企業大倉工業東証プライム:4221】「化学 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループにおける研究開発の基本方針は、「要素技術を通じて新たな価値を創造し、お客様から選ばれるソリューションパートナー」を目指し、お客様の価値向上と社会課題の解決に貢献し、事業を通じて社会・環境価値を創出することでグループの持続的成長を果たすことであります。
 この基本方針のもと、当社グループの強みである押出・延伸等のプラスチック加工技術を基礎に、より競争力のある製品を生み出すべく経営資源を集中し、グループ一体となって取り組んでおります。
 当社グループの研究開発活動は、R&Dセンターを中心に各事業部門が密接に連携を取りながら、短期的成果の実現と中期的先行開発のバランスに配慮し、効率的に新たな技術や製品開発に取り組んでおります。
 また、各種研究機関、大学、企業とのプロジェクト、共同研究もR&Dセンターを中心に推進しております。

 当連結会計年度における主な活動内容は次のとおりであります。

[R&Dセンター]

「情報電子」「環境・エネルギー」「ライフサイエンス」「モビリティ」を注力する分野と捉え、新しい要素技術の獲得に取り組み、事業につながる新製品の開発を行っております。

「情報電子分野」では、回路基板の材料として広く採用されているポリイミドフィルムに比べ、吸湿による電気信号の減衰が小さく、高速伝送回路や高周波電子機器に適した材料として、液晶ポリマー(LCP)フィルムを開発し、ユーザー評価を進めています。今後更なる品質向上に取り組み採用を目指します。

「環境・エネルギー分野」では、再生可能エネルギーの活用に向け、要素技術である「製膜・塗工・印刷技術」を活かし、太陽電池やバッテリーに使用される機能性フィルムの開発を進めております。また、地球環境の保護と環境改善への貢献が求められるなか、外部とのリサイクルスキームの構築、再生プラスチックの活用による石油由来プラスチックの使用量を削減したフィルム製品の開発に取り組んでいます。

「ライフサイエンス分野」では、細胞培養関連部材の開発に取り組み、バイオ医薬品製造用、細胞培養装置用バッグの販路を広げております。今後も更に特徴あるバッグを開発し用途拡大に取り組みます。また、植物由来の未利用資源を利用して機能性成分を抽出するヘルスケア・スキンケア向け原料開発においては、地域の未利用素材有効活用を目指し産官学連携で開発した製品に当社抽出エキスが採用されました。今後もラインナップの拡充に取り組みます。

「モビリティ分野」では、主にEV・PHEV自動車関連部材の開発に取り組み、モーターコア積層用接着剤の販路を広げるべく取り組んでおります。また、EVバッテリー用途での接着剤開発にも取り組み、ユーザー評価を進めています。今後も顧客の将来ニーズをレスポンス良くキャッチし、スピーディーな開発を行っていきます。

[合成樹脂事業]

 当事業では、プラスチックリサイクルへの取組みとしてクローズドループによる資源循環を目標に掲げ、地方自治体やブランドオーナーとの取組みを進めております。地方自治体向けに販売しておりますエコマーク認定のPCRごみ袋は順調に採用が進んでおります。今後は更に複合材料廃プラスチックをアップサイクルさせる技術を確立させて、クローズドリサイクルの実現を目指しております。

 また、社会的な課題となっている労働力不足に対しては、パッケージ作業領域の省人化・省力化をテーマとし、お客様の作業業態に合致させた複数の自動包装システムの提案を包装機メーカーとの協業体制を強化させながら進めております。

 [新規材料事業]

 当事業におけるIoT分野での取組みでは、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)を実現するウェアラブルデバイスや環境配慮型素材の開発を行い、それらについては一部実用化が始まっております。

 また、ライフサイエンス分野においては、R&Dセンターと密接に連携を取りながら医療従事者のタクト低減を目的とした医療用部材や細胞培養装置用バッグの開発及び製品化に取り組んでおります。

 モビリティ分野への取組みにおいては、ディスプレイの大型化・省エネルギー化に対応した部材、ドライバーの安全運転支援を目的とした各種アプリケーションに求められる部材の開発及び自動車外装加飾用フィルムの開発を継続して取り組んでおります。

 今後も高精度製膜延伸技術・ファインコーティング技術・各種二次加工技術・評価技術を用い、ディスプレイ・デバイスの進化に対応した機能性部材や脱炭素化社会に貢献する製品開発を継続的に進めてまいります。

 [建材事業]

 当事業は、木材と技術を最大限に利活用し、事業拡大、脱炭素社会の実現化に向けて新たな事業価値の創出に取り組みます。木材資源による新事業創出は、四国地域木材を活用した集成材事業の開始に向け、原材料の乾燥技術及び性能強度への知見を深め、木材樹種の特性分析や異樹種複合などによる集成材の設計・開発を進め、製品の実現化に向けて進めています。

 また、非住宅分野への展開を視野に入れ、幅広い用途に対応できる製品開発を推進してまいります。

 当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費の総額は1,481百万円であり、各セグメントに配分できないR&Dセンターの研究開発費用799百万円が含まれております。
 なお、当連結会計年度末における特許権及び実用新案権の総数は175件であります。

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