ドリームベッド
【東証スタンダード:7791】「その他製品」
へ投稿
企業概要
当社の経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
1.経営方針
当社は、「夢をはぐくむひとりひとりに、快適で美しいくらしを提供します」の基本理念のもと、常に時代の先を読み、お客様のニーズに応えられる新たな「空環(空間と環境)」創りを目指すために、「空環創造宣言」を掲げ、世の中に生きる人々、ひとりひとりの「空環創造」を支援することをミッション(使命)としております。
また、技術力、製品力、企画力及び提案力をみがき、高品質なマットレス及びベッドフレーム・リビングソファ・インテリア用品をお客様に提供することで、日常生活の中で暮らしを支え社会に貢献するとともに、売上・利益の増大と経営効率の向上を図ることを経営方針としております。
2.中長期的な会社の経営戦略
当社が事業内容とするベッド・リビングソファ・インテリア用品等の業界においては、少子高齢化・人口減少に伴い、新規・買替え需要の顧客獲得をかけた競争が激化しており、さらに製造小売業(SPA)の台頭も加わり、持続的発展のため、より一層の競争力強化の施策を進めていくことが必要となっております。
そのため当社は2023年5月11日に発表いたしました中期経営計画「Dreambed2025 Change & Challenge Plan」の各取組みにより、経営基盤の強化を着実に進展させてまいりました。
当社は、高付加価値商品を求める消費者動向の多様化や、眠りの質への関心の高まり等の市場環境の好転を背景に、コラボレーション企画や多様な顧客ニーズに応える商品展開、新ブランドの立ち上げやインバウンドに伴う商業施設向け需要の取り込み、海外展開やショップ/ショールームの拡充等により、さらなる成長路線を目指すものです。
このような市場環境下において、以下の業界ポジションから当社の強みを活かしたビジネスモデルを展開してまいります。
①主要ブランドの業界におけるポジション
当社は中価格帯から高価格帯の幅広いマルチブランド商品層を保有する、業界内でも特徴的な企業であり、主要ブランドの業界におけるポジションは次のとおりであります。今後現有ブランドのさらなる市場シェア拡大とともに新たなブランド発掘にも取り組んでまいります。
②当社の強みとビジネスモデル
当社の強みは幅広いマルチブランド商品層を保有しているところにあり、そのマルチブランドによる幅広い商品層を核に、商業施設向けと一般消費者向けの相乗効果で売上・利益の極大化を図るというビジネスモデルを展開してまいります。
③中期経営計画「Dreambed2025 Change & Challenge Plan」
当社は長期ビジョンとして2031年までに空環創造宣言企業を目指し、現在2023年度~2025年度(2024年3月期~2026年3月期)までの3年間を対象とした中期経営計画「Dreambed2025 Change & Challenge Plan」の最終年度であるとともに、当社の創業75周年という節目の年にあたり同計画の各施策を遂行中です。
企業ミッションである空環創造宣言の完成に向け、変革と挑戦に着手し基盤整備を行ってまいります。
3.経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社は、持続的な成長による企業価値の向上を目的として、収益力を高め、経営の効率化を図るため、資本コストや株価を意識した経営の実現に向け、営業利益、EBITDA、ROE、配当性向を新たに指標といたします。今後は中期経営計画「Dreambed2025 Change & Challenge Plan」の施策実行により、これら各指標の向上を目指してまいります。
4.優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題として、主力「Serta(サータ)」ブランドの継続的な強化、ドリームベッドブランドの再構築、ショップ/ショールームのさらなる展開、並びに総合的な人事政策の実現が課題であると認識しております。
従い、これら課題に対して中期経営計画「Dreambed2025 Change & Challenge Plan」に基づき、次のとおり成長施策として①~③を、基盤整備施策として④~⑤に重点的に対処してまいります。
①マルチブランド戦略の強化拡大
②販売チャネルの強化拡大
③生産技術・能力・機能の拡充
④戦略遂行を支える財務・投資戦略
⑤ES(Employee Satisfaction)・エンゲージメント向上・サステナビリティ経営の実現
(1)マルチブランド戦略の強化拡大
当社の強みは、複数のブランドの国内独占販売権を有し、これを当社の高い技術力と製造力で支えることによって、幅広い商品群を販売するマルチブランド戦略を展開できることにあります。
このマルチブランド戦略を強化拡大することにより、Serta(サータ)ブランドをはじめとした既存ブランドの収益力を強化し、さらには新たなブランドをラインナップに加え、事業の強化拡大を図ってまいります。
製品戦略として、Serta(サータ)においては、若年層の顧客をターゲットにしたノンコイルマットレス「Serta On a Cloud」を新たに導入したように、引き続き新モデルの投入を進めてまいります。またligne roset(リーン・ロゼ)においては、ジャパンフィットしたモデルやトータル提案商品の市場投入に取り組みます。またベッドマットレスにおいて、現存のブランドに加えて2025年10月に新たなブランドを投入する予定であり、マルチブランド戦略を強力に進めてまいります。
プロモーション戦略として、継続的に実施しているデジタルマーケティング(SNS広告等)の広告効果を最大化のうえブランド価値を伝えるとともに、新たに導入したCRM(Customer Relationship Management)を活用し、より一層のBtoBtoCの構築を進めてまいります。
さらに物流サービスにおいて、運送業務と積込み業務を分離して業務の平準化、時間管理を強化し、ラストワンマイルの物流サービスの向上と対応エリア、対応件数拡大に取り組んでまいります。
(2)販売チャネルの強化拡大
次の取組みにより、販売チャネルの強化による売上拡大を図ります。
2024年6月の名古屋ショールームリニューアル、リーン・ロゼ名古屋新設、2025年3月の大阪ショールーム、リーン・ロゼ大阪リニューアルの効果を高めるとともに、全国主要都市でのショップ/ショールームの拡大に努めてまいります。
2024年11月に開設した当社公式ECサイトによるブランドプロモーションを進め、売上拡大を図ります。
日本国内チャネルのほか、成長する海外市場への取り組みを強化し、2026年3月期中の輸出販売を目指します。
(3)生産技術・能力・機能の拡充
2024年に稼働を開始しました新工場内の無人搬送供給設備によりさらなる効率化を図り、加えて新規設備の導入に投資していくことで、今後の受注増に対しても対応可能な体制を構築してまいります。
(4)戦略遂行を支える財務・投資戦略
ショールームやショップ等、事業展開のための積極的な戦略投資、自己株式取得や自己資本利益率の向上による株主還元の充実、さらに内部留保を増やしつつ自己資本比率を向上する等、成長及び基盤整備施策を支える財務投資戦略を展開いたします。特に資本コストや株価を意識した経営を推し進めるべく社内管理体制を整え、企業価値の向上に努めてまいります。
(5)ES・エンゲージメント向上・サステナビリティ経営の実現
Employee Satisfaction(従業員満足度、ES)のための働き方改革、処遇改善や健康経営推進による人的資本への投資のほか、環境に配慮したサステナビリティ商品の開発やマットレスリサイクルシステムの推進によって、サステナビリティ経営の実現を目指します。
具体的には、ES・エンゲージメント(EG)において、まず2026年3月期より完全週休二日制を導入しております。また社内コミュニケーションツールである「TUNAG」や次期女性管理職の育成も視野に入れた女性活躍促進プロジェクトの推進、従業員意識調査等を活用した人事戦略の展開、残業時間の削減、男性育児休業取得率の維持向上、男女間賃金格差の軽減等を通じてESとEGの向上を図ります。
サステナビリティにおいて、環境に配慮した商品開発、及びマットレス廃棄問題の解消や顧客利便性向上等のためのマットレス回収リサイクルシステムの構築、並びに物流におけるモーダル物流への取組み推進によるCO2削減対策により、今後も持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
- 検索
- 業種別業績ランキング