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企業概要

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)経営戦略に関わるリスク

 ①事業戦略に関わるリスク

 当社グループは、消費者信用業を主とする当社と関係会社8社で構成されており、長期ビジョンとして「アジアのコンシューマーファイナンスカンパニーとしてトップブランドを確立する」を掲げております。2022年度を初年度とする中期3カ年経営計画「MOVE 70」では、長期ビジョンの実現に向けて様々な事業戦略を展開しておりますが、事業環境が激変し、想定外のリスクに晒された場合、当社グループの業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループの事業における連単比率は、当社の占める割合が極めて高いものとなっておりますが、関係会社に関連する事業上のリスクが大きく顕在化した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 各事業戦略の阻害要因として、本項に示す各種リスクを重大リスクとして捉え、対策を実施することにより、リスクの低減等を図ってまいります。

 ②経済・競争環境に関わるリスク

  (経済環境の悪化・不確実性の増大)

 当社グループは、経営理念『「夢のある未来」「豊かな社会」の実現に貢献する』ことを掲げ、クレジット事業、カード・ペイメント事業、ファイナンス事業を通じて消費者向け金融サービスを展開しておりますが、個人消費の動向が当社グループの業績に大きく影響します。

 今後、世界経済の低迷や物価・金利の上昇等の影響を受けて個人消費が減退することにより、当社グループの業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

(競争環境の激化・悪化)

 当社グループを取り巻く消費者信用の競争環境は、同業他社のみならず、異業種・フィンテック企業の参入等、目まぐるしく変化しております。

 同業他社等との競争激化による収益率の低下やDXの推進による新サービスの開発・提供の遅れ、業務効率の向上が図れないことにより、市場での競争力が低下し、当社グループの業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、こうした経済環境や競争環境の変化を踏まえ、中期3カ年経営計画「MOVE 70」に掲げた様々な戦略や施策を実行しております。

 ③カントリーリスク

 当社グループは、ベトナム、インドネシア、フィリピン、カンボジアの4カ国において事業を展開しております。

 各関係会社では、所在国における戦争、暴動、テロリズムの発生等地政学リスクの影響を含め、政治、経済、文化、宗教、慣習、その他様々な予期し得ないカントリーリスクが存在しております。

 これらの事象が発生した場合には、当社グループの業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、事業を展開する国の政治情勢や規制が当社グループの事業へ与える影響について情報収集するとともに、常に現地と情報交換や情報共有を行いながら、駐在員、従業員の安全確保に努め、状況に応じた支援を行ってまいります。

 ④法令・規制に関わるリスク

 当社グループは、「割賦販売法」をはじめとする法令・規制等の適用を受けております。

 法令・規制等が制定・改正された場合、業務運営や商品・サービス等に影響を及ぼすほか、法令・規制等の制定・改正に対処する費用が増大する可能性があります。また、法令・規制等を遵守できなかった場合には、行政処分や罰則、業務上の制限を受ける可能性があります。

 当社グループは、法令・規制等を遵守して業務を遂行するとともに、法令遵守態勢の強化についても継続して取り組んでまいります。

 ⑤気候変動リスク

 当社グループは、気候変動リスクが当社の経営全般に影響を及ぼす可能性がある重要なリスクであり、気候変動リスクが顕在化した場合、信用リスク等を中心に、当社グループにおける各リスクに波及する可能性があるものと認識しております。

 これに対し、リスク管理態勢の整備を進めるとともに、リスクを的確に捉え、気候変動シナリオを適宜見直すことにより、適切に対応するよう取り組んでおります。

 ⑥信用リスク

(貸倒引当金増加リスク)

 総債権の増加に伴う一定割合での延滞発生、景気の動向、個人破産申立の増加、加盟店の経営状況悪化による倒産や加盟店不正行為等により、貸倒引当金を積み増す場合には、業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 これに対し、本リスクの低減を図るため、延滞発生動向等を審査、営業部門等と共有し、良質債権の確保に努めております。

 なお、利息返還請求(いわゆる過払金返還請求)については、従前より利息制限法以下の融資利率としているため、業績に与える影響は今後も軽微であると考えております。

(加盟店リスク)

 加盟店の経営悪化や破綻により、当該加盟店で当社をご利用いただいたお客様に対する継続的役務提供の停止や商品未納等が発生する可能性があり、これらの問題が発生した場合、加盟店管理態勢が不適切であるとしてお客様より訴訟を受ける可能性があります。これに対し、個別信用購入あっせん加盟店においてはリスクに応じた加盟店管理を定期的に実施しております。

 包括信用購入あっせん加盟店においては、割賦販売法に則した対応を講じることで、適正管理に努めております。

 ⑦市場関連リスク

(調達金利の上昇リスク)

 調達金利上昇に伴い金融費用が増加しますが、営業債権や貸付金等の新規取扱いにおいて調達金利上昇分を反映させた手数料や貸付利率等の取引条件見直しに時間を要する場合、業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 また、当社グループの業績が悪化した場合、格付や信用力が低下し、現行より高い金利水準での資金調達を余儀なくされ、業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 加えて、各国金融当局の金融政策変更や地政学リスクによる市場金利上昇等の影響を受け、当社グループの調達金利が上昇する場合、業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 これらのリスクに対応するため、ALM(資産及び負債の総合管理)を実施し、金利変動に影響を及ぼす金融情勢や資産と負債の状況のモニタリング・分析を行い、資産の期間や金利感応度に応じた資金調達を行うよう努めております。

 なお、当社は2023年3月末日現在、株式会社格付投資情報センター(R&I)から長期債A、コマーシャル・ペーパーa-1、株式会社日本格付研究所(JCR)から長期債A+、コマーシャル・ペーパーJ-1の格付を取得しております。

(投資有価証券等の価格下落リスク)

 当社グループは、2023年3月末日現在で206億17百万円の投資有価証券(上場・非上場株式等)及び228億21百万円の有形固定資産(土地・建物等)を保有しておりますが、市場価格の下落や投資先の価値の毀損により評価損を計上する可能性があります。

 投資有価証券については、定期的に保有目的及び効果等、保有の合理性について検証を行い、保有に適さないと判断した場合は、速やかに売却等の処分を行っております。

(為替変動リスク)

 当社グループの海外関係会社の財務諸表は現地通貨で作成されているため、為替相場の大幅な変動が生じた場合、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。

 また、海外関係会社の資金調達の一部は現地通貨以外の通貨で行っておりますが、運用にあたっては、金融商品等を用いることで為替変動リスクの低減に努めております。

(流動性リスク)

 当社グループは、銀行等金融機関からの借入金、資本市場から社債、コマーシャル・ペーパー、債権流動化により資金調達を行っております。市場の状況や当社グループの財務内容の悪化等により、必要な資金の確保が困難となる、又は資金の確保に通常より著しく高い金利での資金調達を余儀なくされることにより、損失を被る可能性があります。

 当社グループはALM(資産及び負債の総合管理)でリスクのモニタリング・分析を実施し、調達手法の多様化、流動性補完枠の設定や手元流動性の管理を行うことで、流動性リスクの軽減に努めております。

(2)業務執行に関わるリスク

 ①災害・疾病リスク

 当社グループでは地震や大規模な災害、事故等の突発的な事態に備えて、「災害対応マニュアル」の整備、「緊急対策協議会運営規程」「事業継続計画(BCP)」の策定等、危機管理態勢の構築に努めることに加え、従業員の安全確認や現地の状況把握が速やかに行えるよう専用の通信システムを導入し、被害の最小化に努めております。 また、甚大な被害が想定される首都直下型地震に対応するため、近畿エリアで業務代替可能な体制を構築し、業務継続の実効性を確保するため、毎年訓練を実施しております。

 しかしながら、想定以上の大規模な事態が発生し、当社グループの物的資産や人的資産が損害を被った場合、結果的に事業の維持・継続が困難な状況に陥り、当社グループの業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 ②サイバーセキュリティリスク

 当社グループのコンピュータシステムは、外部からのサイバー攻撃及びその他の不正アクセスやウイルス感染等により、情報の流出やシステムの機能停止、誤作動が生じる可能性があります。この場合、業務の停止やそれに伴う損害賠償等の発生により、当社グループの信用力の低下を招き、業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 サイバーセキュリティ対策として、ファイヤーウォールやIPS、WAF等の導入や外部からの不正なアタックの常時監視、定期的な脆弱性診断や侵入テストによる脆弱性チェック、外部組織(JPCERT/CC:Japan Computer Emergency Response Team / Coordination Center 等)からのセキュリティ情報の収集・調査・対応等を実施しており、日々巧妙かつ変化する攻撃に対してセキュリティ強化を図っております。

 また、サイバーインシデントに対応するためにCSIRT(シーサート:Computer Security Incident Response Team)を組織し、セキュリティ態勢強化を図っております。標的型攻撃メール等サイバー攻撃への対応として、役職員の情報セキュリティ意識向上を目的とした訓練を実施するとともに、万一の被害に備えて影響を最小限にとどめる対策を講じております。

 ③システムリスク

 当社グループの主要な事業は、コンピュータシステムや通信ネットワークを使用し、大量かつ多岐にわたる処理を実施しております。

 万一、自然災害、サイバーインシデント、コンピュータウイルス感染、停電、機器等の故障や不具合等により、コンピュータシステムや通信ネットワークに重大な障害が発生した場合、業務が停止する可能性があり、お客様や加盟店へのサービスに重大な影響を与えるとともに、当社グループの業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。また、コンピュータシステムには、お客様や加盟店のデータを保有しているため、データの流出、改ざん、破壊が発生した場合、当社グループの信用力の低下を招き、業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 そのような不測の事態に備え、情報処理センターは耐震構造化されており、電源系統の二重化や自家発電装置の整備、システムやネットワークの冗長化により可用性を維持しております。また、24時間365日のシステム常時監視や定期的なデータバックアップ実施、システム及びデータへのアクセス厳格化等の対策を講じており、日々システムの安定稼働、セキュリティ維持向上のための活動を継続して実施しております。

 ④情報関連リスク

 当社グループでは、事業の特性上、大量の個人情報を取得・保有・利用しております。個人情報の取扱いは厳格に行っておりますが、万一、当社グループ又は業務委託先等から個人情報の漏えいや紛失、毀損又は不正利用等が発生した場合、当社グループの信用力の低下、損害賠償発生により、業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。また、個人情報取扱事業者として法令に違反した場合、罰則や勧告、命令等の行政処分を受ける可能性があります。なお、当社グループではコンプライアンス統括部が中心となり、個人情報並びに特定個人情報の適正な取扱い、安全管理等の維持に努めております。当社並びに国内関係会社4社は、一般財団法人日本情報経済社会推進協会より、個人情報の保護レベルを評価するプライバシーマークの認証を取得し、実効性の確保に努めております。

 また、営業スタイルの変化に伴う社外への情報端末の持ち出し機会の増加等、情報を取り扱う環境の変化が加速していることにより、情報漏えいリスクが高まっております。これに対し、当社グループではセキュリティ対策としてVPN接続や静脈認証、情報出力制限等の対策に加え、従業員への教育を継続的に実施する等、情報セキュリティリスクの低減を図っております。

 ⑤事務リスク

 当社グループでは、業務遂行に際して多種大量な事務処理を行っております。誤指示や誤対応、処理の大幅な遅延等正確な事務処理を怠ったことで、個人情報漏えいやお客様への誤請求、加盟店への誤精算及び精算遅延等の事故や不正が発生した場合、その内容や規模によってはお客様からの信用や加盟店の事業に影響を与え、損害賠償責任や信用力の低下を招き、当社グループの業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、基本ルールに則して事務処理を行うことで、精度向上や事故・不正の防止、システム化促進等、正確性・効率性の向上を目指しております。

 ⑥コンプライアンスリスク

 当社グループは、法令により監督官庁に登録又は許可が必要な事業(貸金業、包括・個別信用購入あっせん業及びクレジットカード番号等取扱契約締結業、資金決済業、債権管理回収業等)を行っております。

 当社グループの事業は、割賦販売法・特定商取引法・貸金業法・資金決済法・犯罪収益移転防止法等の関連法令等の適用を受けるため、関連法令等を遵守した業務運営を確保しなければなりません。万一、関連法令等に抵触する行為があった場合には、監督官庁から法令に基づく処分(業務改善命令、業務の一部又は全部の停止命令、登録の取消等)を受け、業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。

 当社グループでは、これらの関連法令等を遵守するために、全役職員を対象とした教育を継続的に実施するとともに、法令及び社内規程に基づく業務運営が適正に行われているかどうかについて定期的に点検を行う等、コンプライアンス態勢の整備・改善に取り組んでおります。

 ⑦人的リスク

 当社グループは、多岐に渡る業務を行っていることから、有能な人材を継続的に確保し、育成していくことが必要不可欠ですが、万一、当社グループにおいて有能な人材の確保及び雇用の維持が困難になった場合には、当社グループの業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。これに対し、従業員一人ひとりの成長が会社の成長の源泉であるとの認識のもと、多様な人材の採用・育成に重点的に取り組むとともに、個々のスキルが最大限に発揮されるよう人事制度の構築や働きやすい環境づくりに取り組んでおります。

 ⑧評判リスク

 当社グループの評判は、お客様、加盟店及び投資家等、社会との関係を維持する上で極めて重要です。社会的責任への懸念が生じる取引や法令等違反、従業員の不正行為、システム障害等を防止できなかった場合、又はこれらに適切に対処することができなかった場合には、当社グループは、現在又は将来のお客様、加盟店及び投資家等を失うこととなり、当社グループの業績や財務内容に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、これらの被害を低減するため、全役職員を対象とした教育を継続的に実施するとともに、不測の事態に備え、日頃より当社グループに対する情報のモニタリングを実施する等、対応体制の整備に努めております。

 なお、これらの「事業等のリスク」は、本有価証券報告書の提出日現在において、当社グループで把握している情報に基づいて、事業上リスクとなる可能性があると考えられる主要な事項を記載しております。しかしながら、リスクの全てを網羅しているものではなく、将来の経済情勢や業界を取り巻く環境の変化等、様々な不確定要因により新たなリスクが発生する可能性があります。

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