企業オーベクス東証スタンダード:3583】「繊維製品 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループ(当社および連結子会社)が判断したものであります。

(1) 会社の経営の基本方針

 当社グループは、『真心をこめて、暮らしに欠かせない文化と科学を提案することにより、豊かな社会づくりに貢献できる企業をめざします。』を経営理念として掲げ、微少な流量を制御するコア技術を基盤とした筆記具用ペン先、コスメチック用ペン先、医療機器の製造販売を行っているモノづくり企業グループです。

 渋沢栄一らが、1892年に創業した当社は、長年の帽子製造で培った加工技術を応用し進化させることによってペン先製造事業に進出し、更にその技術を医療機器製造事業へと拡げてまいりました。

 創業以来、130年もの歴史を積み重ねてくることができましたのは、創業者である渋沢栄一をはじめとする先人達の知恵と努力、モノづくりへの情熱の証しであり、これまで培ってきた技術を確実に受け継ぎ、時代の変化に対応した技術へと進化させることによって、国内のみならず海外からのニーズに応え、顧客からの幅広い支持を得てきたことにあると確信しております。常にたゆまぬモノづくりへの情熱を持って、暮らしの未来を創るために進化し続けてまいります。

(2) 経営環境及び中長期的な会社の経営戦略

 当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善に加えてインバウンド需要の拡大などにより景気は緩やかな回復基調が続きました。一方で、物価の上昇や不安定な海外情勢、また円安進行による原材料やエネルギーコストの高止まりなど、先行き不透明な状況が継続しております。

 このような事業環境の中、当社グループは、2025年度より、基本方針を「ESG経営を推進し、新たな価値創出と持続可能な成長を追求する」とする第9次中期経営計画(オーベクスビジョン2027)を新たに策定し、目標達成に向けてスタートしました。

 第9次中期経営計画の内容の概要につきましては、以下の通りであります。

    オーベクスビジョン2027

基本方針

ESG経営を推進し、新たな価値創出と持続可能な成長を追求する

スローガン

To The Next Stage ~次のステージに向かって~

最終年度(2028年3月期)の定量目標(連結)

 

3ヶ年合計

売上高

70億円

営業利益

10億円

ROE

9%以上

 

設備投資

15億円以上

グループ

基本戦略

強固な収益基盤の構築

環境負荷低減活動の推進

成長を支える人財育成

(テクノ製品事業)

基本方針:誠実な心で社会と向き合い、環境にやさしいモノづくりを通じて、世界に向け新たな価値を創出する

3年後(2028年3月期)の定量目標

 

第140期(2025年3月期)比

セグメント売上高

48億円

 

+4.7億円(+10.7%)

セグメント利益

11億円

 

+0.4億円(+ 3.7%)

重点施策 ①

コア技術の深化による高付加価値製品と環境負荷低減製品の開発

重点施策 ②

増産対応への設備投資

重点施策 ③

省力化推進による生産効率化

重点施策 ④

海外拠点の拡充

ⅰ 営業関連

  ・高成長エリアへの更なる販売強化。

        ・既存、新規顧客との情報交換の強化。

        ・簡易医療製品の営業強化及びメディカル製品事業との協働による新分野への展開。

      ⅱ 生産関連

        ・増産に向けた新規製造ラインの増設と生産効率の向上及び納期短縮。

        ・DXによる製造作業の省力化の推進。

      ⅲ 開発関連

        ・マーケティング及び新分野創出に向けた取り組みの強化。

        ・環境に配慮した製品開発と製品ラインアップの強化。

        ・コア技術による差別化された高付加価値製品の開発による市場対応力の強化。

       ・新材料の基礎研究及び代替材料への対応。

      ⅳ 人財関連

        ・グローバルに活躍できるユーティリティーの高い人材・次世代リーダーの育成。

        ・技術スタッフの増員及び育成。

      ⅴ 環境関連

        ・環境負荷低減製品の継続的開発。

    ・法令遵守と環境配慮への取組強化。

        ・化学物質の排出量低減とCO2削減。

(メディカル製品事業)

基本方針:自らの力で新しい価値を創造しニーズと理想を形に変える

3年後(2028年3月期)の定量目標

 

第140期(2025年3月期)比

セグメント売上高

22億円

 

+5億円(+29.3%)

セグメント利益

3億円

 

+1.8億円(+142.9%)

重点施策 ①

既存市場拡販と高付加価値製品の新規分野への参入

重点施策 ②

海外展開準備と新規販路開拓

重点施策 ③

新工場建設用地取得予定

    ⅰ 営業関連

      ・成長市場、高付加価値製品へのシフト。

      ・付加価値を高めたベセルフューザー(薬液注入器)で国内シェアを拡大する。

     ・自販体制の構築及び強化。

     ・グローバル市場への本格参入に向けた体制構築と新規販路の開拓。

      ・泌尿器、消化器分野への新製品の投入と拡販。

    ⅱ 生産関連

      ・ベセルフューザー(薬液注入器)の安定供給と品質管理の強化。

     ・増産及び品質向上に向けた新工場建設用地の取得。

     ・新製品の円滑な上市に向けた遅延ない認証取得。

    ⅲ 開発関連

      ・組織力を強化し市場競争力のある製品の開発。

     ・市場ニーズに応える高付加価値製品の開発と既存製品の品質向上。

    ⅳ 人財関連

     ・自己啓発によるスキルアップの推進。

     ・やりがいを持てる職場を作り、全員に能力開発の機会を提供する。

    ⅴ 環境関連

      ・医療機器プロモーションコードの順守。

     ・品質マネジメントシステムに則った品質の維持管理。

(管理部門)

基本方針:オーベクスグループの未来を担う人財の育成と活用し、企業価値向上を推進する

    ⅰ 人材育成と活用への取り組み

      ・スキルデータベースの構築。

   ・階層別研修の実施とスキルアップ支援。

      ・グループ間交流プログラムの整備。

    ⅱ 業務効率化への取り組み

      ・業務プロセスの見直しと標準化。

   ・情報共有プラットフォームの構築。

      ・クラウドサービスやアウトソーシングの活用。

    ⅲ 情報配信への取り組み

      ・ホームページやSNSを利用した情報配信。

      ・IR強化(情報配信)と投資家との対話促進。

    ⅳ オフィス環境の整備

   ・フリーアドレス化及びネットワークインフラ環境の再整備並びにセキュリティ強化。

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 今後の経済環境の見通しにつきましては、海外においては長期化するロシア・ウクライナ情勢や中東情勢に加えて、世界的なインフレ傾向や各国の通商政策等の影響を受けて世界経済の減速懸念が高まっております。また国内においては、少子高齢化による人手不足や賃上げの問題、更に、原材料やエネルギー価格の上昇などのコスト増加により、先行きは厳しい状況が継続していくと思われます。

 テクノ製品事業においては、既存顧客に加え成長市場である中国ならびにアジア諸国へ積極的な営業活動を進めて参りました。ステーショナリーおよびコスメチック関連事業では急成長するアジア市場での更なる拡販強化、および将来の成長が見込まれる新興地域への営業活動の推進が課題となります。当社独自のコア技術をより深化させ差別化された高付加価値製品を継続的に市場投入することにより、製品ラインアップを強化、充実し、収益性の維持および向上を図ってまいります。また当社グループおよび外部パートナーとの協働も視野に入れ、環境に配慮した製品開発に取り組み、新たな分野への展開を目指します。これらの取り組みによりグローバルマーケットでのオーベクスグループの強固な収益基盤を構築し継続的な成長を通して、持続可能な社会への貢献を目指してまいります。

 メディカル製品事業では、主力製品であるベセルフューザーや血管造影ガイドワイヤーを中心に技術開発力の強化と基礎技術の研究開発の促進を図るため経営資源を集中し、市場ニーズの変化に的確に対応できる製品を企画開発してまいります。特に当社のコア技術の強みを生かした付加価値の高い製品の開発を目指すとともに、今後普及拡大していく在宅医療分野を視野に、また医療政策の動向に即応した市場性の高い適切な製品展開を図ってまいります。これらの取り組みにより、医療分野での事業基盤の強化を目指してまいります。

 当社グループは、創業者である渋沢栄一の「論語とそろばん」の精神を学び、更に階層別の社員研修の実施や資格取得の奨励などを充実させる事で、自律精神の高い、且つ専門スキルを有する社員を育成し、経営理念の浸透と経営戦略の実践を推進してまいります。

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