企業兼大株主クレディセゾン東証プライム:8253】「その他金融業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

 当社グループは、経営理念に『「サービス先端企業」として、「顧客満足主義の実践」「取引先との相互利益の尊重」「創造的革新の社風創り」の3点を共通の価値観として浸透させ、競争に打ち勝ち、お客様、株主の皆様、そしてすべての取引先の皆様の期待に添うようにチャレンジを続け社会的責任を果たしてまいります。』を掲げております。

 国内においては、ペイメント事業やリース事業、ファイナンス事業など、さまざまなビジネスにおいてグループ各社とのシナジーを強化していく一方、お客様に付加価値の高いサービスを提供するため、多種多様な企業との提携ネットワークの充実を図ってまいります。また、グローバル事業においては、進出国の実態に即した金融ビジネスを提供することで地域の経済発展に寄与することを目指してまいります。

(2) 中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、「サービス先端企業」を経営理念に、お客様の利便性を徹底的に追求し、系列や業態などの枠組みを超えた多様な提携パートナーとともに革新的なサービスを創造し続けております。当社グループを取り巻く経営環境は、物価上昇の継続が個人消費に及ぼす影響や、通商政策などアメリカの政策動向による影響、金融資本市場の変動影響に留意が必要な状況であることに加えて、先進的テクノロジーの活用や異業種参入によって新たな金融サービスが次々と創出されるなど、企業間競争が激しさを増すものと予想されます。

 このような状況において当社グループは、『GLOBAL NEO FINANCE COMPANY~金融をコアとしたグローバルな総合生活サービスグループ~』を中期経営ビジョンとして掲げ、「Innovative」「Digital」「Global」を基本コンセプトとした、「総合生活サービスグループ」への転換に向けて、グループや提携先と「セゾン・パートナー経済圏」の確立に注力し、グループ企業間の事業シナジーによる他社にはない価値の創造を目指してまいります。加えて、お客様のあらゆる困りごとを、親切に適切に素早く解消することで顧客満足度向上を目指してまいります。また、2021年8月のサステナビリティ推進委員会設置以降、サステナビリティ重要課題の設定、TCFD提言への賛同及びTCFDコンソーシアムへの参画などをしております。今後もグループ全体でさらにサステナビリティ領域の取り組みを深耕させ、今よりもっと便利で豊かな、持続可能な社会の発展に貢献してまいります。

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループは、企業価値の向上を目指すにあたり、財務の健全性の維持向上を優先課題とし、連結事業利益、親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)を重要な指標としております。また、信用格付を意識して財務健全性を維持するよう経営してまいります。

・中期経営計画における数値目標 2027年3月期 連結事業利益    1,000億円

・中長期的な経営指標 親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE)  10%超

(4) 事業上及び財務上の優先的に対処すべき課題

 当連結会計年度を終えた時点で、当社グループにおける対処すべき事業上の課題及び諸施策は次のとおりです。

① ペイメント事業の構造改革

 金利の上昇による経営環境の変化に加え、競争環境が激化するペイメント事業においては、金利影響のないノンアセットの強化及び集中と選択による資本効率の向上を目指し、DXの推進による組織・オペレーション業務の効率化を進めております。また、市況に合わせたサービス改定や、DX推進によるUIUX改善を強化し、マーケット及び個々のニーズに最適化された金融サービスをグループ一体となって提供することで、お客様の感動体験を追求し、メインカード化を目指してまいります。

② ファイナンス事業の安定的な成長

 ファイナンス事業の安定的な成長と事業の多角化を進めており、リース事業は事業者の設備投資計画に合わせてOA通信機器などのファイナンスリースを中心に、厨房機器などのメンテナンス付きリース等を推進しております。信用保証事業においては、地域金融機関と提携しきめ細かな連携体制の構築に努め、フリーローンの信用保証に加え、住宅ローン保証の取り扱いを拡大しております。住宅ローン事業については、「フラット35」のほか銀行代理業として、auじぶん銀行㈱、スルガ銀行㈱の住宅ローン商品の取り扱いをしております。今後も「フラット35」、「セゾンの資産形成ローン」等に加え、新規マーケットへの挑戦を継続することによりさらなる拡大を目指してまいります。

③ グローバル事業のスケールアップ

 当社は、グローバル事業をペイメント事業、ファイナンス事業に次ぐ「第三の柱」と位置づけ、インド・東南アジア・ラテンアメリカ地域でレンディング(貸付)事業及びインベストメント(投資)事業を展開しております。

 レンディング事業を牽引するインドにおいては、現地のFintech事業者との提携によるシニア資金の提供モデルの拡大に加え、支店の増設や非金融業者との提携の拡大により、自社で直接お客様へ貸付を行うダイレクトレンディングの強化に取り組んでまいりました。今後も引き続きダイレクトレンディングを推進し、着実な債権残高の拡大を図るとともに、リスクコントロールを重視し、各プロダクトのバランスを保ちながら、健全で持続的な成長に取り組んでまいります。加えて、資金調達手段の多様化を進めることで、強固な資金基盤の構築を図るとともに、レバレッジを活かした資本効率の向上や、金利コストにおける競争力強化にも取り組んでまいります。また、ベトナムにおいては債権残高の拡大とともに債権の良質化に努めております。ブラジルとメキシコのレンディング子会社においては、事業開発・組織体制の両面から基盤構築を進めており、現地パートナーとの提携戦略を通じて、今後も一層の投融資実績の拡大を図ってまいります。

 インベストメント事業においては、シンガポールにあるSaison Capital Pte. Ltd.及びSaison Crypto Pte. Ltd.を通じて、FintechやB2Bコマース及びWeb3領域等における有望なスタートアップやVCファンドへの投資を行っております。レンディング事業が堅調に推移する一方で、第2四半期には、インベストメント事業において出資先の評価損を計上いたしました。今後もVC市場の動向を注視しつつ、慎重に投資先を見極めながら、長期的な目線をもって投資を継続してまいります。

 これら各国での取り組みは、ファイナンシャル・インクルージョンや雇用機会創出といった社会課題に直接貢献し得る事業であり、当社は社会・環境におけるポジティブ・インパクトの創出をグローバル事業のテーマに掲げてまいりました。そうした中で、2023年11月の初回発刊に続き、2025年2月には第2回目となるインパクトレポートを公表し、情報量をさらに充実させるとともに、各国での具体的なインパクト投融資のデータや、融資先とエンドユーザーのストーリーを通じて、当社の取り組みがどのように現地の生活向上や経済発展に貢献しているかを詳しく伝えております。今後も引き続き本レポートの充実化を図るとともに、ファイナンシャル・インクルージョン並びに国際連合が掲げる持続可能な開発目標(SDGs)への取り組みを推進し、世界的な社会課題の解決に貢献してまいります。

④ 与信管理・回収体制強化による債権の健全化及び業務効率化による生産性向上

DX推進によるオペレーション業務の効率化を進め、初期与信・途上与信においては、内外の環境やお客様の状況に応じた適正与信を実施するとともに、モニタリング強化による延滞リスクの抑制を図っております。債権回収においては、お支払い期日までの事前入金訴求によって延滞発生を未然に防止する一方、延滞発生後のお客様に対してはコンタクト及びカウンセリングの強化による、債権保全を行っております。また、不正利用においては、不正検知システムにAI(人工知能)を導入し不正検知の精度向上を図っており、お客様に安心、安全な決済環境を提供するとともに、利便性の高いサービスを提供し顧客満足度の向上を目指してまいります。

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