企業兼大株主カヤバ東証プライム:7242】「輸送用機器 twitterでつぶやくへ投稿

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企業概要

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

 当社グループでは環境や社会の問題解決に向けた活動を実践し、持続可能な社会の実現に貢献するべく活動を推進しています。経営理念である「人々の暮らしを安全・快適にする技術や製品を提供し、社会に貢献するカヤバグループ」を根幹に、創業者から受け継がれてきた独創の精神に立ち返り、豊かな未来を描く新たな歴史を創り続けます。

 気候変動問題に対しては、地球温暖化防止、循環型の持続可能な社会の実現に向けて、人と地球に優しい製品づくりを目指すとともに、省エネ化や再生可能エネルギーの導入、廃棄物削減などを推進します。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) ガバナンス

 当社グループでは持続可能な社会の実現へ貢献すべく各種取組を推進しており、会社全体を取りまとめる組織として、ESG推進室が事務局、社長が委員長を務める「サステナビリティ委員会」を2022年3月に設置し、サステナビリティに関する取組を討議の上、取締役会へ3か月に1回報告または上申しております。

 加えて、サステナビリティ委員会の傘下として、各事業部内に事業ESGワーキングチームを設置して、気候変動に関するリスクや機会の抽出、対応策の検討などを実施し、サステナビリティ委員会へ報告しております。また、気候変動リスクに対応するサステナビリティ委員会と会社全般のリスク管理を行うリスク管理委員会は連携しながら活動を行なっております。

 取締役会ではサステナビリティ委員会からの報告または上申を受けてプロセスを監督し、必要に応じた決議を行っております。

 また、気候変動や環境保全に関連して業績に影響を与える事項は、機能部門および事業部門が業務執行状況を報告する「経営報告会」や、安全・環境部による「環境安全監査」等においても監視を行っております。

 サステナビリティに関する体制図は、以下の通りです。


(2) 戦略

 当社はESG経営を方針策定の基盤とし、環境への対応はもちろんのこと、機会を企業価値向上へと繋げ、持続可能な社会に貢献する製品開発を推進しています。またESG推進室を中心に環境・社会・ガバナンスに関するすべての社内活動を推進しています。

<気候変動>

 当社は「守りますみどりの地球 創ります環境に優しい製品」をスローガンに、2050年カーボンニュートラル達成を目標として、温室効果ガス排出量削減の活動、製品の環境負荷物質低減のための対策、CO2低排出・省エネルギー製品の開発を行っています。気候変動に関するリスクとその影響から見えるビジネス機会に関しては、下表に示すシナリオ分析により影響度を評価し、事業戦略や経営計画に反映させていきます。

リスクの分類

特定されたリスク

取組・対応策

物理

急性

気候変動に起因する自然災害の激甚化

2010年7月に東海地区を襲った集中豪雨において、工場の近くを流れる河川が氾濫し被害が生じた。

今後さらに地球温暖化が進むと大型化する台風、高潮などによる水害のリスクが高まる。

岐阜地域の工場においては、敷地内の浸水防止や排水機能強化に向けた取組を毎年継続で行っている。また、河川水位による移動処置のマニュアル化等、災害発生時に備えた活動を進めている。

移行

規制

温室効果ガス排出削減に関する規制強化

自動車のEV化が加速する中、ショックアブソーバへは、客先の多様化による要求仕様の多様化が、バッテリー搭載による重量増加から軽量化が、車両の静音化に伴う静音(無音)化への要求が加速すると想定され、ニーズに応えられない場合、市場から取り残されるリスクがある。

技術戦略として、自動車の次世代プラットフォームへの対応、コア技術である振動制御やパワー制御をより深化させ対応を進めている。

機会の分類

特定された機会

取組・対応策

製品・

サービス

商品とサービスに対する需要増加に起因する売上増加

自動車市場から更なる「静粛性」「乗り心地」等を求められると予想され、コア技術である振動制御、パワー制御をより深化させ次世代プラットフォームへの対応によるビジネス拡大の機会がある。

炭素税が導入されるにつれて、モーダルシフト(道路貨物輸送から鉄道貨物輸送への転換)が加速する可能性があり、鉄道ダンパービジネス拡大の機会がある。

中期をエンジン車(動力)から電動車(動力)への移行期間とすると、共存の期間でありこの期間で電動化に適した製品を提供することで長期的な展望が見えてくると思われる。また、製品の付加価値を高めることにより差別化を図り、優位性を確保し消費者に満足していただけるものづくりを目指している。

 また、当社グループにおける、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針は次のとおりです。

※当社では、「組織をつくるのは人であり、人は組織の財産」という考えのもと、人材を「人財」と表現しています。

<人財への取組>

 当社グループは、グループで働く人財の多様性を経営健全化実現のための重要な取組の一つと捉え、多様な価値観、文化、慣習を受容・尊重した働きがいのある職場を創出するとともに、風通しの良い企業風土の構築を目指しています。

 人財の多様性を確保する具体的な施策として、特に女性管理職の増加について重点的に取組を進めており、管理職候補となる職位の女性従業員の数を増やすとともに、研修制度の充実、公的認定である「くるみん」「えるぼし」の2023年度取得を目標とした活動を行い、女性従業員が管理職を目指す意識向上と環境整備を進めています。本人の意識を変える視点としての女性キャリアパス策定、周囲の意識を変える視点としての上司による育成計画作成なども進める予定です。

 また、障害者雇用についても、2019年9月に「業務支援センター」を設置し、社内の各部門、官公庁、学校、各種団体と連携して雇用促進や定着率の安定に向けた取組を進めてきた結果、2019年3月末に1.88%であった障害者雇用率が、2023年3月末には2.40%と法定雇用率の2.30%を上回る状態へ改善されました。引き続き、一層の障害者雇用率の向上と障害者、健常者がともに働きがいを感じられる職場を目指して活動を継続していきます。

 人財の育成については、「経営理念(規範、活気、愛、独創)の実現に貢献する人財の育成」を基本とし、そのために必要な資質が備わる人財育成プログラムの体系を整備しています。人事考課、人財登用の透明性も、人財育成の重要な柱の一つと捉え、制度の改善に取り組んでいます。また、2023中期経営計画においては、TQM活動を起点に重点方策を実施することから、TQM教育を全社活動として展開予定です。従業員一人ひとりが業務に活用でき組織能力が向上することを目指し、教育体制を構築し人財の質の底上げを図ってまいります。

<社内環境整備>

 当社グループは、「カヤバ健康宣言」において、従業員や家族の健康を重要な経営資源、企業活力の源泉と位置付け、持続的な成長を実現するため、従業員一人ひとりが心身ともに健康でいきいきと働くことができる環境づくりに取り組むことを掲げています。

 働きやすい環境の下で多様な人財が活躍できる職場づくりが、企業価値向上のためには不可欠であると考え、ワークライフバランスを念頭に、引き続きテレワーク、年休取得を推進し、長時間労働の抑制を図っていきます。

また、疾病による休業者を減らすべく、生活習慣病対策、受動喫煙対策、メンタルヘルス対策といった健康経営重点方策も実施しております。その取組により「健康経営優良法人2023(大規模法人部門)」に認定され、これで4年連続の認定となります。今後も取得を継続するとともに、2024年のホワイト500認定取得を目指してまいります。

これら諸施策を継続することが、従業員の仕事満足度向上に寄与し、パフォーマンス最大化につながるものと考えています。


(3) リスク管理

 会社全般のリスクへの対応については、取締役会の下部組織であるリスク管理委員会において、全社的な対策を講じる必要のある重点リスクと責任部署を決定し、各責任部署がリスク管理活動を行い、四半期毎に取締役会へ報告しています。詳細については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載の通りです。気候変動に関するリスクについては、気候変動課題への対応を事業で推進するチームである事業ESGワーキングチームで、AC(オートモーティブコンポーネンツ)事業、HC(ハイドロリックコンポーネンツ)事業、特装車両事業のそれぞれでTCFDの推奨するシナリオ分析を活用して気候変動リスクの検討を実施し、サステナビリティ委員会で討議し、取締役会へ報告しています。現在は各事業の短期・中期・長期のリスクと機会の財務的影響度の分析に着手しております。

(4) 指標及び目標

 当社グループでは、上記「戦略」において記載した、気候変動について、当社及び連結子会社の生産拠点において次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は、次のとおりであります。

指標

目標

2022年度(実績)

年度

目標値

実績

評価

CO2排出量 原単位(Scope1・2)

2022年度

0.604 tCO2/百万円

0.526 tCO2/百万円

達成

CO2総排出量(Scope1・2)

2030年度

138,578 tCO2

224,365 tCO2

(取組中)

2050年度

0 tCO2 カーボンニュートラル

(取組中)

再生可能エネルギー導入率

2025年度

15%

7.7%

(取組中)


 また、当社グループでは、上記「戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。

 なお、当該指標については、当社においては、関連する指標のデータ管理とともに、具体的な取組が行われているものの、連結グループに属する全ての会社では行われていないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、次の指標に関する目標及び実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しております。

項目

指標

2025年度(目標)

2022年度(実績)

人財の多様性

女性管理職人数

27名

18名

障害者雇用率

2.70%

2.40%

健康経営

有給休暇取得率

80%以上

63.0%

仕事満足度

60%以上

57.3%

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