企業兼大株主住友ベークライト東証プライム:4203】「化学 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社は、持続可能な社会の実現に向け、SDGsに則した全社的な取り組みを推進しております。研究開発においては、「ICT」、「モビリティ」、「ヘルスケア」という戦略3領域において、SDGsの観点から未来価値(環境価値、社会価値、経済価値)・競争優位性の高い革新的な製品・技術開発を進めております。さらに、エネルギーや環境対応など社会課題を解決する素材開発にも注力し、2030年度には新事業テーマの実績化により、事業利益100億円を創出します。

 未来価値創出に向け、当社はイノベーション・マネジメントシステムを構築・展開し、フィージビリティスタディを迅速に進めております。また、3R活動(リデュース、リユース、リサイクル)やLCA(ライフサイクルアセスメント)を実施できる人材育成を推進することで、サステナブルな事業活動に貢献していきます。

 当社グループは、中長期的視野に立ち新製品およびそれに必要な要素技術の研究を担当する先端材料研究所およびバイオ・サイエンス研究所、生産技術開発を担当するコーポレートエンジニアリングセンター、ならびに新製品の商品化および現製品の改良研究を担当する各製品別5研究所(情報通信材料研究所、HPP技術開発研究所、フィルム・シート研究所、産業機能性材料研究所、およびSBカワスミ株式会社の殿町メディカル研究所)、さらに放熱材料事業開発部、光回路事業開発部、次世代電動アクスル事業化推進プロジェクトチーム、電子調光デバイス開発推進プロジェクトチーム、BMI事業化プロジェクトチーム、熱硬化性樹脂ケミカルリサイクルプロジェクトという体制で、当社の戦略3領域であるICT、モビリティ、ヘルスケアにおける各マーケット動向に即座に対応すべく、研究・開発活動を進めております。

 当期脳波検知型BMIデバイスの開発・事業化を目指し、「BMI事業化プロジェクトチーム」を設立しました。長年の材料開発技術を活かし、誰でも快適に使える樹脂製柔軟ドライ電極を開発しました。さらに、ハイドロゲルを用いることで、医療レベルの脳波測定を実現しました。今後は、てんかん患者の在宅医療への活用を先駆けに、BMI技術を用いた新たな医療・介護環境の構築を目指し、研究開発と事業化を積極的に推進していきます。

 国外では、米国オハイオ州アクロンのコーポレート部門拠点であるPromerus, LLCをはじめ、半導体関連材料は、中国、台湾、シンガポール、米国、ベルギーにオープンラボ機能を持った研究・開発拠点があります。高機能プラスチック関係は米国、カナダ、ベルギー、スペイン、中国、インドネシアに研究・開発拠点があり、米国とベルギーにはオープンラボ機能を併設しております。欧米に技術駐在員を配置し、ワールドワイドでの迅速な新規技術・新規プロセス調査の実施、国内組織との緊密な連携により、グローバル市場のニーズに対応しております。

2025年1月1日に当社が、東北大学と共同設立した「住友ベークライト×東北大学 次世代半導体向け素材・プロセス共創研究所」では、次世代半導体デバイスのさらなる高度な機能化を目指しています。東北大学の設備や技術を活用し、高速通信、熱マネージメント、エネルギー効率の改善を実現する革新的な素材、プロセス、評価技術を開発しています。ナノテラスをはじめとした最先端の施設や設備の活用に加えて、次世代半導体の開発に熱意を持って取り組む若手研究者や社会人博士との交流を通じて、これら素材・技術に精通した人材を育成していきます。

 当連結会計年度における当社グループ全体の研究開発費は13,125百万円であります。なお、この中には基礎研究等費用3,633百万円が含まれております。

 各セグメント別の研究・開発活動は次のとおりであります。

①半導体関連材料

 エレクトロニクスとモビリティの未来に貢献する半導体製品と自動車部品向けの樹脂材料開発を推進しております。特にAI・パワー・モビリティの3強化領域に注力して樹脂材料の開発を進めております。当連結会計年度は、下記5製品を開発、上市しました。

開発・上市品

北米HEV・EV車向けモーター磁石固定用エポキシ樹脂封止材

デジタルアイソレーター向け高信頼性高絶縁エポキシ樹脂封止材

TSV向け圧縮成形用エポキシ樹脂顆粒封止材

パワーモジュール冷却器向け高放熱TIM2用Agシンタリング材

広帯域メモリー(HBM)向け感光性絶縁材料

 なお、当セグメントに係る研究開発費は、4,081百万円であります。

②高機能プラスチック

 高機能成形材料と精密成形技術を基盤技術として、自動車、電機部品用等の産業資材用樹脂、成形材料および成形品の開発を進めております。特に環境対応材料に注力した開発を進めております。当連結会計年度は、下記3製品を開発、上市しました。

開発・上市品

基板ウェットブラスト研磨用フェノール樹脂球状硬化物

モバイル表示体用高耐熱ポリシクロオレフィン

パワーモジュール用セラミック基板向け液状エポキシ封止材料

 なお、当セグメントに係る研究開発費は、1,792百万円であります。

③クオリティオブライフ関連製品

 医療機器・器具、バイオ関連製品、医薬・食品等各種包装用材料および建築材料を中心に開発を進めております。医療機器については特に低侵襲治療分野に注力した開発を進めております。当連結会計年度は、下記12製品を開発、上市しました。

開発・上市品

医療機器事業およびバイオ事業

・胃ろう形成キット体内挿入抜去性向上チューブ用型

・十二指腸狭窄治療用ステント

・大腸狭窄治療用ステント(カバー無し型)

・胸部大動脈瘤治療用ステント(大口径規格)

・機械式低圧持続吸引機用電源アダプター

・糖鎖分析自動前処理用サンプル調製キット(O型糖鎖用)

・キャピラリー電気泳動用糖鎖サンプル調製キット

・750mL遠心ボトル(ガイアバイオメディシン向け特注品)

フィルム・シート事業

・輸液ダブルバック用シート

・チップコンデンサ用カバーテープ

産業機能性材料および防水関連事業

・工作機窓向け超高硬度コート付き耐衝撃樹脂ユニット

・絶縁用ノンハロゲン系PFASフリー難燃ポリカーボネートフィルム

 なお、当セグメントに係る研究開発費は、3,620百万円であります。

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