トーヨーカネツ
【東証プライム:6369】「機械」
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企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、社是である「わが社は 常にすすんで よりよきものを造り 社会のために奉仕する」を経営理念とし、「革新的な技術と実行力で、社会課題を解決する「ソリューションイノベーター」」となることを経営ビジョンに掲げ、複雑化する経営環境や社会が直面する課題に革新的・先駆的な技術やソリューションを以って解決することに取り組み、グループの持続的企業価値向上と社会の発展に寄与することを目指しております。
当社グループでは、事業を通じて持続的に企業価値を向上させるため、自らの強みを活かし優先的に取り組むべき重要な経営課題(マテリアリティ)10項目を2019年に特定し、事業活動を継続してきました。
しかし、特定してから数年が経過し、当社グループを取り巻く内外環境が変化したことを鑑み、2025年度を初年度とする新中計の策定に際し、あらためて当社グループが優先的に取り組むべきマテリアリティ8項目とKPIを策定しました。新たな各マテリアリティを事業戦略の策定や各事業における意思決定プロセスにおいて考慮すべき重要な要素と位置付けています。また、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)への賛同を表明しており、事業を通じた気候変動課題解決への取り組みとGHG排出量削減施策を強化するとともに、提言に基づく開示内容を拡充し、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
引き続き、これらの課題解決を通じて、社会的に期待される役割について認識し、関連SDGs達成への寄与にも努めながら、財務面を含む持続的な成長を確実なものとしてまいります。
なお、2024年度は4事業体制でしたが、2025年度より、未来の水素社会の実現を見据え、大型液化水素タンクの研究開発を加速するため「次世代エネルギー開発事業本部」を発展的に解消します。代表取締役社長の直轄組織の「次世代エネルギー開発センター」に移行し、開発に向けた意思決定を迅速に行える環境を整備し、大型液化水素タンク製造技術の確立を図ってまいります。これにより、2025年度は、物流ソリューション事業本部、プラント事業本部、みらい創生事業本部の3事業体制となります。
事業を通じた社会課題解決 に資する重要テーマ | (1) 気候変動・環境問題への対応 |
(2) 労働力不足への対応 |
事業の競争力強化に資する 重要テーマ (事業伸長のための技術) | (3) 新技術の開発 |
(4) ビジネスパートナーとの共創 | |
(5) 製品・システムの信頼性の向上 | |
(6) 業務生産性の向上 |
企業としての経営基盤 | (7) リスクマネジメント・ガバナンスの高度化 |
(8) 人的資本経営の高度化 |
(2)中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題
当社グループは、新グループ中期経営計画(2025~2027年度)を2030年に向けた長期戦略の第2フェーズと位置づけ、社是である「わが社は 常にすすんで よりよきものを造り 社会のために奉仕する」を経営理念とし、経営ビジョン「革新的な技術と実行力で、社会課題を解決する「ソリューションイノベーター」」を継続して掲げます。複雑化する経営環境や社会が直面する課題を、革新的・先駆的な技術やソリューションを以って解決することに取り組み、グループの持続的企業価値向上と社会の発展に寄与することを目指します。
前グループ中期経営計画(2022~2024年度)の最終年度において当初の損益計画は達成できませんでしたが、主力の物流ソリューション事業がグループ業績を牽引、また、プラント事業が安定的に収益を確保する体制を構築し、増収増益となりました。
この結果を踏まえ、前グループ中期経営計画の施策を継続しつつ、事業環境に合わせた新たなグループ経営戦略を進めてまいります。具体的には、「未来に向けた成長基盤の確立」を基本方針とし、①事業の成長(事業構造(ポートフォリオ)の再構築)、②生産性の向上(製品や業務の標準化、省人化の推進)、③人材力の強化(多様性の確保と積極的な育成投資)を3つの柱として取組みを更に強化してまいります。
各事業の基本方針・重点施策は以下の通りです。
・物流ソリューション事業
〔基本方針〕高成長企業への進化
・ 主力事業としての規模拡大
・ 業務領域と顧客領域の拡大
・ サービス事業強化
〔重点施策〕① 新領域へのチャレンジ、拡大
② 徹底した標準化の実現
③ 新技術の獲得
④ 組織力のUp
・プラント事業
〔基本方針〕安定収益確保
・ メンテナンス需要の継続受注
・ 新規案件取込みによる売上増
・ 技術継承と人材確保
〔重点施策〕① メンテナンス案件の継続受注及び新規取り込みによる安定収益確保
② 人材確保と育成で技術力・施工力・動員力Up
③ タンクメーカーの実績と知見を基にした活躍領域の拡大
・みらい創生事業その他
〔基本方針〕環境事業確立への挑戦
・環境・防災領域の事業拡大(M&A含む)
・グループ会社のガバナンス強化
〔重点施策〕① 事業の選択と集中を進め、環境・防災ソリューション事業を確立
② グループ一体運営によるグループシナジー・事業機会の創出
③ 効率的グループ・ガバナンスの構築
・経営基盤強化策(ESG経営の推進)
当社グループは、グループ全体の持続的成長を目指し、気候変動への対応として、GHG排出削減目標の公表や、環境投資(工場等への太陽光発電設備の導入)などを行っております。また、従業員の健康保持・増進の取組みを推進する中、「健康経営®優良法人(大規模法人部門)」に4年連続で認定されたことや、地域貢献活動においても、こども文庫支援や地域イベント等での協賛・ボランティアなど積極的に活動しております。前中期経営計画にESG経営の推進を本格的に開始しており、マテリアリティで特定した項目等、対処すべき課題に対し、サステナビリティ委員会を中心に継続して推進してまいります。
(3)目標とする経営指標
当中期経営計画期間の最終年度にあたる2027年度の連結業績目標として、売上高680億円、営業利益43億円、ROE8%の達成を目指し、「ACTION FOR THE FUTURE 期待を超える実行力で、未来を支えるチカラになる」のもとグループ一丸となって目標達成に取り組んでまいります。
(単位:百万円)
連結業績目標への推移 | 2025年度 | 2026年度 | 2027年度 |
売上高 | 62,000 | 65,000 | 68,000 |
物流ソリューション事業 | 35,500 | 38,000 | 40,000 |
プラント事業 | 14,000 | 14,000 | 14,500 |
みらい創生事業 | 12,000 | 12,500 | 13,000 |
その他 | 500 | 500 | 500 |
営業利益 | 3,700 | 4,000 | 4,300 |
物流ソリューション事業 | 3,400 | 3,900 | 4,100 |
プラント事業 | 850 | 850 | 900 |
みらい創生事業 | 900 | 1,000 | 1,100 |
その他(全社費用含む) | △1,450 | △1,750 | △1,800 |
ROE | 6% | 7% | 8% |
(注)上表における各事業の営業利益の目標数値はセグメント間の内部取引及び振替高の調整額が含まれておりません。
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