025年度 1.0万t-CO2、2050年 実質ゼロ

削減貢献量(*1):2025年度 1.2万t-CO2(自社排出量を上回る量)

<持続可能な資源利用>

・製品へのサステナブル素材(*2)の採用

2025年度 10件以上

・国内製造開発拠点の資源循環

2023~2025年度 リサイクル率99.6%以上維持

ガバナンスの強化

<CSR調達の推進>

・CSRセルフアセスメントを実施しているサプライヤの拡大

2025年度 100%(協力会社発注額に占める割合)

<グループガバナンスの強化>

・グローバルでの網羅的な内部監査(業務監査)の実施

2025年度 100%(グループ会社内部監査のカバー率)

人財の育成

<女性のさらなる活躍の推進>

・女性管理職比率(連結)

2025年度 12%、2030年度 15%

*1 当社エコプロダクツPlus制度認定製品を利用したことによる顧客のCO2排出の削減量

*2 バイオ由来またはリサイクル由来の樹脂素材

 このうち、気候変動対応への取り組みおよび人的資本については、以下に詳細を記載しています。

(気候変動対応への取り組み)

 当社グループは、「島津グループサステナビリティ憲章」のもと、「地球の健康への貢献」に向けて、事業活動を通じた気候変動対応に取り組んでいます。

 当社グループは、環境問題を最重要経営課題の一つとして位置付けており、中でも、気候変動問題に対して、バリューチェーンを含めた事業活動におけるCO2排出量の抑制や、環境いわゆるグリーン領域におけるイノベーション創出に貢献する製品およびソリューションの提供に取り組んでいます。また、「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」による提言に賛同し、関連情報の開示に努めています。

<ガバナンス>

 当社グループは、気候関連のリスク・機会および経営課題解決に向けた施策について、環境問題に関する専門部会である「環境会議」(議長:代表取締役社長、年2回開催)で討議しています。

 討議内容は執行役員会に報告されるとともに取締役会に報告・付議がなされており、取締役会による監視・監督体制が適切に確保されています。さらに、取締役会では当社グループの環境経営に関わる重要な事項について審議決定が行われます。

<戦略>

1. 気候変動リスク・機会の特定

 当社グループの事業・戦略・財務に影響を及ぼす気候関連リスク・機会の特定にあたり、①脱炭素化が進展する1.5℃の世界観、②成り行きで温暖化が進行する4℃の世界観を整理し、それぞれの世界において、当社事業への影響度が大きいと想定される気候変動起因のドライバーを抽出・整理しました。

 

当社の「社会価値創生領域」に関する気候変動起因のドライバー

その他の気候変動

起因のドライバー

ヘルスケア

グリーン

マテリアル

インダストリー

1.5℃の世界

 

・脱化石燃料化、CO2フリー燃料の普及

・再生可能エネルギー比率の上昇

・EVシフト

・CO2回収・利用の実用化

・バイオマス資源活用の拡大

・素材の軽量化・高強度化

・蓄電池・蓄電システム需要の拡大

・モーダルシフト、物流の脱炭素化

・カーボンニュートラルに向けた社会の電化とデジタルインフラの強靭化

・カーボンプライシングの導入・強化

・エネルギー集約度が高い産業の製品高騰

・環境配慮製品の浸透・需要増大

・技術開発競争の激化

4℃の世界

・気温上昇に伴う感染症の増加

 

 

・社会インフラの強靭化

・風水災の頻発化・激甚化

 これを起点とし、IEA(国際エネルギー機関)の気候変動シナリオ等を参考に、様々な産業分野でカーボンニュートラルに関する研究や技術開発等の進展が予想される中、当社事業に関連する主なリスクや機会を整理し、シナリオ分析を行いました。

2. 気候変動シナリオに基づく事業・戦略・財務への影響について

 脱炭素シナリオ(1.5℃)、現行シナリオ(4℃)に照らした分析の結果、当社の事業・戦略・財務への影響について、以下のように評価・整理しました。

1.5℃の世界

化石燃料を使用するエネルギー、発電、輸送機などの産業においては、脱炭素社会への移行に伴い当社製品の需要減少が懸念されます。一方で、様々な産業において、クリーンエネルギー、バッテリー、新素材等に関する研究開発や生産設備・インフラへの投資が進み、研究開発関連の分析計測機器など、当社製品の需要拡大が期待されます。

4℃の世界

物理的リスクの影響が大きくなるため、社会インフラの強靭化が喫緊の課題となり、その補強・更新に向けた各種試験機器の開発・供給ニーズの高まりが予想されます。また、気温上昇に伴う媒介性感染症の発症地域の拡大など、医用分野の市場環境にも変化が予想されます。他方、物理的リスクに起因するサプライチェーンの途絶により、当社の事業活動が停止に追い込まれるなどの悪影響を受ける事態も想定されます。

・気候変動シナリオに基づく当社の事業・戦略・財務への影響について

 当社は、積極的な省エネ推進や再エネ活用により、事業活動におけるCO2排出量の削減に努めるとともに、使用電力の再生可能エネルギー100%を目指す国際的な環境イニシアティブ「RE100」にも加盟しています。また、医薬・医療・環境・エネルギー・半導体・素材など様々な産業に製品・サービスを提供しており、お客様の産業の裾野が幅広いという特徴を有しています。このため、特定の産業の規模縮小といったリスクの発現が当社の財務に甚大な影響を及ぼす可能性は小さいと考えます。

 また、気候変動による機会については、「1.5℃の世界」「4℃の世界」のいずれにおいても様々な産業・分野で想定されますが、「1.5℃の世界」の実現に向けた取り組みが社会全体のリスク低減につながると認識しており、当社も1.5℃目標を実現させるべく事業活動を通じて取り組んでいます。具体的には、当社はすべての製品を省エネなど環境に配慮した設計にするとともに、特に環境性能に優れた製品である「エコプロダクツPlus」の売上比率を引き上げ、かつ気候変動への緩和・適応に貢献する製品の開発投資・供給を継続します。

 総じて、当社の事業・戦略・財務は、次項の移行計画に沿った対応や取り組みの推進を通じて、気候変動の機会を適切に捉え持続的成長を実現していくことにより、気候変動に対しレジリエント(強靭)な状態を維持することが可能であると考えます。

3. 脱炭素社会に向けた移行計画

・気候変動の緩和(1.5℃目標の達成)

 当社グループは、パリ協定に整合した1.5℃目標の達成に向けて、事業活動からのCO2排出量を2050年に実質ゼロとする目標を設定し、CO2排出量の削減に積極的に取り組んでいます。また、サプライチェーンでのCO2排出量の削減に向けて、「お客様先での当社製品使用時のCO2排出量」に関する削減目標を設定しています。

・機会の獲得と最大化

 気候変動の緩和・適応に資する製品を戦略的に開発・供給し、お客様の事業における脱炭素の取り組みに貢献していくことで、持続的な成長につなげていきます。また、当社製品需要の変化に応えるべく、開発基盤や供給体制の強化を進めていきます。

<リスク管理>

 当社グループの事業・戦略・財務に影響を与えうる気候変動リスクは、環境経営統括室が主体となって各事業のリスクの洗い出しを行い、気候変動シナリオを参考に、重要度が高いリスクを特定しています。特定・評価した結果は、「環境会議」において討議・確認しています。

<指標と目標>

(1) CO2排出量削減について

当社グループは、2050年までに事業活動で排出するCO2を実質ゼロ(カーボンニュートラル)とすることを目指します。

・2050年目標

事業活動で排出するCO2を実質ゼロとする。

使用電力の再生可能エネルギー比率を100%とする。

・2040年目標

事業活動で排出するCO2を2017年度比で90%以上削減する。

・2030年目標

事業活動で排出するCO2を2017年度比で85%以上削減する。(*)

当社グループが販売した製品使用時のCO2排出量を2020年度比で30%以上削減する。

(2) 環境配慮認定製品の開発・普及について

当社グループは、地球環境への負荷低減を目指して製品のエコ化に努めています。従来の機種と比較して、環境性能に優れた製品を「エコプロダクツPlus」と認定し、2030年度までに製品の売上高に対するエコプロダクツPlusの比率を30%とする目標を掲げています。

* 島津グループの2030年度CO2排出量の削減目標は、科学的根拠に基づいた削減を促す国際イニシアティブ「SBT(Science Based Targets)」から、パリ協定における「産業革命前と比較して気温上昇を1.5℃未満に抑える水準と整合した目標」として認定されています。

(人的資本)

<戦略>

1. 島津人財戦略

 人は会社にとって最大の財産であり、島津グループの競争力の源泉は人財の力にあります。

 社員が社是である「科学技術で社会に貢献する」を実践し、技術開発力と社会実装力の両輪で世界のパートナーと共に社会課題の解決に取り組むことで、持続的な企業価値の向上を目指します。人財戦略では、Leadership&Diversityのスローガンのもと、多様なパートナーと社会課題解決に向けてイノベーションをリードする人財の創出・獲得を目指します。

・求めるマインドを全社員に教育し、社員が自律的に取り組み、挑戦し、常に学び成長する企業文化を醸成します。

・事業戦略・経営基盤の強化に必要な人財を定義し、成長に向けた学びや経験を支援する環境を準備して育成します。

・多様な人財を獲得し、『個』の力が発揮できる人事制度、働く環境づくりとDE&Iを推進します。

2. 人財育成方針

 当社が求める人財を、高潔な倫理観を持ち、多様な視点や専門性を活かし、果敢に挑戦し、やり遂げ、自ら成長する人財と定義し、その育成に取り組みます。育成の方法として、事業戦略の実現、経営基盤強化のため、経営幹部候補育成や高度専門人財育成、ビジネスリーダー育成を推進し、学びと経験を実践する場として『島津アカデミー』を開校します。

企業文化の醸成

当社では、社員が事業や文化・歴史を学ぶ機会を設けて、企業文化の醸成に取り組んでいます。今後はすべての社員が島津人に必要とされるマインドを持ち、Diversityを理解し、様々な場面でLeadershipを発揮できる人財となれるよう島津Leadership&Diversity研修を展開します。また、これらに加えて、必要なスキルである戦略思考や分析力などを身に付けるための取り組みを実施します。

事業戦略・経営基盤強化のための人財育成

・経営幹部候補育成

事業戦略、経営基盤の強化を推進する上で、経営幹部の育成は当社の重要テーマです。当社では1997年より「経営塾」を始めとし、島津グループの成長を牽引する経営幹部候補の育成に取り組んで来ました。今後これまでのプログラムを刷新して、知識の習得に加え国内外のグループ会社や社外、また部門横断的な経験など、実践を通じて成長を促す経営幹部候補の育成を推進していきます。

・高度専門人財育成

当社の成長のためには、日々の技術力向上と高い専門性が不可欠であり、世界の優れた専門家と協業し新たな技術や事業機会を生み出す専門人財や、高品質の新製品を生み出すための開発・設計力をもつ専門人財、高難度の管理業務を遂行する専門人財、DX人財の育成が必要です。当社は、REACHプロジェクトに代表されるように大学と連携して博士号の取得に力を入れているほか、資格取得奨励制度や教育研修を通じて専門人財の育成に取り組んでいます。今後は活動をグローバルに広げて世界各国での専門人財の育成を目指していきます。

・ビジネスリーダー育成

当社では、高度な技術を社会実装していくため、ビジネス課題を解決しメンバーを統率して事業を牽引していく「ビジネスリーダー」育成の重要性が増しています。これまで本社・海外グループ会社のマネージャー層を対象に状況対応型リーダーシップ研修を実施しており、今後、社内講師育成にも取り組み、国内グループ会社へ展開していきます。また、このほか、海外現場研修、省庁への派遣、グローバルマネジャートレーニングなど、若手社員も含め幅広く「ビジネスリーダー」の育成に取り組んでいます。

3. 社内環境整備方針

 当社は、多様な人財が、健康で働きがいを感じ、夢と成長の実現に向けた新たな挑戦ができる職場を「Well-Beingな職場」と定義し、目標とする職場づくりのため、多様性を活かす組織風土、挑戦マインドを育む人事制度、健康で安全な職場、コンプライアンス徹底の実現に向けた施策を推進します。

多様性を活かす組織風土づくり(DE&Iの推進)

・多様な人財の獲得と活躍

当社は、国籍・性別・経験に関わらず多様で優秀な人財の獲得と活躍の実現を目指しています。新卒採用のみならずキャリア採用を強化しているほか、博士課程対象のジョブ型研究インターンシップや技術系インターンシップなど、優れた人財の確保のため様々な採用手法を導入しています。また、女性社員の積極採用やキャリアデザイン研修を通じて、女性管理職比率の向上に取り組んでいます。当社が事業を行う多くの国・地域から本社への受入制度を整備し、海外人財の受け入れを拡大しています。

項目

目標

2022年度実績

正社員に占める女性の割合

-

20.8%

(30歳未満での女性の割合)

-

(31.6%)

新卒採用数に占める女性の割合

毎年 30%以上

26.9%(*)

女性の育児休業取得率

毎年 100%

100%

女性の育児休業からの復帰率

毎年 100%

100%

管理職に占める女性の割合

12%(2030年)

4.8%

* 2022年度の採用活動実績

・柔軟な勤務制度

当社は、生産性の向上や育児・介護など社員一人ひとりの事情に応じた働き方を実現するため、フレックスタイムやテレワークといった柔軟な勤務制度を導入しています。今後はグループにおける多様な人財獲得・定着の観点から、グループ会社にも柔軟な勤務制度を展開していきます。

挑戦マインドを育む人事制度づくり

・人事制度改革/評価制度改革

当社は、社内公募制や全社業績表彰などの各種表彰制度を通じて、社員が自律的に挑戦していくことを奨励しています。今後、人事制度・評価制度の改革に取り組み、社員の挑戦マインドと働きがいの向上を目指します。

健康で安全、コンプライアンスを徹底する職場づくり

・健康経営

当社は、健康増進イベントや自社技術に基づく乳房専用PET検査や軽度認知障害(MCI)スクリーニング検査の社員への還元をはじめとした健康経営施策に取り組んでおり、2023年まで健康経営銘柄を3年連続で取得しています。今後は健康増進アプリを活用したイベントなど、海外拠点とも連携したグローバルな健康増進活動に取り組み、社員のWell-Being向上に取り組んでいきます。

・安全衛生

当社は、法定の安全教育だけにとどまらず、各職場でのチーム学習における動画を使った安全教育や危険体感研修を通じた安全意識の涵養と、職場巡視活動を通じた安全リスクの低減に取り組んでいます。今後はこの活動をグループ会社に広く展開して休業災害ゼロの実現に向けて取り組んでいきます。

・コンプライアンス

当社では、社員の行動指針である「島津グループ企業倫理規定」の内容を詳解する「島津グループ企業倫理行動規範ハンドブック」を作成し、企業倫理意識の浸透を図っています。また、本社・国内グループ会社において、毎年e-learningまたは学習冊子による企業倫理教育を実施しているほか、集合研修等によるコンプライアンス研修、ハラスメント防止研修を実施しています。

<指標及び目標>

(1) 人財育成方針に関する指標及び目標

 

指標

目標(2025年度)

実績(2022年度)

①島津Leadership&Diversity研修

全グループ会社に

展開

-

②経営幹部候補育成プログラム参加者数

130人

98人(*1)

(旧プログラム)

③高度専門人財数

(博士号・高度資格保有者(*3))

500人

324人(*1)

④ビジネスリーダー育成研修修了者数

1,000人

559人(*1)

⑤DX研修修了者数

3,000人

725人(*2)

*1 当社在籍者の数値

*2 当社および国内グループ会社在籍者の数値

*3 博士号のほか難易度の高い国家資格等保有者(技術士、弁理士、機械設計技術者1級、第1種・第2種電気主任技術者、IT系資格レベル4相当、弁護士、公認会計士、税理士、MBA等)

(2) 社内環境整備方針に関する指標及び目標

 

指標

目標

実績

(2022年度)

①女性管理職比率

当社およびグループ会社

2030年度

15%以上

10.9%

当社

2030年度

12%以上

4.8%

②新卒総合職採用に占める採用目的でのインターンシップ実施件数の割合(*1)

2025年度

20%

(30件)

10%

(12件)

③柔軟な勤務制度導入グループ会社数

2025年度

国内24社

(100%)

国内12社

(50%)

④従業員エンゲージメント肯定的回答率(*1)

2025年度

85%以上

82.7%

⑤健康増進イベント年間参加者数

2025年度

5,000人以上

3,237人

⑥休業災害件数

2025年度

0件

15件

⑦企業倫理コンプライアンス研修受講率(*2)

2025年度

100%

国内97.4%

⑧ハラスメント防止研修受講率(*2)

2025年度

100%

国内98.6%

*1 当社の状況です。

*2 当社および国内グループ会社の状況です。

*3 その他は当社およびグループ会社の状況です。

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