企業岩塚製菓東証スタンダード:2221】「食品業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)ガバナンス

 当社においては、2022年3月にサステナビリティ基本方針を策定し、持続的成長と企業価値向上に向け、ガバナンスの向上、人的資本等の経営資源の配分、事業戦略の実行などに取り組むことの重要性を再認識するほか、労働環境の改善、CO₂削減等の気候変動問題、輸入原材料等に伴う人権問題などのサステナビリティを巡る社会的課題に対し経営課題として取り組むこととしております。

 このため、2022年度より専務取締役を委員長とするサステナビリティ委員会を設置、サステナビリティを巡る取組みに関する個々の方針を策定し、啓蒙周知を含め実効的な活動に努めることとしております。当委員会は、経営企画や人事、製造等の部課長をメンバーとし、以上の諸課題について当社の現状を踏まえた施策の推進と関連情報の発信を行う「実務者部会」のほか、若手社員を主体として将来に向けた取組みを議論する「10年先を考えるプロジェクト」の二部構成として活動しております。

 また、取締役会は、当委員会において協議した施策の内容や進捗状況について、定期的に報告を受け、確認し、監督することとしております。

(2)戦略

 当社においては、2022年4月からの中期経営計画「新しい岩塚価値の創造」において、次の三つの柱に基づき、当社グループ固有の戦略的ポジションの確立に向け取り組むこととしております。

・成長戦略…戦略的ポジションを確保する

・構造改革…適切な利益を得る

・持続経営…経営基盤の強化を図る

 このなかで、持続経営においては、更に次の三つの項目を掲げ、サステナビリティを巡る取り組みを主体として経営基盤の強化を図っていく方針であります。

・経営人財の育成…育成プログラム、教育支援の充実を図り次世代リーダーを育成する

・マネジメント体制の再構築…業務プロセス改善、情報一元管理、ダイバーシティ推進などの体制を整備する

・ESGの取組強化…SDGsへの貢献を目指す

(3)リスク管理

 当社においては、「全社的リスクマネジメント規程」を制定のうえ、リスクの識別・評価・モニタリング・リスク対応等のリスクマネジメント体制を整備・確立することとしております。担当部署において、リスクの識別、評価を行いリスクマップとして一覧化して網羅しており、モニタリングを含むリスク対応について優先順位付けを行い取締役会に報告するとともに、必要に応じて戦略等の見直しを行い、資源配分や業務の効率化等を促進することとしております。また、重要度の高いリスクについては有価証券報告書の事業等のリスクに記載しており、リスクが顕在化した場合等においてはコンプライアンス・リスク管理委員会で協議し対応する体制としております。

 このように、リスクマネジメントは、リスク管理だけでなく戦略の実行や業務の効率化にもつながる重要な管理手法であり、サステナビリティを巡る取組みを進め持続的に成長するために必要不可欠と判断、その運用強化に努めております。

(4)指標及び目標

 当社においては、サステナビリティ基本方針のなかで、中期経営計画およびその実施状況等の情報開示に当たり、経営資源の配分、事業ポートフォリオの見直しや人材育成に係る実施状況等の具体的な内容について、丁寧な説明に努めるとしております。

 このため、サステナビリティを巡る取組みについては、法令等に従い、「環境」と「人的資本」に分け、それぞれの細目ごとに具体的な指標をもって目標設定のうえ進捗管理する方針であります。目標自体は、社会的な動向や当社の個別事情を考慮しながらも、極力中間目標を含む意欲的な目標を定めることとし、都度の変化や進捗状況を分り易くお知らせしたいと考えております。

 <環境に関する取組み>

(1)基本方針

 当社においては、2003年に以下の環境方針を制定し、環境負荷低減、生態系の保護、環境汚染や地球温暖化の防止、そのためのCO₂削減や廃棄物低減への取組み、環境マネジメントシステムの改善、および従業員等への周知を図ることとしており、当社の環境に関する取組みの基本方針としております。

 具体的活動として、環境マネジメントシステムの国際規格であるISO14001の取得を通じて環境に関する取組みを強化し継続したいと考えております。取得状況は、2004年の沢下条工場を皮切りに、現在は本社、飯塚工場、長岡工場、北海道工場、BEIKA Labの全工場に適用範囲を拡大しております。

 <環境方針>

1.常に美味しさを追求し、お客様に安全・安心な製品をお届けするとともに、原材料の調達から生産、物    流、容器包装が廃棄されるまでのライフサイクルの過程においても環境負荷低減に取り組みます。

2.米生産者との連携を強化し、健全な圃場の確保を通じて生態系の保護に努めます。

3.企業の社会的責任を果たすべく、環境汚染や地球温暖化の防止に取り組みます。限りある資源を有効活用し、持続可能な社会となるよう法令を順守します。

4.事業活動を行う上での環境影響について、次の項目を重点テーマとして取り組みます。

(1)電気、燃料の省エネ活動に努め、CO₂削減に取り組みます。

(2)加工技術向上に努め、廃棄物・ゴミの低減に取り組みます。

5.業務改善や効率化に取り組みながら、環境マネジメントシステムの継続的な改善を図り、企業活動を向上させていきます。

6.この環境方針を、社員教育・ポスターを通じて全従業員及び関係者に周知し、環境保全への意識向上に努めます。

7.環境方針は一般に公開致します。

(2)気候変動に対する取組み

 当社においては、地球温暖化によるカーボンニュートラル政策(CO₂の削減)が進展するなか、再生可能エネルギーの活用や環境特性に優れたエネルギーへの転換等を進め、環境に配慮した取組みを行っております。

 CO₂の削減については、今後さらなる規制強化が予想され、的確に対応できない場合には、製造や販売活動に制約を受けるほか、排出量取引等によるコストの増大やブランドイメージの毀損など、経営成績や事業運営に影響を及ぼす可能性が否定できません。

 当社では、法や規制に関し情報収集し対応等について継続的に検討・共有するとともに、次の取組みを行い、総合的に気候変動問題に取り組んでまいります。

①再生可能エネルギーの活用

 飯塚工場において、2021年4月より工場建屋の屋上に太陽光パネルと発電設備を設置、太陽光発電による発電量は同工場で使用する電気量の約5%を賄っております。また、沢下条第四工場においても2023年3月から稼働しており、今後もBEIKA Lab、沢下条第一工場と対象を広げ、再生エネルギーの一層の活用に取り組んでまいります。

②環境特性に優れたエネルギーへの転換

 沢下条工場、飯塚工場において、2006年に重油・LPGから天然ガスへのエネルギー転換を実施、燃焼時にCO₂の発生量が少ない天然ガスの環境特性に注目し、2024年度には沢下条工場にガスコージェネレーション設備を導入する計画でおります。また、長岡工場において、2021年度の中沢工場からの移転に伴い、重油から都市ガスへの燃料転換を実施しております。

③物流における省エネルギー対策

 今年度、主力商品である「田舎のおかき」の段ボールサイズを縮小、使用段ボール量を削減するとともに、積込方法のパレット化により配送効率を高めております。また、トラックから貨物鉄道輸送への転換(モーダルシフト)を進めており、2022年度には「エコレールマーク」認定を取得しております。これらの取組みはCO₂排出量の削減に繋がるものであり、今後も取組みを強化・拡大してまいります。

④気候変動における指標および目標

 以上の主な取組みを行った結果について、次の指標および目標をもって、進捗管理してまいります。

 指標:CO₂排出量(生産量あたり)

 実績:2022年度 5.9%削減(2019年度比) ※ 2005年度比削減 46%

 目標:2025年度12.6%削減(同上)    ※ 2005年度比削減 50%

  2030年度21.4%削減(同上)    ※ 2005年度比削減 55%

  2035年度38.8%削減(同上)    ※ 2005年度比削減 65%

※当社においては、2004年のISO14001取得以降、重油から天然ガスへの燃料転換を図るなど

  2005年度比でのCO₂排出量の削減を進めてきております。

 このため、当社における削減目標(2005年度比)について、IPCC報告書にならい2019年度比に引き直して削減目標としました。

(3)プラスチック・廃棄物等の削減への取組み

 当社においては、上記のCO₂の削減など環境に配慮した経営が求められるなか、プラスチック使用量の削減や食品残渣の低減を進め、環境への負荷を軽減する取組みを行っております。

 プラスチックの使用制限については、顧客からの要望も増加傾向にあり、的確に対応できない場合には、製造や販売活動に制約を受けるほか、ブランドイメージの毀損など、経営成績や事業運営に影響を及ぼす可能性が否定できません。

 当社では、ISO14001の運用が有効と考え継続して実施するほか、次の取組みに注力してまいります。

①プラスチック使用量の削減

 プラスチックは、焼却による大気汚染や流出による海洋汚染など生態系にも影響を及ぼすものであり、特にワンウェイプラスチックに対する課題認識は世界的に高まっております。

 当社においては、プラスチック使用量の削減は優先して取り組むべき経営課題と認識、パッケージのスリム化、パッケージ内のプラスチックトレーの廃止、チャック付リクローズパック(個包装なし)等に積極的に取り組んでおります。

②食品廃棄物・最終廃棄物の削減

 当社においては、製造工程で発生する原材料・半製品等の廃棄物の削減に取り組むとともに、発生した食品残渣を家畜の飼料として再使用するなど、フードロスの削減に努めております。昨年度には、水分含有量が多いため廃棄していた生地等の飼料化に成功、食品リサイクル率は大きく向上しました。

 また、これまで製造工程で発生した汚れたプラスチック類は産業廃棄物として廃棄しておりましたが、海外向けパレットの原料として有効活用できるルートを開拓しております。

③プラスチック・廃棄物等の削減における指標および目標

 プラスチック使用量の削減について、次の指標および目標をもって、進捗管理してまいります。

 指標:プラスチック使用量(生産量あたり)

 実績:2022年度10%増加(2019年度比)

 目標:2030年度30%削減(同上)

 食品廃棄物の削減について、次の指標および目標をもって、進捗管理してまいります。

 指標:食品リサイクル率

 実績:2022年度62.0%

 目標:2025年度85.0%以上

(4)その他の環境への取組み

 当社においては、米菓製造に欠かせない国産原料米と水資源とが、環境に密接に関連するものと考え、環境負荷に配慮した取組みを進めております。

①国産原料米への取組み

 当社においては、主原料であるうるち米やもち米について全商品で国産米を100%使用しております。国産米を全量使用することで地元を始め国内の圃場保全に寄与するとともに、輸送に係るCO₂の排出量削減にも繋がるものと考えております。

②水資源保全への取組み

 当社においては、水は、生地の製造に欠かせないものであり、また原材米の育成に必要な大切な資源であります。このため、ムダを避け効率的な使用に努めるとともに、工場排水については適切な処理を行って河川放流するなど、環境の保全に配慮した取組みを行っております。

 また、水の使用量削減について、従来の洗米機から水を使わない無洗の研米機の導入や、米の搬送を水利用から乾式エアー設備に変更する等により、水の使用自体を不要にする取組みも進めております。

 <人的資本に関する取組み>

(1)基本方針

 当社においては、2022年3月に「人事基本方針」を策定し、人事基本理念の下で人事制度や人材育成に取り組む基本としております。

<人事基本方針>

1.人事基本理念

 経営理念の実現と社是の実行を確かなものにしていくことを目的として「人事基本理念」を策定しており、当社における「人」や「組織」についての方針としています。

(人事基本理念)

・役割・業績に応じて公正に処遇し、働きがいの追求を行う

・目標にチャレンジする明るく活力あふれる職場作りを行う

・人財の育成を積極的に行い、企業体質の改革・強化を図る

(取り巻く環境整備)

・中期経営計画に基づく人財の確保

・適材適所の人財活用による職場の活性化

・人財育成のための教育訓練制度の見直しと展開

・役割・成果主義人事制度のレベルアップ

・パートナーシップにもとづく労使協力の実践

2.人事制度

 当社は、これまでの年功による要素があった人事制度を2021年度より大幅に見直し、社員一人ひとりに与えられた役割に応じて処遇を決定するという方向へと舵を切りました。ジェンダーや中途入社、年齢といったものに囚われず多様な人材がそれぞれの思いをもって挑戦しながら成長し、キャリア目標を実現していくことを支援するとともに、それを促す組織風土の醸成を図っていきます。会社として学びやキャリア選択の機会を拡充し、それらを活用する仕組みや仕掛けを整えてまいります。

3.人材育成体系

 各階層に対して必要となる知識については、階層別研修テーマに沿った設定を行い、研修を実施体系に従って実施します。また、役割等級に紐付けされた職能等級別に、その必要要件として資格の取得と通信教育の受講を推奨します。さらに職務別に職務能力基準を整備し開示することで、自身の目指す職種に応じた必要な知識を知ることができるようにしています。

(2)人事における基本的な取組み

 当社においては、人材は財産であるとして人財の字を充てており、中期経営計画にも人財育成を大きな柱として示し、重要な経営資源と位置づけております。

 人的資源・資質が他社と比べて劣った場合、経営戦略の立案から戦術の実行まで劣後することとなりかねません。係る人員の確保とともに、経営幹部の選抜を含め、人材育成が実効的になされない場合には、経営成績や事業運営に影響を及ぼす可能性が否定できません。

 また、働きがい等の従業員の満足度は、全社一体感やエンゲージメントを通じて、業績に影響するものであり、良好な職場環境の維持、公平公正な評価等、ESに努めることが大切であり、これらが疎かとなった場合には、従業員のモチベーションやエンゲージメントに繋がらず、組織力が低下する等、経営成績や事業運営に影響を及ぼす可能性が否定できません。

 当社では、2017年3月から人事制度プロジェクトを通じて人事面の諸課題に対処していく体制をとっており、上記基本方針のもとで次のような取組みを行っております。

①働きがい向上に向けた取組み

 当社においては、使命としている「日本の伝統ある食文化を世界に広め、人々に喜びと豊かさを提供します」を果たすためには、社員の働きがいを高め組織力を強化することが重要であるとの認識のもと、前中期経営計画から働きがい改革に取り組んでまいりました。具体的には、手始めに行った従業員意識調査による組織活性化診断調査報告書(2018年10月、日経リサーチ)において、「制度・評価・処遇」に課題があることが明らかになったため、まず人事制度の改正に取り組むこととし、2022年度よりこれまで職能型となっていた資格制度を役割型を主とする職能型とのハイブリッド型とする新人事制度に改めました。

 新人事制度においては、役割等級に専門職を設け、キャリアを総合職と併せ複線化するなど、社員の働きがいを高めることを目指した仕組みとなるよう配意しております。本制度は2022年度から本格運用しておりますが、運用する中で生じた課題に対し検討を行い、より良い制度として定着するよう努めております。

②人材の育成に向けた取組み

 当社においては、上記従業員意識調査において、特に「工場ラインにおける働きがい評価の低さ」が明らかになり、課題として認識のうえ対処することといたしました。

 具体的には、仕事を通じたコミュニケーションの活性化を狙いとして、現場の作業員から監督者までの全員参加による現場改善のための「小集団活動」に取り組むこととしました。

 これまで、2020年度に製造ライン係長職に対する実施に向けた勉強会、2021年度には一般従業員に対する勉強会を計画実施し、2022年度からは各工場が主体となって小集団活動が自主的に実施され、その成果の一部は、年2回行っている改善事例発表会にて共有、他工場に横展開されるなどの活性化が図られております。

③後継者準備のための取組み

 当社においては、経営幹部の育成は会社の持続的成長のための重要な責務のひとつであると認識し、取締役や執行役員等に対し、業績目標だけでなくそれぞれの担当に応じた課題を課すとともに、社内外の重要な会議に出席させ、経営参画させることにより経験を積ませるなど、後継者育成に努めております。

 また、中期的、長期的および緊急時それぞれにおける、社長をはじめとする経営層の選抜プロセス、候補者の育成方法、プロセスの透明性・公平性確保の手段等を定めておくことが重要であるとの認識のもと、2019年6月に後継者計画を定めております。

④人事における基本的な取組みにおける指標および目標

 働きがいに関連して、次の指標および目標をもって、進捗管理してまいります。

a指標:エンゲージメント・レーティング

 実績:2023年度よりサーベイ実施予定

 目標:2025年度 BBB評価

※委託業者による評価であり、BBBは全11段階中上位から4段階目

b指標:平均勤続年数

 実績:2022年度 17.3年

 目標:15~18年程度(当社として適正と考える範囲)

(3)ダイバーシティ&インクルージョンへの取組み

 当社においては、これまでに女性を工場長や子会社社長にするなど公平公正な人事に努めてきているほか、障がい者や高齢者の雇用についても後れを取っていないものと自負しております。

 ダイバーシティ&インクルージョンは、様々な人材を活用することで新たな価値を高める成長戦略について組織一体として受け入れ進めていくことであり、優秀な人材の確保、従業員満足度の向上、イノベーション等に繋がるものとされております。このため、多様性を活かすマネジメントがなされない等の場合には、これらのメリットを受けることなく企業の活力や競争力が維持できず、経営成績や事業運営に影響を及ぼす可能性が否定できません。

 当社では、会社の持続的な成長のため、経験・技能・属性等の多様な人材の採用・育成を行うものとし、従業員が性別、中途入社、年齢、国籍等を問わず高い意識で活躍できる環境づくりのため、次のような取組みを行っております。

①女性活躍推進に向けた取組み

 当社においては、人口ピラミッドの構成が、残念ながら職務経験を積んで管理職の対象となることが期待される年代において少なくなっており、特に大卒以上の女性において顕著に現れております。

 このため、次のような施策を行い、出産・育児などのライフイベントを迎えた際にも育児しやすい環境を整えることで、仕事と育児の両立を支援しております。

2020年度 リモートワーク勤務の導入

2021年度 時間外労働および深夜勤務の制限について子が小学校4年生の始期までに延長

 残業や夜勤を免除する限定正社員制度の導入

2022年度 女性管理職1名の登用

 女性管理職については、2016年の工場長在籍以降空白であったもので、今後のさらなる登用に向け、管理職候補である係長職から育成強化することとし、2024年度の女性係長職在職者数の目標を6名とすることを公表しております。

②障がい者雇用の取組み

 当社においては、創業の心でもある地域とともに生きることの実践として、障がいのある方も仕事を通じて活躍できるよう、適材適所の採用を行っております。

 2022年度末の障がい者雇用率は2.81%であり、2020年度以降、法定雇用率を上回って推移しております。

③高年齢社員の活躍に向けた取組み

 当社においては、従業員が豊富な経験やスキルを活かして長期的に活躍できるよう、定年を65歳としているほか、70歳までの再雇用制度を導入しております。

 2022年度末においては、13名が再雇用制度のもとで活躍しております。

④ダイバーシティ&インクルージョンへの取組みにおける指標および目標

 女性活躍推進に関連して、次の指標および目標をもって、進捗管理してまいります。

a指標:ワーキングマザー比率

 実績:2022年度 34.9%

 目標:30%以上を維持(当社として適正と考える比率)

b指標:育児休業等に関する制度の利用率

 実績:2022年度 67%

 目標:60%以上を維持(当社として適正と考える比率)

 その他関連する指標および目標

a指標:障がい者雇用率

 実績:2022年度 2.81%

 目標:2027年度 3%以上

b指標:再雇用制度適用者数

 実績:2022年度  10%(制度希望者に対する適用者の割合)

 目標:2027年度 100%(同上)

(4)労働安全衛生・健康経営への取組み

 当社においては、健康や安全管理は雇用者責任として法により規制されていることを認識、作業上の怪我や交通事故等の労働災害対応のほか、病気やメンタルヘルス等の健康問題にも注力して取り組んでおります。

 労災認定がなされるような事態に至った場合には、直接従業員を失う損失のほか、風評被害も想定され、経営成績や事業運営に影響を及ぼす可能性が否定できません。

 当社では、従業員を大切に考える経営理念のもと、会社の持続的な成長のためにも従業員の健康を第一とする健康経営を重視、次のような取組みを行っております。

①労働安全衛生の取組み

 当社においては、労働災害リスク低減を目的とした労災撲滅のための自主研究会を月次で開催しております。自主研では、毎月の安全衛生計画の進捗報告、リスクアセスメント表のリスク低減活動の報告、労働安全コンサルタントの工場巡視などに取り組み、各工場の改善活動を促しております。

 また、安全衛生委員会を月次で開催、各工場の危険個所の抽出・改善、ストレスチェックの集団分析結果を用いた研修、産業医による健康指導などを実施し、職場環境の向上に努めております。

②労働安全衛生教育の取組み

 当社においては、労働災害を未然に防ぐことが重要であるとの認識のもと、新入社員向けの労働安全コンサルタントによる安全教育、全従業員を対象とした従業員研修、班長以上を対象とした職長・安全衛生責任者教育などの啓蒙活動・研修を毎年実施しております。

 また、火災や災害が発生した場合に全員が安全に避難できるよう、全従業員を対象とした定期的な避難訓練の実施、避難経路等のハード面の改善など、従業員の安全を第一に考えて取り組んでおります。

③健康経営の取組み

 当社においては、会社の持続的な成長のためには従業員の健康が第一だと考えており、健康診断の全員受診、ストレスチェック制度、GLTD(長期障害所得補償保険)制度の導入など、従業員が心身ともに健康に働けるための取組みを行っております。

 また、従業員に対し、健康に関する情報を発信するなど、健康意識を高める取組みにも努めております。

④労働安全衛生・健康経営への取組みにおける指標および目標

 労働安全衛生に関連して、次の指標および目標をもって、進捗管理してまいります。

 指標:労働災害強度率(※)

 実績:2022年度 0.00

 目標:0.00を維持

※強度率は、延べ実労働時間1,000時間当たりの延べ労働損失日数をもって、災害の重さの程度を表したもの

 強度率=(延べ労働損失日数/延べ実労働時間)×1,000

 健康経営に関連して、次の指標および目標をもって、進捗管理してまいります。

 指標:ストレスチェック受検率

 実績:2022年度 99.6%

 目標:95%以上の受検率を継続

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