チノー
【東証プライム:6850】「電気機器」
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企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
尚、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、「計測・制御・監視技術の限界に挑戦し、産業の発展とより良い明日の社会の実現に貢献する」ことを企業の基本理念として掲げております。独創性のある技術とソリューションの創出を通じて、社会課題を解決し、「温度のチノー」として、株主・お客様・取引先・従業員・地域社会などさまざまなステークホルダーから信頼を得ながら中長期的な企業価値の向上に努め、豊かな社会の創造に貢献してまいります。
<創立90周年=2026年に向けた経営ビジョン>
共創 : 環境の変化を捉えながらステークホルダーと共に新しい価値を創造します
特長 : 卓越した技術によるループソリューションでお客様に感動をお届けします
信頼 : 信頼の“絆”を強め 情熱とチームワークで未来に向かって成長し続けます
(2)経営環境
2024年度の経済環境は、エネルギー価格の高止まりや物価の高騰、中国経済の低迷など不透明な状況が続き、足元では米国における関税政策が今後の世界経済全般に影響を及ぼすことが懸念されております。
このような状況の中、当社グループは、顧客価値創造と顧客増を目指す連携・共創の体制整備や仕組み作りをさらに進めるとともに、当社グループの製品・サービスの差別化と市場での競争力強化を図るため、温度を軸とした製品・技術・ノウハウを組み入れる「ループソリューション力」のさらなる高度化に取り組みました。また、需要が拡大している水素サプライチェーン構築関連分野における温度管理等に関係する受注活動を積極的に展開しました。
(3)中長期的な会社の経営戦略及び目標とする経営指標
<チノーグループ中期経営計画2026>
経営ビジョンの実現を目指し、「中期経営計画2026」(2021年度~2026年度)に掲げた4つの基本戦略を軸に、グループ一丸となって持続的成長軌道の構築と中長期的な企業価値の向上に取り組んでまいります。
(サステナビリティ経営の推進)
「脱炭素社会」並びに「安全・安心な社会」の実現にフォーカスしながら、環境・社会・経済の持続可能性への配慮により経済的価値と社会的価値を両立させ、事業のサステナビリティの向上に努めます。
(4つの基本戦略)
① 成長分野のさらなる開拓・拡大
新たな成長分野に向けてグループシナジーを創出し、特長あるソリューションの開発と提供を加速させる
② コア事業の高度化と価値創造
独自技術とサービスのインテグレーションによりコア事業を高度化し、お客様と新しい価値を創造する
③ 海外基盤の強化と事業拡大
国内外事業のリレーションシップ強化と地域別戦略の展開により、グループ収益力を強化する
④ 経営基盤の強靭化
企業価値の創造とイノベーション、スピード経営を支える人財・組織・ICT・ガバナンス・財務体質の強靭化を進める
(事業セグメント別の重点課題)
①計測制御機器
・事業環境変化にスピーディに対応した製品開発の推進
・定期校正&点検の提案活動によるサービス業務の拡大
・グローバル展開による生産体制の最適化
②計装システム
・制御構築技術/IoT技術/ソフトウェアの高度化による成長市場の開拓
・システム構築技術の集約による新しい付加価値の創造と充実したサービスの提供
・計装システムの海外現地生産・サービス体制構築の推進
・業務体制の変革による計装の組織力強化
③センサ
・新たな計測技術の創造による非接触センシングのシェア拡大とグローバルブランドへの進化
・高付加価値温度センサへの挑戦による新需要創出とグループ・協力会社とのシナジー最大化の追求
・校正サービス(標準技術)と校正装置の高度化
・成長市場や脱炭素社会の実現に向けた市場ニーズに対応した製品の開発
(財務戦略)
・最適資本構成の追求による財務健全性の確保
・投資効率を踏まえた積極的成長投資
・持続的な利益成長を通じた増配(2026年度の連結配当性向を40%まで引き上げていくことを目指す)
(中期経営計画 2026年度数値目標)
・売上高 :300億円
・営業利益 : 27億円
・営業利益率 : 9%
・海外売上高 : 70億円
・ROE(自己資本純利益率) : 10%
・ROA(総資産営業利益率) : 8%
(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループは、2021年度よりスタートした「中期経営計画2026」の基本戦略に則り、以下の重点施策に取組みます。
(2025年度執行方針)
様々な事業環境の変化を把握しながら社会・顧客価値の創出を通じて持続的社会の実現に貢献する
●各事業/機能の連携高度化 ●人財&組織能力強化 ●生産性・利益向上 ●グループシナジー効果創出
[事業・機能戦略]
1.営業活動を通じて獲得する情報を基に、営業・開発部門協議会が主体となって、顧客価値創造と顧客増につながる事業・開発・営業戦略への展開をスピードアップさせる。
2.海外事業は、中計目標を達成するための「組織体制・マーケティング&営業・地産地消化等」に対する課題と対策を地域別かつ具体的に設定し、各現地法人と連携した活動を促進する。
3.開発は技術戦略室が中心となって、市場・分野等のターゲットを具体化した開発ロードマップ(製品・技術)を整備しながら、短期・中期・長期・PJ等の開発体制の最適化も図った開発活動を推進する。
4.生産は、事業所間連携を通じて「生産フローの最適化・設備導入・自動化・製品化」におけるコンカレントエンジニアリング活動等を進め、品質(Q)・生産性(CD)を継続的に向上させる。
5.計装は、社内外の協業体制を構築して技術力と処理力を高めながら、豊富な受注残を売上へ転化するとともに、今後に向けて、顧客課題を解決する新ソリューションの提供を目指す。
[基盤戦略]
6.企業価値向上に資する製品・業務の品質向上と環境マネジメント強化は、グループ全体の足並みが揃った問題・課題の解決に向けた全社活動を推進する。
7.持続的成長と企業価値向上に向け、ESG・SDGs視点の課題に立脚した事業活動を通じて社会的責任を果たすために、グループ全体のサステナビリティ経営を推進する。
8.「人財採用・育成」「組織能力向上」の取り組みや新人事関連諸制度の構築・導入等を通じ、事業の成長・拡大に向けた人的資本の形成を推進する。
9.グループ全体として、デジタル技術や生成AI等の利活用により、業務改善や提供価値等の高度化に取り組む。
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