ワイエスフード
【東証スタンダード:3358】「小売業」
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企業概要
当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
(1)経営方針
当社は、下記の経営理念ならびに行動基範を経営の基本方針とし、ラーメン店及びラーメン店のフランチャイズ・チェーン本部の経営と飲食店用厨房機器の販売、ラーメン等の通信販売、不動産の賃貸及び温泉事業等、幅広く展開しております。
(2)経営上の目標の達成状況を判断するための指標等
当社は、ラーメンを主軸とした外食事業等の安定的な事業拡大と効率的な経営を行い企業価値の向上を図りたいと考えており、営業利益および経常利益を重要な経営指標としております。
また、当社は確実な企業価値向上及び安定した経営基盤の確立を図るために、営業活動に財務活動を加えた、フリーキャッシュ・フローの増大を目標に活動しております。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
今後の当社の経営環境につきましては、消費活動は回復傾向にある一方で、原材料・エネルギー価格の高騰による影響で、物価上昇に伴う外食控えなど先行き不透明な状況や継続的な採用難・パートアルバイトの時給の上昇や運送業界の配送料の値上げもあり、引続き厳しい状況が続いております。
①営業利益の改善
創業来の一杯のラーメンによるお客様のしあわせを「味のこだわり」として目指して参りました。原材料・商品市況の高騰や、人手不足という経営環境の引き続き厳しい状況が続いております。
当社の大きな経営課題である原価率の高さと営業利益率の低水準の改善は喫緊の課題です。既に改善の取り組みを始め、令和8年3月期業績予想で改善(当期25百万円1.7% 来期52百万円3.3%)を見込んでおりますが早期に10%台への回復を実現すべく努力してまいります。
②M&A強化
適正な企業価値算定による内外のM&Aを強化し、多様なジャンルを持つ総合的な飲食プラットフォーマーへの脱却を目指します。当社はM&Aにおいて、将来的なシナジーや経営戦略との整合性を最も重視しており、たとえ魅力的に見える案件であっても、バリュエーションが適正水準を大きく超える場合には、慎重な姿勢を貫いております。適正な価格での投資こそが、買収後の安定した成長と持続的な企業価値向上につながると考えており、引き続き、冷静かつ着実なM&Aを心がけてまいります。
③外食事業の取組
外食事業の新規出店活動は、引き続き外部支援の活用によるエリアフランチャイズ契約(以下「AFC契約」という)を獲得することを活動の中心としております。AFC契約を獲得することにより短期間における多店舗FC展開を図り、FC加盟説明会を再開して新規加盟者の拡大に努めてまいります。更に課題であった東京進出につきましては、都内23区にアンテナショップとなり得る店舗を出店し、東京本部と共に関東圏におけるFC加盟募集の拡大を目指します。また、今年4月に主要ブランドであります山小屋創業55周年を迎えましたので、定期的な新メニューの提案及び各店舗の特色を活かしたイベントなどの開催を支援してまいります。
④人財の確保・教育
当社及び当社グループが長期的に成長を続けるには、人財の確保・教育が重要な課題であります。そのため人財の確保はもとより多様な人財が活用できる機会の創出や働きやすい職場環境の整備に取り組むことにより、外国人労働者等の受け入れも実施しております。
また、FC店の管理においてスーパーバイジング力の強化は必須であるため、専門業者を活用することにより、集中的かつ合理的な育成に努めてまいります。
当事業年度におきましても、新商品の開発を積極的におこなってまいりました。
春季限定の「ごま味噌ラーメン」ではラインナップを増やしたシリーズ商品を販売。夏季限定商品では例年販売している「冷やし中華」の自家製ダレに、黒酢を加えた爽やかな商品を開発し販売。サイドメニューでも「ねぎ塩レモン餃子」と夏を意識した味わいの商品を新たに販売いたしました。また秋季限定商品では、地元ラジオ局とのコラボ企画に、老舗料亭『博多華味鳥』監修の「鶏白湯の柚子醤油ラーメン」「鶏白湯の塩ラーメン」を共同開発し、冬季商品は例年好評の「角煮ラーメン」を販売いたしました。
また自社第三の麺として開発した「極太麺」を日清製粉株式会社との共同開発により、同社の高食物繊維小麦粉『アミュリア』を含有した「極太麺」に改良、同製品を使用した二郎系ラーメン「やまじろう」や魚介風の「極つけ麺」をリニューアルするなど、自社工場生産の利点を活かした商品開発を行っており、今後も幅広い顧客ニーズを捉えた新商品の開発や定番商品の付加価値向上により、商品力の強化に努めてまいります。
さらに店舗開発におきましても、7月11日に福岡県大野城市に『山小屋 大野城店』を新規オープンし、11月14日には総席数126席の大型店舗として香川県丸亀市に『山小屋 丸亀店』を新規オープンしております。香川県での出店は約1年半ぶりの再進出となり、四国エリアでの店舗拡大に向けて再始動いたしております。
外販事業におきましては、集客施設やデリバリーキッチンなどへの食材供給による販路拡大及び弊社工場製品のBtoBの強化に努めてまいります。
「新商品の発売」や「イベント実施」などを通じてBtoCを強化いたします。「九州筑豊ラーメン」のブランドサイトや「ほうじょう温泉ふじ湯の里」のウェブサイト及びECサイト「山小屋からの贈り物」を専用アプリと連動させ、今後も魅力ある情報を積極的に発信し、PR及びIRへの取組を強化してまいります。
また、食品製造メーカーとしての地位や知名度を確立するため、自社製品である中華麵や焼豚入生ラーメンセット等、「九州筑豊ラーメン」の味をさらに多くの皆様にご賞味いただけますよう自社通販サイト「山小屋からの贈り物」(https://www.yamagoya-gift.com/)に加え、他社クラウドファンディング等の活用や、空港や駅などでの公共交通施設における販売といった販路拡大に向け、取り組んでまいります。
以上の施策により、直営店及びFC店舗が無い地域の皆様にも、「山小屋ラーメン」に触れて頂く機会を増やして購買の拡大に繋げてまいります。
また、麺や焼豚等のOEM受注を増やして、さらなる事業の拡大を目指してまいります。
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