企業兼大株主やまや東証スタンダード:9994】「小売業 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、酒販事業の「流通、販売の合理化を実践し、消費生活を豊かにすることで社会に貢献すること」、外食事業の「地域社会そして世界の人々の健康で豊かな社会の実現に貢献すること」という企業理念を共有し、この基本理念に基づいて、企業価値を高めることで、株主の皆様やお客様のご期待にお応えします。

(2)目標とする経営指標

 当社グループは、「持続的な成長」を目指すことを経営の目標と考えており、成長指標として「売上高成長率」、「売上高営業利益率」を重視しており、売上高営業利益率5%を当面の目標としています。

 酒販事業の売上高、外食事業の直営店舗・フランチャイズ店舗の売上高合計を2,000億円規模、店舗数合計1,400店を中長期の目標としています。

(3)中長期的な会社の経営戦略

 当社グループは、企業価値の最大化を重点方針に掲げ、酒類関連市場においてシェア拡大を図るべくグループ経営を推し進めております。「酒販事業」、「外食事業」において、経営資源の最適な組み合わせ、全ての段階で合理化を図り、互いに酒類関連業界における競争力・影響力を最大限に引き出し、業績向上に取り組んでまいります。

「酒販事業」セグメントである当社グループの「ワールドリカーシステム」は、国内外の銘醸酒、優良な食料品等を調達・輸入から、店舗への供給・販売までを一貫して行う仕組みを称しており、物流、商流の効率化を図ることで、お客様に貢献することを目的としています。このシステムを活用して、酒類を中心とした嗜好品専門店の全国チェーンを作ってまいります。

「外食事業」セグメントは、既存の居酒屋事業に止まらず、新規業態開発にも積極的に取組み、「食を中心とした総合サービス産業」を目指し、企業価値の最大化を図るとともに、連結グループの利益の最大化を図ってまいります。

(4)経営環境

当連結会計年度(2024年4月1日~2025年3月31日)における我が国経済は、雇用・所得環境の改善、インバウンド需要の増加などを背景に景気は緩やかに回復しております。一方で、不安定な国際情勢によるエネルギー・資源価格の高騰、人件費や物流費の上昇などによる物価上昇、金融資本市場の変動など、依然として先行きは不透明な状況が続いております。

(酒販事業)

訪日外国人観光客の増加に伴うインバウンド需要の取り込みを図るため、「Japan.Tax-free Shop」の表示や外国語表記の説明を増やすなど、免税対応の強化に取組みました。また、観光需要への対応として、店内全ての商品をギフトや手土産としてご利用いただけるよう、地域ごとの特徴ある商品の品揃えを強化しました。大地震や水害など自然災害への備えとして、1週間分の災害備蓄を推奨し、自分の好きなお酒や食品をローリングストックしていただけるよう備蓄の推進に取組みました。オリンピックやワールドカップなどのスポーツイベントの開催を受け、フランスフェアを開催するなど世界各国の酒・食品を取り揃え、観戦需要に対応しました。2025年3月には、4月からのメーカー値上げ前の仮需があり、ビール類や缶チューハイを中心に販売が大きく伸長しました。55年ぶりに大阪で開催される大阪・関西万博に合わせて、全国31都府県353店舗のネットワークを活かし、全国のおいしいものを取り揃えた「やまや万博」も開催しています。

(外食事業)

人流の改善、インバウンド消費の拡大等により需要は回復しているものの、物価高によりお客様の節約志向・選別志向が高まり、原材料費・物流費・光熱費・人件費の上昇なども相まって、事業を取り巻く環境は厳しいものになっております。

このような環境の中、当社子会社のチムニー株式会社では、創業40周年を迎え、当連結会計年度において、第1弾から第8弾の感謝祭を開催し、期間限定メニューや料理家とのコラボメニューはお客様から大変ご好評をいただきました。株式会社つぼ八では、地方郊外店舗において、より地域に密着した運営を実現するため、つぼ八店舗内に焼肉席を設けたハイブリッド店の展開を進め、地域のお客様からご好評をいただいています。また、メディア戦略、WEB・SNS販促を強化したことにより、インバウンド及び国内旅行団体、宴会の集客は堅調に推移しました。

(5)会社の対処すべき課題

米国の関税政策をめぐる各国の政策動向による影響、ロシア・ウクライナ情勢の長期化や中東情勢の緊迫化等による原材料、エネルギー価格の上昇、物価上昇に伴う個人消費への影響等も懸念され、依然として先行き不透明な状況が続くものと予想しております。こうした環境のなか、お客様のライフスタイルや価値観の変化に対応するための取組みが必須となっております。酒販事業及び外食事業は、人的投資や、積極的な店舗の改装・修繕等を行うことにより、エコロジーとエコノミーを両立する省エネルギー化を進めることで、競争力を強化し、お客様満足度を高めてまいります。

(酒販事業)

当社はおかげさまで11月に会社設立55周年を迎えます。ご来店がお得で、楽しい店舗をつくることで、幅広いお客様に、世界の、地域のおいしいお酒、食品の品揃えを直接お見せし、ご提供できるお店、お客様にとって楽しい専門店として深化させてまいります。具体的に対処すべき課題とその取組みは以下のとおりです。

①お客様、従業員、取引先、株主などのステークホルダーの安全、安心を優先した店舗運営に努めます。

②新規出店及び既存店の活性化により店舗競争力を強化してまいります。

③地域密着を進め、地域のお役に立てる酒販店を目指します。また、地域商品の現地調達拠点を増やし、あわせて物流のネットワーク化を図り、全般的な運搬距離を削減し、災害時のリスク分散、複線化を進めます。

④お客様のニーズやライフスタイルの変化に応じた商品の展開と新しい提案を積極的に配信していきます。

⑤「やまやアプリ」、「やまやドライブスルー」を進化させ、お客様がより便利に、スピーディーなお買い物ができるように努めてまいります。

⑥大規模災害への対応を図ります。店舗での防災、減災、緊急対処の方法の改善、定期点検、訓練を進め、また、緊急時における、水・食料品の供給など地域で役立つことに努めます。

⑦エネルギーコストの上昇に伴い、エコノミーとエコロジーを両立する省エネルギーを進めます。

⑧社会とともに存続し発展する企業として構造改革を推進し、適正・適法な業務運営を実施するための内部統制を強化し、株主、お客様から高い信頼を得られるように取組みます。

⑨消費者意識の変化に伴い、人権問題や社会・地球環境に配慮した商品を意識した「エシカル(倫理的)消費」に対応してまいります。

(外食事業)

外食事業においては、お客様のニーズを的確に捉え、価値あるものをお客様に提供し、サービスのレベルアップと従業員満足度/エンゲージメント向上への取組みを絶え間なく続けていくことが重要と考えております。具体的に対処すべき課題とその取組みは以下のとおりです。

 ①お客様に安心してより楽しいひと時を過ごしていただけるよう、仕入れから提供までの品質・衛生管理の徹底・維持に努めるとともに、設備造作の改修・修繕・メンテナンスに取り組んでまいります。

 ②従業員の教育・評価制度の更なる強化及び、調査の頻度を増やして課題の抽出と解決の迅速化を進めることで、従業員のエンゲージメント向上に取り組んでまいります。

 ③既存店のブラッシュアップ、新業態開発を継続するとともにコーポレートサイト等ホームページ、各種SNS、動画サイト、TV・雑誌等のメディアを適切に選択・ミックスしてインバウンドを含めたお客様に確実に認知いただけるよう、取り組んでまいります。

 ④持続可能な社会を支える一員として、全てのステークホルダーに多面的な貢献ができるよう、サステナビリティ活動を推進しております。

 ⑤企業価値の向上のため、売上及び利益の拡大に寄与し、新規事業や店舗網の拡大が見込める可能性があると判断された事業譲渡や企業買収案件についてアライアンスを含めた検討を進め、協働領域、競合領域を意識した事業展開を推進してまいります。

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