企業兼大株主宝ホールディングス東証プライム:2531】「食品業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努める所存であります。

 なお、記載中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。また、以下の記載事項は投資判断に関連するリスクすべてを網羅するものではありませんのでご留意下さい。

(1) 消費者の嗜好及び需要動向の変化について

 宝酒造の売上高の大部分は、日本国内のものであり、その市場は、消費者の嗜好の変化の影響を受けやすく、コロナ禍によって変化した消費スタイルの影響をも受けております。同社は、消費者の嗜好の変化を捉えた商品の開発や、他社商品と差異化を図った独創的な商品の開発に注力しておりますが、消費者の嗜好の多様化が進み、消費動向の変化が加速しております。そのため、今後同社が消費者の嗜好や市場の変化を捉えた魅力的な商品を提供できない場合は、将来の成長性や収益性を低下させる可能性があります。また日本国内の高齢化・人口減少や若年層の飲酒離れは酒類の需要の減少を招き、経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。同社では、SDGsを意識した商品など消費者ニーズを捉えた高付加価値商品の開発・育成に取り組んでおります。

(2) 競合について

①宝酒造

 日本国内の酒類・調味料市場では、市場全体の伸びが鈍るなか、商品開発やマーケティング戦略など、競合各社との競争が激化しております。競争の激化は売上の減少や、高騰する原材料価格の製品価格への転嫁の阻害要因となり利益率の低下を招き、経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。宝酒造では、独自の技術で差異化された商品の開発・育成や、ブランド力強化、流通業態の変化に対応した販売活動、市場の理解を得られる価格政策、そしてこれらを支える原資を得るため徹底的なコストダウンや効率化に取り組んでおります。

②宝酒造インターナショナルグループ

 海外酒類事業では、ウイスキー市場においては世界中に多くの強豪メーカーが存在するほか、清酒をはじめとする和酒市場においても、海外現地生産および日本生産の輸出メーカーなど多くの競合各社との競争が激化しております。また、海外日本食材卸事業においても、海外での和酒・日本食市場の拡大が見込まれる一方で、競合の状況は激化しております。競合各社に勝る競争力を維持できない場合には、経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。宝酒造インターナショナルグループでは、M&Aを含めた拠点拡大や、宝酒造との協業により同社の技術力を生かした魅力的な商品の開発・育成やブランド力の強化に取り組んでおります。また、グループシナジーを生かした共通購買などの商品調達力強化や、強みであるレストラン向けに加えて販売チャネルの多角化へも取り組んでおります。

③タカラバイオグループ

 タカラバイオグループは、財務的な一定の基盤、アジア市場における確固としたプレゼンスおよび保有技術の幅広いラインアップを有する独自の産業的地位を占めていると考えております。

 しかしながら、研究用の試薬・機器・受託サービスの製造・販売・提供には医薬品や医療機器のような許可や承認を必要としないことから、特許等による障壁がない場合には、これらの事業への参入は比較的容易であり、国内のみならず海外においても多数の競合企業が存在しております。

 また、遺伝子治療分野においては、技術的進展により、安全性が高く治療成績に優れる治療薬が開発され、海外で製造販売承認が得られ始めております。当分野の市場規模の拡大を背景として、欧米のバイオベンチャーや製薬企業等、多数の企業が遺伝子治療の研究開発に取り組んでおります。

 このような環境の中、同グループは、独自もしくは大学等の外部団体や企業と協力して、技術や製品を開発しておりますが、他社が類似の製品や技術分野で先行した場合、当社グループの製品開発や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを踏まえ、同グループは開発した技術や製品を可能な限り知的財産権による保護にて、独占化あるいは差異化をはかるとともに、コストダウンの推進および製造体制の強化により、価格競争力の維持を図ってまいります。

(3) 製造に関する依存について

①宝酒造

 宝酒造の酒類製品の大部分は、伏見工場(京都市伏見区)および松戸工場(千葉県松戸市)で製造しております。これらの地域において大規模な地震やその他の操業を中断する事象が発生した場合、同社の製品の生産、供給能力が著しく低下し、経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。同社では全社及び拠点毎の事業継続計画(BCP)を整備し、安定した生産・供給に努めております。また楠工場(三重県四日市市)も含めた相互応援体制による、フレキシブルな生産体制を構築しております。

②タカラバイオグループ

 タカラバイオグループの主力製品である試薬は、その大半を中国の子会社である宝生物工程(大連)有限公司で製造しており、当該子会社の収益動向の変化や、何らかの理由による事業活動の停止等により、同グループの事業戦略や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを踏まえ、効率性向上とリスク低減のバランスを考慮しつつ、グローバルで多極的な製造・研究開発体制を整備しております。

(4) 原材料価格の変動について

 宝酒造の原材料の調達については、調達先の国又は地域の天候や経済状況の影響を間接的に受ける可能性があります。焼酎等の原料である粗留アルコールは主に南米・北米やアジア地域の、また清酒等の原料米は主に日本の天候、原料相場の影響を受けます。さらに地政学的要因を背景としたグローバルなサプライチェーンへの影響は原材料・燃料の調達価格の高騰ひいては製造コストの上昇に繋がり、経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。宝酒造では原材料の調達先の多様化により安定的かつ有利な条件での調達を図り、一方で技術革新による原価の低減に取り組んでおります。

(5) 特有の法的規制について

①宝酒造

 宝酒造は、日本国内において酒税の賦課徴収、酒類の製造免許および販売業免許等について定める酒税法の規制を受けております。同社は酒税法に基づき、販売業免許のほか、種類別、製造場ごとに所轄税務署長の製造免許を取得しております。今後の事業展開においても酒税法の規制を受けるほか、酒税の税率の変更によって酒類の販売価格、販売動向等に影響を受ける可能性があります。同社は酒税法などの法令遵守はもとより、酒税法の改正等に機動的に対応し、必要に応じて商品戦略の見直しを図るなどの対策を実行いたします。

②宝酒造インターナショナルグループ

 宝酒造インターナショナルグループでは、事業を展開する各国において、事業・投資の許可、国家安全保障又はその他の理由による輸出制限、関税をはじめとするその他の輸出入規制等、様々な政府規制の適用を受けております。また、通商、独占禁止、特許、消費者、租税、為替管制、運輸、人権、環境・リサイクル関連の法規制の適用も受けております。これらの規制を遵守できなかった場合、同グループの活動が制限される可能性があり、また遵守することによるコストの増加につながる可能性があります。同グループでは法令遵守のもと、これらの影響を軽減する対策を実施いたします。

③タカラバイオグループ

 タカラバイオグループの研究開発を進めるにあたっては、放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律や遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(カルタヘナ法)等の関連法規の規制を受けており、同グループは当該法規制を遵守していく方針であります。

 また、同グループが開発・販売中の体外診断用医薬品や開発中の遺伝子治療薬は、医薬品医療機器等法をはじめとする関連法規の規制を受けており、商業活動のためには所轄官公庁の承認または許可が必要になります。同グループが研究開発を進めている個々のプロジェクトについて、かかる許認可が得られなかった場合には、同グループの事業戦略に影響を及ぼす可能性があります。

(6) 飲酒に対する社会的規制について

 酒類は人々の生活に豊かさと潤いを与えるものである一方で、不適切な飲酒はアルコール健康障害の原因となり、アルコール健康障害は、本人の健康の問題であるのみならず、その家族への深刻な影響や重大な社会問題を生じさせる危険性が高いことが指摘されております。これらのアルコールに関連する諸問題が社会的に一層深刻となった場合には、酒類の製造、販売に何らかの影響、規制が及ぶ可能性があり、経営成績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。宝酒造および宝酒造インターナショナルグループでは、これらの指摘を認識したうえで、酒類の製造、販売を行う企業として、人々の健康を維持増進し、社会的責任を果たす観点から、当社グループが定めた「責任ある飲酒に関する基本方針」に基づき、適正飲酒の啓発をはじめ、ホームページでの主要商品の純アルコール量の開示などの取り組みを行うとともに、WHO(世界保健機関)が採択した「アルコールの有害な使用を低減するための世界戦略」を支持し、その達成に向けた取り組みを実施しております。

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