企業兼大株主トーヨーカネツ東証プライム:6369】「機械 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの研究開発活動は、主力事業の物流ソリューション事業及び次世代エネルギー開発事業を中心に行われております。これらの事業では、新製品・サービスの開発、技術力向上及び既存事業の強みを生かした新事業の立ち上げのため、以下のような研究開発活動を重点的に行ってまいりました。

 なお、当連結会計年度において、研究開発関連の人件費208百万円を含む568百万円を投入しました。

・物流ソリューション事業

  1.基本的考え方

 お客様のニーズにきめ細かく対応した最適なソリューションの提供を通じて更なる社会貢献を目指すことを基本方針として、研究開発を推進しています。具体的な施策として新中期経営計画の重点施策に沿った開発方針とし、ハードウェア開発からソフト開発にシフトし、特にAI、IoTを含む今後発展する技術を用い、マテハンシステムの融合と新しいシステムを構築し、新しいソリューション開発に着手しております。

  2.研究開発状況と成果

  (1) 3次元ビジョンシステムの開発

 社会課題である少子高齢化による労働者人口の減少に対する解決策として、無人化ソリューションの早急な提供が必要と考えています。

 特に物流庫内で取り扱う商品アイテムは多品種あり、現在のビジョンシステムを介したピッキングロボットシステムでは取り扱いが困難とされています。

 まずは特定品種に絞ったビジョンシステムの開発に着手し、ピッキングすべくアイテムをカメラで捉え、取得した画像内容からアイテム荷姿の特徴をAI技術で計算し、ピッキングロボットに最適な把持ポイント、移載・移動可能な箇所を見つけ、複数種類が取扱いの出来るビジョンシステムとピッキングの自動化を目指します。

 新しい技術を介したビジョンシステムを開発することで、少子高齢化・生産人口減少に向けた社会課題を解決します。

  (2) 省人・自動化に向けた無人搬送台車

 従来のピッキング作業をストレート型の集品コンベヤ式とは異なる新たなソリューションによる高い生産性・品質、省人化・自動化を実現可能とした自立搬送ロボットAMRの開発を行いました。

 今春には、省人・自動化に貢献すべくロボット技術を組み込んだシステム機器を千葉事業所内で見学できるようにデモスペースを再構築し、進化した無人搬送台車を直接見て頂けるように進めてまいります。

  (3) 映像技術とデータを融合させたソリューションの推進

 AI技術の盲点としてデータの収集先がインタ―ネット上のクラウドサーバへ保存され、即座の判断が困難な点があります。これをカメラやIoT機器、センサーなどの端末にAI技術を搭載し、同端末内で学習・推論を行うことのできるエッジ端末を開発することで、即座の判断が行えるようになります。

 用途は多々あるものの、まずは物流センター内のピッキング作業時の誤出荷を防止する検品作業の自動化を目指し、業務効率化、省人・自動化に貢献します。

 なお、当事業に係る研究開発費は254百万円であります。

・次世代エネルギー開発事業

1.世界最大の液化水素タンク建設を目指した研究開発

 経済産業省策定の「水素・燃料電池戦略ロードマップ」に示される、2030年頃の水素発電の商用化に向けた、安定的かつ大量な水素供給体制の構築に資する、大型液化水素タンクの研究開発を継続的に実施しております。

 本年度は、2019年度から参画するNEDO水素社会構築技術開発事業の最終年度であり、課題として掲げた、①真空排気システムの確立、②内槽底部への入熱量算定手法の確立、③SUS316Lの溶接材料を使用した溶接施工法の確立、を達成することができました。これにより、大型液化水素タンクの基本要素技術が確立したことになります。

 今後は、開発した要素技術を組み合わせて貯槽全体系として機能させるべく、研究開発をさらに進めてまいります。

2.次世代エネルギー向け貯蔵の研究開発

 2050年カーボンニュートラル社会の達成目標に向かって需要増加が見込まれる燃料アンモニア・液化炭酸ガス・MCH等のタンクに関する研究開発、技術検証の取り組みを進めています。

 昨年末には、9%ニッケル鋼を用いた低温・低圧仕様での大型液化炭酸ガス(CO2)貯蔵タンクの技術検討を完了いたしました。

 引き続き、国内・海外、新設・改造のいずれのプロジェクト向けにも対応できるタンク専業メーカーの強みを活かして、タンク製品及び技術サービスの拡充を図ってまいります。

3.次世代エネルギー向け貯槽の溶接継手品質に関する研究開発

 2050年のカーボンニュートラル宣言を受けて、グリーン社会実現を加速させるために、アンモニア貯蔵タンクの研究開発を促進することといたしました。

 アンモニア環境において炭素鋼(高張力鋼)は応力腐食割れ(SCC)発生のリスクが高くなるため、溶接継手のSCCに関するデータの収集及び耐SCC対策に関して研究開発を進めてまいります。

 なお、当事業に係る研究開発費は238百万円であります。

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