岩塚製菓
【東証スタンダード:2221】「食品業」
へ投稿
企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、経営理念として「我々は会社の事業を通じて、社会の人々に喜びと豊かさを提供し、その見返りとして、この事業に携わる者とその関係者の豊かな生活と社会的地位の向上を図り、併せて地域社会の経済的発展に貢献せんとするものである」と掲げ、日本の伝統ある食文化を世界に広め人々に喜びと豊かさを提供することを使命として、お客様に安全で安心できる価値ある商品とサービスを提供することで持続的成長と中長期的な企業価値の向上を目指しております。
(2)経営戦略等
当社グループは、創業精神である「米」「技」「心」の体現のためサステナビリティを経営の根幹に据え、お客様や社会の課題と真摯に向き合い社会から必要とされる企業集団を目指すべく、2025年4月からの中期経営計画「『米(マイ)ミライ』~私たちは、お米の未来を創ります~」を策定、事業戦略と経営戦略それぞれに方針を定めております。
・事業戦略方針…①企業成長:売上拡大、新規市場開拓、海外展開など、事業規模を拡大し、企業価値を高
めることを目指す。
②効率化:生産設備の自動化など、業務効率化を図り、コスト削減と収益性の向上を実現
させる。
・経営戦略方針…①社会貢献:環境問題や社会問題に対して積極的に取り組み、企業としての社会的責任を
果たす。
②イノベーション:DX推進を通じて、社内基盤を整え、競争力を強化する。
③人財育成:自社の強みを生かせる人材を育成し、企業の持続的な成長を支える基盤を築
く。
本中期経営計画を達成するために8つの重点テーマを掲げ、「お米となかよし」企業として、新しい岩塚価値の創造に挑戦してまいります。
・売上拡大
既存主力商品による売上拡大(TOP6+2の拡販)
・認知度向上
認知度向上によるエンドユーザーへのブランド優位性の確立
・マーケット創造
新しいマーケットの創造と新市場開拓(北海道事業、海外向け商品開発)
・海外展開
米国マーケットの開拓、グローバル人材の育成
・ミライ工場への挑戦
生産設備の省力化、自動化推進
・環境、社会との調和
公正な取引価格、地域米の使用拡大、温室効果ガス削減
・DX推進
DX基盤構築、DX育成制度の確立、新工場のデジタイゼーション
・岩塚らしい人財育成
エンゲージメント向上、キャリアプランが描ける環境づくり、DE&Iの推進
(3)経営環境
所得が改善傾向にある一方で食品等の値上がりから消費者の節約志向が根強く残る景況下、労務費、原材料費、エネルギーコストの高止まりに加え、貿易環境の不確実性の高まりや人手不足の深刻化など、経営環境は依然厳しいものと見られております。米菓業界におきましては、原料米の価格高騰と供給不足の解消が見通せないなど原料米の安定確保が極めて大きな課題となっており、かつてない厳しい事業環境になるものと考えております。
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、新たな中期経営計画「『米(マイ)ミライ』~私たちは、お米の未来を創ります~」の初年度となる第73期経営計画において、「現状の一歩先をカタチにしよう!」をスローガンに掲げ、基本方針の一つとして「愛され続ける『ブランド』を目指して」と定めて、不確実性の高い時代、「自分だったらどう思うか」「どうするか」と考えることを大切にしながら、お客様や社会の課題と真摯に向き合い、次の経営計画を完遂しブランド価値の向上を目指してまいります。
・顧客の立場に立った品質保証体制(安全・安心)の確立
お客様に安全・安心な商品をお届けすることを食品企業としての使命と考え、更なる品質と安全性の向上に取組みます。また、自動化・効率化設備を導入し生産性向上を図るとともに、安定供給に努め供給責任を全うします。
・TOP6+2(きなこ・ぬれ)の集中販売による岩塚ブランドの認知拡大
製販が連携して主力商品群に集中し収益力の強化を図るとともに、適正在庫を維持することで供給責任を果たしてまいります。また、引き続きTVCMの活用等によりブランドイメージ向上と認知拡大を図ってまいります。これからも国産米100%の誇りと自信を持って、岩塚商品価値をお届けします。
※TOP6+2:田舎のおかき、岩塚の黒豆せんべい、味しらべ、THEひとつまみ、大袖振豆もち、ふわっと
+ きなこ餅、ぬれせんべい・ぬれおかき
・グループ経営の機能強化(長岡工場、北海道工場の活性化)
グループ向け商品を生産する最新鋭の長岡工場および唯一の県外立地の北海道工場の活性化は永年の大きな課題としてきており、高付加価値商品の生産や生産性の向上を図るとともに、グループシナジー発揮に繋げていく必要があります。好調な北海道の売店「ウタリちとせ」は当社グループ販売拠点のモデルケースとなるものであり、総合的な力を合わせて岩塚グループの更なる成長を目指してまいります。
・BEIKAのグローバル展開
「BEIKA6品アソートBOX」が大手小売に採用されるなど当社の輸出事業が拡大してきており、日本のお米でつくった「BEIKA」の世界への拡大と浸透を図ってまいります。また、引き続き旺旺集団との連携強化によりアジアへの販路拡大を目指してまいります。
・社員一人ひとりの力が発揮できる環境・仕組み・風土づくり
身体的・精神的・社会的に満たされたWell-beingな会社を目指します。エンゲージメントの向上を通じて「働きがい」のある職場にしていくとともに、風通しの良い職場風土や自分事として取組む意識のある活力あふれる職場づくりを推進し、当社の成長に繋げます。
・サステナブル経営の実践
事業活動を通して環境、社会、ガバナンスの問題解決に向けた取組みを行い、持続可能な社会の実現に貢献できるよう努めます。課題を抽出のうえ重要課題を定めて取組むべき目標を明確にしアクションプランを実行、 ESGを通じてサステナブルな経営を実践します。
・DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進
デジタル技術を活用してビジネスモデルや業務プロセスを根本的に変革し、業務効率化やコスト削減を通じて競争力を高めてまいります。新設したDX推進室により統括し、各部署にDX担当者を配置、現場主導のDX実現を目指してまいります。
(5)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループは、「売上高営業利益率」を利益体質強化の指標とし、安定的な利益の確保拡大を目標としております。
また、資産効率の向上および株主資本の有効利用がすべてのステークホルダーの利益に合致するものと考え、「自己資本利益率(ROE)」を重要な指標として位置付けております。
直近の状況を示すと、次のとおりであります。
回次 | 第68期 | 第69期 | 第70期 | 第71期 | 第72期 |
決算年月 | 2021年3月 | 2022年3月 | 2023年3月 | 2024年3月 | 2025年3月 |
売上高営業利益率(%) | 0.8 | △1.8 | △1.0 | 2.7 | 3.3 |
自己資本利益率(%) | 3.7 | 1.3 | 6.0 | 3.1 | 4.4 |
- 検索
- 業種別業績ランキング