九電工 【東証プライム:1959】「建設業」 へ投稿
企業概要
(設備工事業)
当社グループにおける研究開発活動は、主に「技術開発部」を拠点とし、先進的な技術や業務ツール等を全社に先駆けて検証・導入していく役割と、現場での技術的問題を解決し社内に展開する役割を担っている。
また、持続可能な社会への貢献と目標達成に向けた未来社会におけるイノベーション創出、企業価値向上、業務効率化のため、産学共同による技術創出を目指している。
なお、当連結会計年度における研究開発費は344百万円であり、当連結会計年度の主な研究開発成果は次のとおりである。
① 配電技術分野
配電技術分野では、九州電力送配電㈱の配電線設備における建設・保守作業を、より「安全」、「高品質」かつ「効率的」に行うための車両・機械・工具の開発、改良及び様々な工法の開発、改善を行っている。
なお、配電技術分野における研究開発費は65百万円である。
② 電気技術分野
電気技術分野では、クラウドモバイルカメラ・非破壊検査機・レーザー墨出器・3Dレーザースキャナ等のICT・IT技術を積極的に導入し、工事や現場調査業務の大幅な効率化・省力化を進めている。
さらに、多様化・複雑化する社会課題の解決に向けたイノベーションの創出を目的とし、2021年12月に九州大学と締結した『組織対応型連携』の取り組みとして「スワームロボット(小型群ロボット)システムを用いた室内照度測定器」をシステム情報科学研究院の倉爪教授と共同開発しており、6台で構成するプロトタイプが完成した。このロボットの計測作業代替により作業員の業務軽減が期待でき、今後は現場での実用化に向けた開発を進めていく。また、脱炭素社会実現の観点から、計画・設計・研究開発分野での連携協力の幅を広め、更なる技術の発展と進化へ繋げていく。
なお、電気技術分野における研究開発費は162百万円である。
③ 空調管技術分野
空調管技術分野では、気流・温度シミュレーションを用いた最適設備の検討や、配管・設備用鉄骨架台向けの構造解析シミュレーション、3D-CAD、BIMを活用した工事進捗の円滑化と施工品質の向上に取り組んでいる。
また、2023年10月に東京大学と当社を含めた民間企業9社が協力して『スマートビルシステム社会連携講座』を開設した。スマートビルシステムの共同研究を通じて、新たなサービス提供や価値創出が可能となり、ビルのスマート化が促進される。本講座は、カーボンニュートラル実現に向けたスマートビルシステムの価値向上と市場開拓及び高度な人材育成を目指している。
2024年1月には、当社の『熱負荷予測とデジタルツインで最適化する空調熱源制御AI』が令和5年度の『省エネ大賞』省エネルギーセンター会長賞を受賞した。本システムは、中央熱源方式の空調システムでAIによる省エネ運転を実現し、実証実験により熱源システムの性能を最大13%改善した。今後は本サービスの営業展開に加え、個別空調方式を対象としたサービスの開発を検討しており、AIを活用した新規事業による事業領域の拡大と環境負荷の低減を目指すサステナブルな社会の実現に貢献していく。
さらに、当社グループが運営する木質バイオマス発電所から排出される燃焼灰の有効活用や、燃料源の「日本早生桐」や「ソルガム」の育成に関して、大学等(宮崎大学・鹿児島工業高等専門学校)とも連携している。
なお、空調管技術分野における研究開発費は116百万円である。
子会社における研究開発活動は特段行われていない。
(その他)
研究開発活動は特段行われていない。
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