企業フジッコ東証プライム:2908】「食品業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

(1)「豆」に関する研究

 神戸大学と長年共同で取り組んでいる「黒豆ポリフェノール クロノケア®」の機能性研究では、「一過性の疲労感の軽減」「一時的な日中の眠気の軽減」「パソコンやスマートフォンなどのディスプレイ作業により生じる一過性の疲労感の軽減」について機能性表示食品の届出を行い、全て受理されました。「疲労感の軽減」と「日中の眠気の軽減」の2つのヘルスクレームや「ディスプレイ作業による生じる一過性の疲労感の軽減」が受理されている成分は他に知られておりません。さらに、「クロノケア®」の長期摂取の影響を調べた試験では、摂取により疲労感と血管機能がともに改善されること、特に摂取期間が長くなるにつれてその効果が高いこと、血管機能については血管年齢及び毛細血管の本数が改善されることが確認されました。この研究成果は、第27回日本フードファクター学会学術集会(2022年10月)で発表いたしました。これらの成果をもとに、健康食品素材「クロノケア®」と、これを配合した通販商品「黒豆粒のチカラ」の販売に注力いたします。そして、今後も継続して豆に関する機能性研究に取り組んでまいります。

 大豆イソフラボンの機能性研究では、株式会社ダイセルとの共同研究により、当社が開発した大豆イソフラボン素材「フジフラボン®」と発酵オリゴ糖の一種であるラクトビオン酸を合わせて摂取することで、イソフラボンの吸収が促進され、肌の乾燥を自覚する健常な成人女性の肌の機能(角層水分量、経皮水分蒸散量、皮膚粘弾性)が改善することを明らかにいたしました。この研究成果は、第76回日本栄養・食糧学会大会(2022年6月)にて発表し、「薬理と治療(2022年50巻5号817-833)」誌に論文が掲載されました。今後は、この研究結果を用いて機能性表示食品への受理を目指し、株式会社ダイセルと協力して健康素材原料「フジフラボン®」の素材販売を推進してまいります。

 大豆は、植物性のたんぱく質が豊富な資源として利用されております。徳島大学と共同でタクシー運転手の方を対象に「蒸し大豆」の継続摂取試験を行い、大豆摂取により筋力が向上することが明らかになりました。座業従事者、運動不足の方の筋力の維持・向上に寄与する事が期待されます。なお、この研究成果は日本栄養食糧学会の英文誌である「Journal of Nutritional Science and Vitaminology」誌に論文が掲載されました(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jnsv/68/6/68_521/_article/-char/en)。

(2)「乳酸菌」に関する研究

 「カスピ海ヨーグルト」で使用される「カスピ海乳酸菌」は室温での発酵が可能な事から、この乳酸菌を使うと簡単に家でヨーグルトを手作りすることが出来ます。一方、超高齢化社会においてフレイル予防の重要性が注目されており、当事者の行動変容を起こすことが求められております。そこで、高齢者の方に自宅で継続的にヨーグルトを手作りしていただいたところ、ヨーグルトの手作りにより精神・社会的フレイル指標が改善することが明らかになりました。この研究成果は園田学園女子大学との共同研究成果であり、第9回日本サルコペニアフレイル学会大会(2022年10月)で発表いたしました。この内容は広く一般消費者の皆様に認知いただけるよう、当社主催のウェブセミナー「イキイキシニアの健康習慣 正しく知っておきたい「フレイル」と手作りヨーグルトのヒミツ」でも紹介いたしました。

 また、「カスピ海乳酸菌」は長寿地域と知られるコーカサス地方を起源とする乳酸菌です。「カスピ海乳酸菌」による線虫の寿命延伸に関する研究成果が微生物学の専門誌「Microbiology Spectrum」誌に掲載されました(https://doi.org/10.1128/spectrum.00454-21)。

(3)「昆布」に関する研究

 地球温暖化に伴う海洋環境の変化の影響を受け、コンブの生産量は年々減少しております。現在、北海道大学及びコンブ産地との共同研究により高水温などストレス環境に耐性を持つコンブ株の育成に取り組んでおります。コンブ株の育成には、5年以上の長期間を要しますが、こうした長期的な観点での技術開発にも注力しております。

 なお、当連結会計年度の研究開発費は973百万円であります。

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