企業兼大株主住友ベークライト東証プライム:4203】「化学 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の基本方針

 我が社は、信用を重んじ確実を旨とし、事業を通じて社会の進運及び民生の向上に貢献することを期する。

(2) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題

 当社グループは、社会・環境の急激な変化にも適応できるよう、これまで以上に経営基盤を強化するとともに、社会課題の変化を成長機会に結びつけることで将来につながるサステナブルな経営を推進するという方針を継続し、2024年度より「中期経営計画2024-26」をスタートしました。特に当社を取り巻く昨今の外部環境の複雑化、事業環境の変化を踏まえ、中長期的な経営戦略として、「資本コストと企業価値の持続的向上」、利益基準への転換を意識し「2030年ありたい姿」からのバックキャストで財務目標を設定するとともに、対処すべき課題として、サステナビリティの観点から、将来事業に影響を及ぼすと想定される「経営の重要課題(マテリアリティ)」と各課題に対するKPIを設定しました。その骨子は次表の通りです。

2030年
ありたい姿
(数値目標)

事業利益   :550億円

事業利益率  :13%

ROE    :10%

ビジョン

お客様との価値創造を通じて

「未来に夢を提供する会社」

中期方針

“ニッチ&トップシェア”を目指し、
価値創造につながるポートフォリオ改革に挑戦する

中期戦略

①製品構成を最適化し、既存事業の収益力を強化

②SDGsに則した環境的・社会的価値を有する

新商品/新ソリューションを創出

③個人の自律性と組織の一体感を高め、全社力を最大化

2026年度
数値目標
(中期経営計画
最終年度)

事業利益  :400億円

事業利益率 :11.5%

ROE   :9%

経営の重要課題(マテリアリティ)

環境・社会価値の創造

顧客との共創

(価値創造のアクセル)

イノベーション

人的資本(人材の活躍)経営

DX

安全衛生

(事業を継続する基盤)

製品責任

コンプライアンス

サイバーセキュリティ

人権尊重

サステナブル調達

コーポレート・ガバナンス

 上記目標の達成および企業価値の更なる向上を目指し、中期経営計画において、中期期間の3年間で設備投資500億円、戦略的投資500億円に加えて、200億円の成長投資枠を設定しました。既存事業においては、社内指標である事業別SB-ROICを用いて各事業の実績をモニタリングしながら、転換した利益基準で製品構成を最適化し収益力の強化を図ります。更なる成長を見据えて、事業ポートフォリオ改革に資する新製品/新ソリューション創出にむけた研究開発、ならびにDX、GX対応に積極的に資本投下します。

2024年度のトピックスとしては、脳領域の製品開発を担うBMI(Brain-Machine Interface)事業化プロジェクトが大きく進捗しました。また、新たな試みとして医療機器と素材・化学分野に特化した2つのベンチャーキャピタルファンドへ投資実行し、スタートアップとの対話・協業機会が着実に増えてまいりました。2025年1月1日には、次世代半導体デバイスのさらなる高度な機能化を目指し、東北大学と共同で「住友ベークライト×東北大学 次世代半導体向け素材・プロセス共創研究所」を設立しました。2025年4月以降、水素製造機能膜製造準備プロジェクトをはじめ、それに続く新たなプロジェクトも継続的に組成し、環境的・社会的価値を有する新商品/新ソリューション創出を加速します。その推進基盤となる人的資本では個人の自律性と組織の一体感を高め全社力の最大化を図り、企業価値の更なる向上につなげる諸施策を実行計画に組み込んでまいります。

2025年度の全社的な取り組みの詳細については、「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組」をご参照ください。

 事業分野別の取り組みは次の通りです。

(半導体関連材料)

2025年度の事業戦略として、先端半導体用材料の分野において、AI関連製品の拡充を進めることで、急速に進化する技術トレンドに対応するとともに、重要顧客との信頼関係を深め、安定的な事業基盤の構築を図ります。パワー半導体用材料の分野においては、世界一を目指し、顧客の多様化する開発ニーズに応え、さらにモビリティ用成形材料の分野ではグローバル展開を一層強化し、地域特性を活かした地産地消モデルを確立することで、顧客満足度の向上と市場でのプレゼンス向上を目指します。また、生産効率の高い中国新工場や台湾の新ラインの活用を通じて供給体制の最適化を目指します。加えて、アカデミアとの連携強化や設備・材料メーカーとの協業推進など、オープンイノベーションを加速してまいります。

(高機能プラスチック製品)

 製品ポートフォリオ改革による高付加価値製品へのシフト、販売拡大と、新製品開発、新用途開発により事業拡大に取り組んでまいります。半導体・ディスプレイ、EV、パワーモジュールなどの強化領域で、グローバルに連携した新用途開発のマーケティング活動を強化し、特に成長が期待される中国市場では、成形材料・成形品の用途開発を強化し、販売拡大と製品ポートフォリオ改革を進めてまいります。SDGsへの貢献と環境負荷低減という市場要請に応えるべく、バイオマス製品やリサイクル技術の早期社会実装を目指した開発を進めます。さらに、グローバル生産拠点の最適化と自動化・DX活用など安全を確保した生産安定化による人生産性向上に取り組み、既存製品の収益力向上を図ってまいります。

(クオリティオブライフ関連製品)

・医療機器事業およびバイオ事業

 医療機器事業においては、戦略製品である低侵襲医療機器の消化器・内視鏡関連製品のラインナップ拡充とともに、グローバル戦略として、血管内治療製品や血液バッグなどを欧米やアジア地域へさらに積極的に展開してまいります。また、収益性の向上を目指し、製品ポートフォリオの最適化に取り組みます。昨年出資した医療機器に特化したベンチャーキャピタルファンドを活用し、スタートアップ企業との協業機会を増やすことで、新規事業の創出にも力を入れてまいります。バイオ事業では事業規模の拡大を目指し、主力製品の強化に加え、戦略製品である創薬支援用生体模倣システムの実用化に向けた取り組みを進めてまいります。

・フィルム・シート事業

 半導体関連製品のアジア展開強化、モノマテリアル医薬品包装製品の欧州展開等、高収益性製品のグローバル展開を継続して進めます。また、フードロス問題解決への貢献が期待される食品包装用スキンパック・P-プラスは装置メーカーとの協業を通じて市場での採用実績の増加につなげてまいります。スマートファクトリー化による生産性向上を継続し、収益力の強化も図ってまいります。

・産業機能性材料事業および防水関連事業

 付加価値の高い戦略製品であるアイウェア、車載向け光学制御製品、およびEV用絶縁材料を軸とした機能材製品を拡販するとともに、製品構成を最適化して、既存事業の収益力を強化します。防水関連では新築住宅向けおよび一般建築向け製品に加え、増加する住宅、マンションのリフォーム案件取り込み等による拡販に取り組んでまいります。

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