企業兼大株主イオン東証プライム:8267】「小売業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループは、リスクマネジメントを、グループ各社・各部署において責任を持って取り組むべき重要な経営課題として位置付けています。一方、個社で対応できないリスクについては、「イオン・マネジメントコミッティ(最高経営会議)」のもとに「リスクマネジメント委員会」において、審議・意思決定を行っています。

 当社グループの事業に関してリスク要因となると考えられる事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在における当社による判断、目標、一定の前提又は仮定に基づく予測等であり、実際の結果と異なる可能性があります。また、以下に記載する事項は、当社グループの事業に関する全てのリスクを網羅的に記述するものではありませんのでご留意ください。

新型感染症、地震や台風等の災害、テロ活動等に関するリスク

今般の新型コロナウイルス感染症については、国内において2023年5月8日より感染症法上の位置づけが季節性インフルエンザと同等の「5類感染症」に見直されておりますが、当社グループでは、これまで蓄積したデータや専門家の知見をもとに、当社グループの防疫対策基準等を示した「イオン新型コロナウイルス防疫プロトコル」の目的は変更することなく、感染症の発生状況に対し最も適切な施策を選ぶことで、引き続き感染リスクを低減し防疫が生活の一部となる社会の実現に努めてまいります。

 当社グループの店舗・施設の周辺地域においては、このような社会的影響力が大きい新型感染症等の流行のほか、大地震や台風、津波等の自然災害、火災あるいは予期せぬ事故等による店舗・施設への物理的な損害、戦争、暴動、テロ活動、コンピュータウイルス等によるシステム障害の発生、その他当社グループの供給業者もしくは仕入・流通ネットワークに影響する事象が発生する可能性があります。当該事象に備え、当社グループにおいては、事業継続計画に基づき情報インフラの整備、防災拠点の設置や店舗の耐震強化、地方自治体との防災協力協定の締結、不測の事態が生じた際の資金調達手段の確保等の対策を講じておりますが、想定を上回る事象の発生により当社グループの販売活動や流通・仕入活動が阻害された場合、さらに人的被害や物理的被害があった場合、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響が及ぶ可能性があります。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響に関する会計上の見積りへの反映については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

② 気候変動に関するリスク

 当社グループは、店舗運営におけるエネルギーの使用、冷凍・冷蔵ケースでの代替フロン冷媒の利用が多いことから、地球環境に大きな負の影響をもたらす地球温暖化問題に早くから取り組んでいます。脱炭素社会の実現を目指す「イオン 脱炭素ビジョン2050」に基づき、店舗で排出する温室効果ガスを総量でゼロにすることを目標に、省エネルギーの推進、再生可能エネルギーへの転換等に取り組むとともに、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)の提言に沿った情報開示を進めています。

 しかしながら、環境に関する法的規制の強化や社会的要請の高まりにより想定以上のエネルギー費用や対策コストが発生した場合、また、気候変動に伴い農・水産物の品質・収量に著しい変化が生じた場合、その他当社グループの取り組みや開示内容が不十分とみなされ、当社グループの社会的信用が低下した場合、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響が及ぶ可能性があります。

③ 情報セキュリティに関するリスク

 当社グループは、総合金融事業の顧客のほか、当社グループが営むその他の事業の顧客から得た個人情報、取引先の情報、従業員の個人情報、経営に関する機密情報等を保管・管理しております。IT・ICTの普及やテレワークの拡大により情報セキュリティの重要性が高まる中、当社グループでは、取り扱う情報を事業活動の展開並びに付加価値を創出するための重要な資産と位置づけ、かかる情報の漏洩が生じないよう、情報セキュリティに関する体制や規程を整備し、情報の取り扱いや情報システムの運用に具体的な基準を設け、定期的なチェックを行う等、最大限の対策を講じております。また、近年急増するサイバー攻撃にも対応するため、情報セキュリティを専門に扱うグループ情報セキュリティ事務局を設置し、サイバー攻撃によるシステム停止等の事業継続リスクに対応しております。

 しかしながら、機密情報が何らかの事情により漏洩、改ざん、不正使用等が生じた場合、また、サイバー攻撃によるインシデントが発生した場合、被害者に対する損害賠償義務やサービスの大規模な停止による損害及び対応費用の発生のほか、当社グループの社会的信用の低下により、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響が及ぶ可能性があります。

④ 他企業の買収(M&A)等に関するリスク

 当社グループは、グループ各社がそれぞれの分野・地域でナンバーワンへと成長するため、既存の事業モデルの革新をはかるとともに、新しい成長モデルを確立してまいります。当社グループは成長戦略の一環として他企業の買収または他企業への投資を行うことがあります。買収を行う際には、対象企業の財務内容や契約関係等について詳細な事前調査を行い、極力リスクを回避するように努めておりますが、買収を実施した後において、偶発債務や未認識債務の発生、被買収企業に対し当社グループの内部統制を適切かつ有効に適用できないことにより不正行為やコンプライアンス上の問題等が発生する可能性も考えられます。また、買収によって新たにのれんが発生し、その償却費用が増加する可能性があります。これらの要因により、期待する成果を達成できない場合、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響が及ぶ可能性があります

⑤ 商品の開発及び調達に関するリスク

 当社グループは、商品の品質や安全性に加え、お客さまが必要とされる商品やサービスをお値打ち価格で提供することが小売業の使命であり、経営の重要課題であると考えております。この考えのもと、多様化するお客さまの声に応えるため、グループ共通プライベートブランド(PB)商品であるトップバリュをはじめ、グループの専門業態が開発を担う専門性の高いPB商品、地域事業会社による生鮮・デリカを中心としたローカルPB商品のほか、国内外の様々なナショナルブランド商品を取り扱っております。商品開発にあたっては、厳しい基準を設けて入念な品質検査を実施する等「安全」と「安心」を守るための様々な取り組みを進め、原材料や商品の調達にあたっては、国内外のベストソースからの調達、スケールメリットを活用した需要集約、物流の効率化等の様々な施策を通じてコストの削減と安定供給を実現しています。また、資源循環型社会の実現に向けた、環境配慮型商品の開発や、商品のライフサイクル全体での持続可能性の高い活動の推進に加え、人権尊重への取り組みとして、取引先と協力して、各国の生産・製造拠点に対し、働く人々の雇用が適切であるか、安全に働ける環境であるか、法令を遵守しているかを確認する等、サプライチェーン全体に責任を持つというポリシーのもと、様々な社会的課題を改善につなげる取り組みを進めております。

 しかしながら、当社グループのPB商品に起因する事故等が発生した場合や異物混入等が発生し商品の販売自粛の措置をとる場合、想定を上回る原材料価格や物流コストの上昇、急激な為替の変動、天候不順等の影響により、メーカー各社の価格引き上げの発生や商品調達に支障が生じた場合、低環境負荷や人権配慮等への取り組みが不十分と見なされた場合、売上の低下や売上原価の上昇に加え、お客さまからの信頼の失墜を招いたことによるブランドの毀損により、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響が及ぶ可能性があります。

なお、当連結会計年度においては、世界的なエネルギー・原材料価格の高騰、急激な円安の進行等により、仕入価格や原材料費、物流費等の商品調達コストの急激な上昇が発生しておりますが、当社グループでは、お客さまのくらしを守ることを最優先に考え、包装資材の簡素化や物流の見直し等グループの規模を活かしたコスト削減を進めることでトップバリュの食料品・日用品を中心に可能な限りの価格維持に努めております。今後も引き続き、サプライチェーン全体でコスト上昇の吸収を進めるとともに、輸入依存度に応じて複数の供給ルートを確保してリスク分散をはかる等、経済環境や地政学的状況等を慎重に見極めつつ、迅速かつ中長期的な視野でリスク低減を進めてまいります。

⑥ 商業施設の開発及びデジタル・物流関連投資に関するリスク

 当社グループは、地域行政と連携し、地域に根ざした商業施設の開発を進めるとともに、新中期経営計画において「デジタルシフトの加速と進化」を掲げ、システム投資やIT企業との提携・連携、物流等のデジタル・物流関連投資を加速しています。

 商業施設の開発においては、日本国内における都市計画法、建築基準法及び大規模小売店舗立地法や、海外におけるそれぞれの国や地域の法令諸規制の適用により、都市計画の内容等によって郊外地域における店舗開設に制限が課されたり、不動産価格の上昇、大規模災害の復旧需要等による建設業界の慢性的な人材不足や建築資材価格の上昇により、不動産取得コストや建築コストの上昇、工期の長期化が発生したりする場合があります。また、デジタル・物流関連投資では、特にIT分野は技術革新のスピードが速く、事業環境の変化により、新たな技術をサービスに採用するための人材の不足や想定を上回る速度での投資案件の陳腐化や競合他社比での劣後等が発生する場合があります。

 これらの要因により、当初の計画通りに店舗やサービスの新規開発等ができなくなり、新店舗の開設や新サービスの提供の遅れ、これに起因する競争力の低下、想定を上回るコストの発生、投資回収までの期間の長期化等、期待する成果の達成や維持ができないことにより、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響が及ぶ可能性があります。

⑦ 競合激化及び消費動向等の影響に関するリスク

 当社グループは、売上高ベースの国内シェアが高く、その収益は日本の小売市場に大きく依存しております。そのため、今後の日本経済の悪化及び個人消費の落ち込み、人口減少による市場の縮小、業種・業態を超えた競争の激化等の影響により、当社グループの売上が低迷する場合があります。加えて、為替変動やインフレ等の急激な経済環境の悪化や異常気象による天候不順等により、商品の調達コストを始め、光熱費や設備維持のための費用、人件費、販促費等の店舗運営に関する様々なコストが上昇する一方で、厳しい市場環境により当該コスト相当額を販売価格に反映することが困難となる場合があります。これらの要因により、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響が及ぶ可能性があります。

 海外においては、中国、アセアンを中心に事業を展開しており、また国内で販売する商品の一定程度を海外から輸入しております。海外において、経済成長の鈍化、不安定な政治・経済情勢、法律や政策の変更等により、当社グループの海外における販売活動や流通・仕入活動、課税等に問題が発生した場合、またこれらに起因して為替・金利が異常な変動をした場合、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響が及ぶ可能性があります。

⑧ 人材の確保に関するリスク

 当社グループの事業活動は人材に大きく依存しており、店舗運営をはじめとした各分野において優秀な人材を確保・育成することに加え、急速な社会の変化に対応するために、多様な価値観を持つ多様な人材の能力を活かすことが成長には不可欠です。そのため、当社グループでは国内外で将来を担う人材を積極的に採用・育成するとともに、人権尊重とダイバーシティ&インクルージョンの観点から、人種や年齢、国籍、性別に捉われずに多様な人材が互いに認め合い、いきいきと平等に活躍できる環境の整備や組織風土づくりを推進しております。また、健康経営として、従業員の生産性や創造性の向上、離職率の低減、従業員満足・働きがいの向上を目指して、感染症対策、受動喫煙対策・卒煙支援、従業員の健康意識を高める活動等をグループ一体の取り組みとして行っております。

 しかしながら、少子高齢化の進行による人口構成の変化等により、その計画が予定通りに進まない場合や、労働需給の逼迫や急激な賃金の引上げ等により従業員にかかる費用が増加する場合、また、人的資本に関する当社グループの取り組みや情報開示が不十分とみなされる場合、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響が及ぶ可能性があります。

⑨ 資産の保有に関するリスク

 当社グループは、店舗に係る棚卸資産や営業債権、有形固定資産及びグループの拡大に伴って発生したのれん並びにデジタル関連投資に伴うソフトウエア等多額の固定資産のほか、金融サービスに係る金融資産、その他金融市場で取引される様々な資産等、事業ポートフォリオに基づく多種多様な資産を保有しています。これらの資産への投資については、高い収益力と財務の健全性の確保のため、事業セグメントごとにフロー・ストックの両面で現状分析したうえで、資源の最適配分の考えのもと、成長分野への重点投資とキャッシュ・フローの創出を重視して行っております。しかしながら、店舗の収益性の低下により各店舗の簿価が回収できない場合、市場の混乱等により保有資産の価値が下落した場合、顧客の契約不履行等により想定以上に貸倒懸念債権等が増加した場合等、当該有形固定資産、のれん及びその他の資産について減損または評価損処理を行ったり、追加的な貸倒引当金を計上したりすることがあり、当社グループの事業、財務状況及び業績に影響が及ぶ可能性があります。

 なお、固定資産の減損損失の計上にあたっての重要な会計上の見積りの前提条件については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り) 1.固定資産の減損」に記載のとおりであります。また、当社グループが保有する金融商品の内容及びリスクについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (金融商品関係)」に、貸倒引当金の計上にあたっての重要な会計上の見積りの前提条件については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 (重要な会計上の見積り) 3.貸倒引当金」に記載のとおりであります。

⑩ 資金調達及び金利変動に関するリスク

当社グループは、当連結会計年度末時点において3兆4,831億円(総資産の28.2%)の社債及び借入金等の有利子負債があります。当社グループは常に多様な資金調達手段を検討しており、金融環境の変化に迅速に対応できる体制を整えておりますが、景気の後退、金融収縮等の全般的な市況の悪化や、信用格付けの格下げ等による信用力の低下、事業見通しの悪化等の要因により、当社グループが望む条件で適時に資金調達できない可能性があります

また、今後、長期金利や短期金利が上昇した場合、借入コストの増加により当社グループの事業、財務状況及び業績に影響が及ぶ可能性があります

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