企業シマダヤ東証スタンダード:250A】「食品業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

 当社グループは、社是「奉仕努力」のもと、「おいしい笑顔をお届けします」を経営コンセプトとして、「品質」と「ブランド」を重視し、安全・安心な商品の提供により、お客様においしい笑顔をお届けできるように努めております。また、経営コンセプトを実現するために以下7つのビジョンを掲げ、そのビジョンに向かい社員一人ひとりが意欲的に取り組んでおります。

① シマダヤブランドを守り育てよう

 おいしい笑顔は、シマダヤ社員一人一人が作るシマダヤブランドの心です。

② 独自の技術で市場を創造しよう

 技術のシマダヤ。

 お客様の視点に立った魅力的な技術で、おいしい笑顔をお届けします。

③ 組織を越えて話し合おう

 コミュニケーションのシマダヤ。

 お客様の声・社内の声、コミュニケーションはおいしい笑顔の基本です。

④ お客様の満足を追求しよう

 ソリューションのシマダヤ。

 商品のみならず、お客様の問題解決によっておいしい笑顔をお届けします。

⑤ 常に成長し高収益を上げよう

 収益力のシマダヤ。

 おいしい笑顔は、安定した経営基盤によって、継続的にお届けできるのです。

⑥ アイデアカンパニーを目指そう

 アイデアのシマダヤ。

 おいしい笑顔は、優れたアイデアによってお届けできるのです。

⑦ チャンスを与え人を育てよう

 人のシマダヤ。

 おいしい笑顔は、人への思いやりから生まれるのです。

 更に、持続可能な社会に向けて、健康寿命延伸を目的とした商品の開発・育成やプラスチック使用量の削減、国産原料の使用拡大などの取り組みを推進してまいります。

 これからもより一層、ステークホルダーの皆様方に共感していただけるよう努力してまいります。

(2) 経営環境

 食品業界を取り巻く環境は、国際情勢のさらなる不安定化による原材料・資材及びエネルギー価格の高止まりに加え、国内人口の減少や少子高齢化による人手不足や人件費の上昇、物流費の高騰など依然として厳しい状況が続いております(注1)。

 このような中、麺市場全体としては堅調に推移しております。具体的に、家庭用チルド麺市場につきましては、消費者の節約志向による内食需要の高止まりや各社の相次ぐ商品価格改定が影響し、堅調に推移しております。一方、家庭用冷凍麺市場につきましては、共働き世帯や単身者、高齢世帯が増加する中、簡便性・時短・便利さを備えた商品の提供により、継続的に拡大しております。また、業務用冷凍麺市場につきましては、インバウンド消費の拡大や物価高騰による価格改定の影響もあり、2023年よりは伸長率が鈍化したものの、引き続き拡大しております(注2)。

 当社グループにおいて、家庭用事業部門につきましては、1931年の創業以来、麺のリーディングカンパニーとして数々の画期的な商品を開発・提供しております。ゆでずにさっと水でほぐすだけで食べられる「流水麺」や、からだにやさしい「健美麺」、常温で100日保存可能なLL(ロングライフ)麺など、独自の技術で生み出した高い商品力により、お客様ニーズに合わせた商品を開発・提供しております。

 業務用事業部門につきましては、高品質で多様なメニューに対応できる豊富なラインナップや、「健美麺」をはじめとした付加価値の高い商品、調理オペレーション効率化への貢献といった商品自体の強みがあります。また、得意先への直接訪問による提案型営業活動を行い、麺専業メーカーとしてのきめ細かい営業フォロー体制に強みを有しております。

 当社グループを取り巻く環境の不確実性が高まっている中でも、当社グループは「品質」と「ブランド」を重視し、安全・安心な商品の提供により、皆様においしい笑顔をお届けできるように努めてまいります。また、健康寿命延伸を目的とした商品の開発・育成やプラスチック使用量の削減、国産原料の使用拡大など、持続可能な社会に貢献する取り組みを推進し、社会課題の解決に向けて積極的な事業活動を行ってまいります。

(注) 1.原材料価格・エネルギー価格・人件費の推移

■原材料価格の推移(輸入小麦の政府売渡価格の推移 ※農林水産省「輸入小麦の政府売渡価格について」)

■エネルギー価格の推移

・天然ガス価格の推移(※World Bank Commodity Markets)

・電気料金の推移(※資源エネルギー庁)

■人件費の推移(※厚生労働省)

2.市場規模推移

<家庭用チルド・冷凍>㈱インテージSCIデータ 2019~2024年 <全国>市場規模(金額ベース)、

<業務用冷凍>TPCマーケティングリサーチ㈱調査 2019~2024年 市場規模推移より

単位(億円)

 

2019年

2020年

2021年

2022年

2023年

2024年

家庭用チルド

2,065

2,347

2,243

2,222

2,303

2,335

家庭用冷凍

1,490

1,620

1,664

1,722

1,887

2,002

業務用冷凍

771

637

652

724

816

872

(3) 経営戦略等

 当社グループのミッションは、「シマダヤグループに関わる全ての人々に麺食を通して『おいしい笑顔をお届けします』」です。当社グループはおいしい笑顔をお届けできる企業を目指しており、その相手は、お客様だけではなく、従業員や社会など、シマダヤグループに関わる全ての人々に対して「おいしい笑顔をお届けする」という使命があります。従業員に対しては、挑戦を後押しし、働き甲斐を実感できる職場環境を構築してまいります。お客様に対しては、ライフスタイルに適応した簡便性の高い麺食や健康に役立つ麺食を提供し、お客様の課題やニーズに応えてまいります。社会に対しては、健康長寿社会へ貢献し、環境にも配慮して地球を守る活動を推進してまいります。これらの取り組みが、「おいしい笑顔をお届けする」ことに繋がっていくと考えております。

 このミッションを果たすべく、当社グループは、2025年3月期より新たな3ヵ年中期経営計画をスタートし、基本方針として「コア事業の『深化』と『利益成長』に挑戦し、収益構造を変革する」を掲げております。当社の重要課題として家庭用事業部門の収益改善が挙げられます。特にチルド麺については、販売拡大余地のある秋冬期や西日本地域での拡売とともに販売・商品・生産・物流等において業務改善を実施し、収益改善に努めてまいります。一方で、需要が高まっている冷凍麺については、商品開発やターゲット企業・国の開拓に着手し、販売拡大に努めてまいります。また、早急に生産物流体制を見直し、より安全・安心な商品を安定的に供給できる体制の構築に向け、準備を進めてまいります。開発においては、全社のアイデアを集結するとともに、開発のスピードを上げ、ヒット商品の創出に取り組んでまいります。当社は2031年に創業100周年を迎えます。この中期経営計画を遂行することにより、収益構造を変革し、創業100周年に向けて持続的成長を実現してまいります。

(4) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標

 当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は売上高、営業利益、経常利益であります。

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループの優先的に対処すべき中期的課題は次のとおりです。

① 家庭用事業部門の収益改善

 当社グループが今後継続的に利益を成長させ、事業を拡大していくためには、家庭用事業部門の収益改善は当社グループの重要課題であります。家庭用チルド麺については、販売・商品・生産・物流等で業務改善を実施し、収益改善に努めてまいります。当社グループのチルド工場は盛夏期を除き生産キャパシティに余裕があるため、販売の拡大が収益改善に繋がります。具体的には、近年の年間を通した気温上昇を商機と捉えた涼味商品の販売期間延長による秋冬期の拡売や、販売余地の大きい西日本地域に経営資源を投入することによる拡売に取り組んでまいります。

② 生産体制の再構築

 当社グループの持続的成長を支え、「安全・安心」で高品質な商品を生産・供給するためには、生産体制の再構築は当社グループの重要課題であります。特に冷凍麺は近年需要が高まっている中で当社グループの冷凍麺工場の生産キャパシティは逼迫しており、今後輸出による海外売上の拡大を目指すうえでも生産キャパシティの確保は喫緊の課題であります。また、収益性の低い工場については業務改善を実施し、収益力を強化してまいります。更には、省人化や効率化に向けた投資によって、より生産性の高い工場を目指してまいります。

③ 人財の育成・確保

 商品を安定供給し、利益成長を実現するためには、あらゆる分野で専門性の高い人財の育成や安定的な人財の確保が重要課題となります。当社グループでは、特にDX推進に必要な人財を育成するために従業員研修制度の充実や公正な人事制度の確立等に取り組むことで、将来的に当社グループの核となる人財の育成を図ってまいります。また、近年少子高齢化による生産労働人口の減少により、人手不足がますます深刻化する中、当社グループでは賃金制度の改定や採用活動の強化に取り組み、人財の確保や定着に努めてまいります。

④ 商品力の強化

 当社が今後安定的に利益を確保していくためには、商品の収益性を高めることは必要不可欠であると認識しております。基幹ブランドをお客様ニーズに合わせて仕様を見直し、原価低減に努め、基幹ブランドの拡売を図ってまいります。また、収益性向上のために不採算商品を見極め、その商品から戦略的に撤退するという選択肢も視野に検討を進めてまいります。更には、お客様の潜在的なニーズや課題を発見し、それに対応するための新規技術開発に取り組み、持続的成長に貢献する新たなヒット商品の創出に努めてまいります。

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