シグマ光機
【東証スタンダード:7713】「精密機器」
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企業概要
当社グループのレーザ関連製品を用いた光学技術の研究開発は、大学、大学付属研究所、国公立研究所(各省庁研究所)、国立研究開発法人を含む独立行政法人、民間企業の研究所や開発部門で盛んに行われております。当社グループは、光学技術研究開発分野からの先端ニーズを反映した、研究開発には不可欠な光学基本機器製品、自動応用製品、光学素子・薄膜製品等のカタログ規格品及びその特注製品を要素部品として提供しております。
又、それらの研究開発分野で蓄積した総合技術力を駆使し、光学周辺機器の総合メーカとしてフラットパネルディスプレイ(FPD)・半導体等の産業分野に向けた計測、観察、加工用途向け製品や、通信分野関連の自動アライメントシステム、医療・ライフサイエンス・メディカルフォトニクス分野向け製品など幅広い種類の光学システム製品を提供しております。
当社グループの研究開発は、主に技術本部が担当しておりますが、より付加価値の高い製品を創出するために、営業部門や生産部門、更には協力会社との連携強化を進めております。
当連結会計年度における当社グループの事業セグメント別の研究開発費は、要素部品事業208百万円、システム製品事業127百万円となっており、主な研究開発の活動状況は、次のとおりであります。
(1) 要素部品事業
光学基本機器製品では、近年の先端科学分野における強磁場などの特殊環境や、航空宇宙分野などで使用される高機能な非磁性・高真空コンポーネントの製品開発に取り組みました。昨年度に確立した独自の脱磁処理技術と残留磁場計測システムを活用し、当社の光を調整するミラーマウントや直動ガイドなどをシリーズ化し、様々な分野に対応した付加価値のある製品を展開いたしました。
自動応用製品では、通信業界向け次世代通信モジュールのファイバーアライメント技術や光デバイスで必要とされる調芯装置関連を更に安定、且つ位置再現性を向上させた低床6軸ユニットや昇降型ナノメートルフィードバックステージなどを標準化しました。より多くのお客様のニーズに迅速に対応することで幅広いアライメントシステムの販売に繋がります。又、大口径のミラーを傾斜調整する大型自動ミラーマウントを製品化し、各種サイズをラインナップすることで組込み用途含め、欧米のお客様への販売が拡大すると見込んでおります。
光学素子・薄膜製品では、耐性を考慮した低散乱研磨技術や薄膜技術を活用し、可視から赤外までの広帯域反射防止膜製品や、赤外高反射ミラー、Yb用ハイパワーフェムト低分散ミラーなどの製品開発を行いました。又、公的研究費プロジェクトなどで使用される光学コンポーネント・モジュールのガラス材料や基板面精度・粗さ条件なども継続して検証し、耐性の向上に取組んでいます。超最先端の研究プロジェクトを通じて、技術力の高度化と品質改善により、国内外の大学・官公庁・企業の最新研究部門への拡販に繋がっております。
(2) システム製品事業
最新の研究開発分野で培った技術を基に、システム系ユニットとパーツの製品化開発を継続し、また複合レンズなどは検査・測定技術の構築と評価機の開発に取り組みました。研究用途向けの生体顕微鏡においては、コアユニットシステム製品のオプションパーツのリニューアルと顕微鏡ユニットのモデルチェンジを図り、バイオイメージング研究分野への拡販を継続して進めております。
検査測定技術の構築と評価機に関しましては、当社の広視野複合レンズの性能測定や、波長帯域別の透過性能を評価するシステムの開発を行い、また製造工程で使用する検査機器などをさらに改良して社内設備としての運用を進めております。生産技術の開発と向上を行うことで、より一層の光学素子、複合レンズ製品の品質安定に貢献しております。
新たな製品カテゴリである医療機器関連装置の開発では、パルスオキシメーターをはじめ健康予防用バイタルメーターなどの計測安定化と操作性の改善を継続しております。また類似の技術を流用したラインナップ機を開発して研究用途としての評価検証を進めており、健康管理の維持や介護看護支援の一助となる光計測ユニットの開発を推進しております。
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