企業兼大株主ダイフク東証プライム:6383】「機械 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループでは、「保管」「搬送」「仕分け・ピッキング」の機能を持つ機械設備とそれを支える電子機器の新システム・新製品の開発に取り組んでいます。昨今は、企業に求められる社会的責任が、経済活動のみならず環境・社会活動を含む概念へと広がっており、環境・安全等にも配慮したシステムや製品の開発にも努めています。

 加えて、近年ではAIを取り込んだ新システムや製品開発にも注力しています。これらの活動によって生み出された知的財産をより戦略的に活用するためにDXを推進し、知的財産の早期の権利化や保護の強化を図っています。また、IPL(Intellectual Property Landscape)にも取り組み、各事業部と伴走し当社グループの競争優位性の強化に努めていきます。

 当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は、9,340百万円です。

 なお、当連結会計年度は決算期変更により2024年4月1日から2024年12月31日までの9カ月間となっています。

 報告セグメントごとの内訳は次のとおりです。

(単位:百万円)

セグメントの名称

2024年3月期

2024年12月期

株式会社ダイフク

8,637

7,484

コンテックグループ

1,097

945

Daifuku North America, Inc.(DNA)グループ

978

343

Clean Factomation, Inc.(CFI)

338

339

大福自動搬送設備(蘇州)有限公司(DSA)

24

その他

207

202

合計

11,264

9,340

 報告セグメントごとの研究開発活動は次のとおりです。

 なお、大福自動搬送設備(蘇州)有限公司(DSA)の研究開発活動は小規模であり記載を省略しています。

(1) 株式会社ダイフク

① 一般製造業・流通業向け製品

 主に個配・通販の配送センターにおけるピースピッキングを自動化する「XY-ピッキングロボット」の販売を開始しました。定点ピッキング(GTP:Goods-to-Person)のクイックピックステーションと組み合わせることによって高能力化・省スペース化が図れます。

 自律走行搬送ロボットを活用したケース搬送システム「ソーティングトランスファーロボット-M」の販売を開始しました。従来コンベヤで構成していた定点ピッキング・搬送・仕分け機能をケース搬送ロボットに置き換えることで、レイアウトの柔軟性、拡張性のあるシステムを実現しています。

② 半導体生産ライン向け製品

 半導体生産ライン向けでは、後工程と呼ばれる積層パッケージ分野で自動化が進んでおり、多種多様な搬送物に備えて、新たな搬送・保管システムの開発を進めています。また、最先端の回路線幅である2~3ナノ向けの搬送・保管システムについては、24時間365日システム稼働を止めない高い信頼性や機器の消費電力削減を追求するとともに、コントロールシステムにはAIを導入し、高効率・高能力を生み出せるシステムの開発を進めています。

③ 自動車生産ライン向け製品

100年に一度の変革期と呼ばれる自動車産業では、変化により柔軟に対応できる組立工場が求められています。このようなニーズに応えるための製品として開発した台車けん引式AGVを組立工場だけでなく、電池工場やエンジン工場などにも対応できるよう製品力を強化しました。また、搬送システムと自動化設備をトータルで提供できる当社の強みをお客さまに訴求するため、滋賀事業所内にデモラインを設置しました。さらに、トラック入荷場からラインサイドまでの部品供給を自動化する商品群の開発にも取り組んでいます。

④ 空港向け製品

 国内の空港に向けて受託手荷物追跡システムを高機能にしたハンディタイプのバーコード読み取り機(BRS)を投入しました。乗り継ぎで目的地が変わる手荷物を、人の経験に頼らず効率よく行先ごとに仕分けすることが可能となります。

 簡易型セルフバックドロップ(TAG-UX)を国内市場に投入し、好評を得ています。お客さま自身で手荷物タグを読み取って手荷物を預け入れていただくことで、混雑の緩和に貢献しています。

 コンベヤSCADAシステム(Sym3)の機能を見直し、より精度の高いシミュレーションが実行できるように再開発しました。

⑤ 洗車機

 洗車機で培った洗浄・節水技術を活かし、日本初のごみ収集車用内部洗浄装置「シャワーホッパー」を開発し、販売を開始しました。従来、手作業で行っていた洗浄作業を自動化することで、洗浄時間の約30%短縮、水使用量も約20%削減が可能となります。また、人による作業を無くすことで労働環境の大幅な改善にも繋がります。今後も“洗う技術”で人と環境に優しい新製品を開発していきます。※数字は当社調べ

 以上に記載の①~⑤を中心に、当社が支出した研究開発費の総額は7,484百万円です。

(2) コンテックグループ

 産業用コンピュータ製品では、NVIDIA Jetson AGX Orin™ を搭載した組み込み用ファンレス・コンピュータを開発し、「DX-M2300シリーズ」として2024年9月より受注を開始しました。データセンター向けGPUボードに匹敵するAI性能を持ち、独自の放熱技術により小型筐体でファンレス動作を実現しました。AI性能を持つ小型の組み込み用コンピュータとして、AMR (自律制御走行搬送ロボット) などのロボティクスアプリケーションに適しています。

IoT機器製品では、積層セラミックコンデンサの量産品検査向け計測器モジュールCメータボード「ZM-C2H-PE」を開発し、2024年12月より受注を開始しました。本製品1枚でWindows パソコンにベンチトップ計測器2台分の機能を組み込むことが可能となり、電子部品検査システムの小型化とコストダウンに貢献します。

 当グループが支出した研究開発費の金額は945百万円です。

(3) Daifuku North America, Inc.(DNA)グループ

 一般製造業・流通業向けシステムでは、ピッキングやソーティングシステムの開発に力を入れています。

 自動車生産ライン向けシステムでは、PRB(パワーローラーベッド)システムのデモ、テスト、完成に取り組んでおり、コストと製造工程等を考慮した設計による標準製品ラインの改良を継続します。

 当グループが支出した研究開発費の総額は343百万円です。

(4) Clean Factomation, Inc.(CFI)

 韓国の半導体メーカーのお客さまに密着して、より効率の高い窒素パージ保管システムや、後工程のパッケージング分野向けの搬送・保管機器の開発などを実施しています。

 また、過去に納めたシステムのリニューアル開発なども行っています。

 当子会社が支出した研究開発費の総額は339百万円です。

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