企業兼大株主キリンホールディングス東証プライム:2503】「食品業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 世界各地で紛争が続き、社会生活や経済活動に負の影響を与えています。およそ4年にわたったコロナ禍は収束しつつありますが、感染症の発生は今後も避けられません。地球温暖化の深刻度も高まり、経営環境は一層複雑さを増しています。このような時代だからこそ、キリングループは社会課題に正面から向き合い、課題解決と同時に経済価値を創出するCSV経営を実践し、持続可能な社会への貢献とグループの持続的成長を追求していきます。食領域、医領域、ヘルスサイエンス領域の成長に国内外で取り組み、特にヘルスサイエンス領域では、Blackmores Limitedを加えたグローバル事業体制を推し進めていきます。キリングループの成長を支えるのは、発酵・バイオテクノロジーを根幹とした技術力に加えて、人財、ICT等の組織能力です。人財に関しては、グループが持つ事業ポートフォリオによる多様な事業経験を通じ、専門性と多様性を備えた人財を育成すると同時に、イノベーションを創発し続ける組織風土の醸成を目指します。人権尊重の取り組みでは、改定した「キリングループ人権方針」のもと、原材料の調達先を含めたバリューチェーンにおける人権の負の影響の特定、その予防・軽減・是正、モニタリング、情報開示まで一貫して取り組む「人権デューデリジェンス」を進めていきます。ICTの領域では、営業や商品開発、調達・生産・物流など様々な分野で、生成AI等のデジタル技術を活用した業務プロセス改革や効率化を進めていきます。これらの取り組みを通じて、財務目標である「平準化EPS」「ROIC」と、非財務目標である「環境」「健康」「従業員」各項目の達成を目指します。なお、2024年度より事業セグメントを「酒類事業」「飲料事業」「医薬事業」「ヘルスサイエンス事業」「その他事業」と改めます。

  ①食領域(酒類・飲料事業)

「食領域」では、引き続き主力ブランドを中心とした強固なブランド体系の確立と、高付加価値・高単価商品の育成による高収益化に取り組みます。

 麒麟麦酒㈱は、「キリン一番搾り生ビール」を中心に、多様なラインアップでブランドの魅力や楽しみ方を提案します。「本麒麟」はリニューアルを行い、ブランド価値の発信を継続していきます。また、今春にはビールカテゴリーの新ブランドを発売するなど、強固なブランド体系の確立を目指します。

 クラフトビールの拡大にも引き続き取り組みます。3月に「スプリングバレー」ブランドをリニューアルし、ビールがより身近に感じられる機会を増やすことで、ビールが持つ多様な楽しみ方を伝えていきます。また、同ブランドの直営店「スプリングバレーブルワリー東京」(東京都渋谷区)を全面リニューアルし、気軽にクラフトビールを体験できる機会を提供します。これらにより、新価値を提供する事業・ブランドの着実な成長にも取り組みます。

 キリンビバレッジ㈱は、「午後の紅茶」ブランドや「生茶」ブランドから付加価値の高い商品を展開することで、紅茶カテゴリーの活性化と無糖茶カテゴリーの魅力化に取り組みます。4月に「キリン 生茶」をリニューアルし、ブランド力の強化を図ります。また、プラズマ乳酸菌入り飲料にも引き続き注力します。「おいしい免疫ケア」「おいしい免疫ケア カロリーオフ」をリニューアルするほか、お客様の生活シーンやニーズを捉えた新商品を投入し、「免疫ケア」の習慣化を一層進めることで、「免疫ケア」市場の拡大を目指します。

LIONは、豪州での主力ビールブランド「XXXX (フォーエックス)」や、新たに豪州とニュージーランドで販売を開始した「キリン 氷結®」等のブランド強化に注力します。また、豪州や北米でクラフトビールの拡大に引き続き取り組みます。

 メルシャン㈱は、日本ワイン「シャトー・メルシャン」を中心に取り組み、収益性を強化します。

Coke Northeastは、売り上げ成長を実現させながら、サプライチェーンの生産性を高めるITの活用により、高収益体制を維持していきます。

②医領域(医薬事業)

 協和キリン㈱は、グローバル戦略品である「Crysvita」や「Poteligeo※1」のさらなる成長を目指します。また、パイプライン充実に向け、主要開発品の「KHK4083(一般名:rocatinlimab)」 や 「KHK4951(一般名:tivozanib)※2」 のグローバル開発を着実に進捗させるとともに、Orchard Therapeutics plcとの統合・連携を進めます。

※1 特定の血液がんの治療薬です。国内では製品名「ポテリジオ」として販売しています。

※2 滲出型加齢黄斑変性(視細胞が密着する黄斑と呼ばれる部位に異常な血管新生が起こり、急激な視力低下を招く疾患)

   及び糖尿病黄斑浮腫(高血糖により網膜が損傷を受ける疾患の合併症として、黄斑部の毛細血管が障害され、黄斑に浮 

   腫が生じて視力が低下する疾患)の治療を目的とした開発品です。

③ヘルスサイエンス領域(ヘルスサイエンス事業)

 コロナ禍を経て、人々の健康意識は高まっています。グループの強みであるお客様主語のマーケティング力や価値を創出する技術力をさらに高め、アジア・パシフィックを中心にグローバル展開を進めます。Blackmores Limitedや㈱ファンケルのブランド力を生かし、キリングループ全体で独自の事業モデルを確立します。

 国内では、2024年も「免疫ケア」ニーズの拡大に引き続き取り組み、プラズマ乳酸菌関連事業の成長を目指します。㈱ファンケルとは、「カロリミット」ブランドのキリングループ各社での展開や、通販事業のノウハウ共有による効率化、共同研究の推進等、グループシナジーを拡大します。

 海外では、豪州を基盤とするBlackmores Limitedを中心に、成長市場である東南アジアでの地位を盤石なものとします。「プラズマ乳酸菌」を活用した商品開発も進めます。

 キリングループは、強みである発酵・バイオテクノロジーを軸に、食、医、ヘルスサイエンスの各領域で社会的価値と経済的価値を創造するCSV経営を実践しています。2022年中計最終年度となる2024年も、グループ全従業員の挑戦と創意工夫で戦略実行力をさらに高め、世界のCSV先進企業への歩みを進めます。

 今後とも、株主の皆様の一層のご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

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