山口フィナンシャルグループ 【東証プライム:8418】「銀行業」 へ投稿
企業概要
以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当社は、グループ役職員一同の力を結集して企業価値を高めていくため、当社グループの全ての事業活動の基軸となる「使命・存在意義(パーパス)」及び使命・存在意義を追求する中であるべき当社グループの姿として「将来のあるべき姿(ビジョン)」を策定しております。
当社グループが使命・存在意義(パーパス)を中心とした事業活動に取り組む上での基本的な取り組み姿勢(経営方針)として掲げている「健全なる積極進取」に基づき、経営の透明・公正かつ迅速・果断な意思決定により、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図ってまいります。
[使命・存在意義(パーパス)]
地域の豊かな未来を共創する
[将来のあるべき姿(ビジョン)]
地域に選ばれ、地域の信頼に応える、地域価値向上企業グループ
(2)中長期的な経営戦略及び目標とする経営指標
① 「YMFG中期経営計画2022」の概要
当社グループは、2022年度から2024年度までの3年間を計画期間とする「YMFG中期経営計画2022-地域の豊かな未来を共創する-」を策定し、地域とYMFGのサステナビリティ向上に向けて、「チームYMFG」として、地域・お客さま本位の事業活動に邁進する3年間と位置付けております。
当社グループの使命・存在意義(パーパス)を経営の基軸として、以下5つの重点項目を実践することで、「地域の持続可能性向上」、「YMFGの持続可能なビジネスモデル構築」を進め、当社グループの将来のあるべき姿(ビジョン)の実現を目指し、ステークホルダーの皆さまのご期待に応えてまいります。
≪5つの重点項目≫
イ.地域共創サステナビリティ経営の推進
事業を通じて社会課題の解決に取り組み、地域の持続可能性向上に貢献
ロ.グループ人財の活躍推進
社員が活き活きと活躍できる環境を共に創り、グループの結束力を強化
ハ.「地域・お客さまへの提供価値最大化」に向けた探求
サービスの多様化・高品質化や業務運営の効率化を通じて、真に地域・お客さま目線の営業活動を加速
ニ.「事業領域拡大・収益力強化」に向けた挑戦
バンキングビジネスの事業基盤・資源を活用し、新たな価値創造に資する領域に挑戦
ホ.ガバナンス・内部統制強化
健全性を高め、地域・ステークホルダーに信頼される業務運営を追求
② 「YMFG中期経営計画」における目標経営指標等
イ.目標経営指標
経営指標 | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | |
(目標) | (実績) | |||
経常利益 | 250億円 | 256億円 | 350億円 | 475億円 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 170億円 | 178億円 | 240億円 | 330億円 |
ROE | 2.7% | 2.9% | 3.7% | 5.0%程度 |
修正OHR(投信解約益控除後) | 65% | 63.0% | 62% | 60%程度 |
総自己資本比率(注) | 12%程度 | 14.35% | 12%程度 |
(注)2022年度より新たな資本規制であるバーゼルⅢ最終化を早期適用しております。
「事業ポートフォリオ経営」及び「戦略的資本活用」を持続的な成長に向けたドライバーとすることで、持続性のある収益構造への転換を図り、着実な目標経営指標の達成を目指してまいります。
事業ポートフォリオ経営においては、事業を「コア事業領域」と「新事業領域」に分類し、事業特性に合わせたリソースの最適化を図り、RORA等の指標により、収益性向上や計数目標達成を目指してまいります。また、戦略的資本活用においては、事業成長・領域拡大に向けた戦略的出資やスタートアップ企業への投資など、資本を有効活用することで、事業領域拡大及び収益性向上を図ってまいります。
ロ.株主還元方針
株主還元方針としては、配当性向40%程度を目標とし、市場動向・業績見通し等を勘案した柔軟かつ機動的な自己株式の取得を実施してまいります。
2022年度は年間配当金を31円(2021年度比3円増配)とし、配当性向は40.0%となっております。2023年度は年間配当金を43円(2022年度比12円増配予定)、配当性向を40.3%と予想しております。
自己株式について、2022年度は取締役会(2022年5月13日)決議に基づき、12,621千株(取得価額総額99億円)の自己株式を取得しております。また、2023年5月12日開催の取締役会において、取得株式総数20,000千株(上限)・取得価額総額100億円(上限)の自己株式取得を決議しております。
ハ.サステナビリティ中期目標
|
| 2022年度(実績) | 2024年度 |
サステナブルファイナンス累計実行額(注1、2) | 2,328億円 | 4,000億円以上 | |
| (うち、環境分野・気候変動対応に資するもの) | (1,514億円) | (1,350億円以上) |
多様性人材管理職割合(注3) | 9.0% | 12%以上 |
(注)1 環境課題や社会課題の解決に資する投融資やお客さまのサステナビリティ向上に向けた取組みを支援する投融資をサステナブルファイナンスと定義しております。
2 当社グループ内銀行(山口銀行、もみじ銀行及び北九州銀行)の合算額であります。
3 多様性人材は当社グループ内社員における女性、外国人、中途採用者、アルムナイ、副業従事者、外部出向経験者の総称であります。
サステナブルファイナンスについては、2022年度から2031年度における累計実行額1兆5,000億円(うち、環境分野・気候変動対応に資するものは5,000億円)の長期目標を設定しております。
多様性人材管理職割合については、2031年12月までに25%以上とすることを目指しております。
(3)経営環境及び対処すべき課題
今後の金融経済環境を展望しますと、ウクライナ情勢等の不透明感が継続する中で、原材料価格の高騰や金融資本市場の変動、供給面での制約等による下振れリスクなど、依然として先行きは不透明な状況が続くものとみられております。また、カーボンニュートラルにおける金融への期待、ウィズコロナにおける企業への過剰債務問題への対応、企業の社会性を企業価値として捉え直し、「社会・環境課題の解決」と「企業利益」の関係をトレードオンのビジネスモデルへ転換していくことなどが求められております。
地元経済は、人口減少や少子高齢化、事業の後継者不足等の深刻な悩みを抱えており、いかに地域の企業・産業の活性化を図り、雇用の確保と地域経済の持続性を高めていくかが課題となっており、地域金融機関が地方創生、地域経済活性化の実現に向け果たすべき役割・ご期待は大きくなっていると認識しております。
こうした環境下において、2022年度よりスタートした中期経営計画「YMFG中期経営計画2022」では、「使命・存在意義(パーパス)」である「地域の豊かな未来を共創する」を経営の基軸に、5つの重点項目(Ⅰ.地域共創サステナビリティ経営の推進、Ⅱ.グループ人財の活躍推進、Ⅲ.「地域・お客さまへの提供価値最大化」に向けた探求、Ⅳ.「事業領域拡大・収益力強化」に向けた挑戦、Ⅴ.ガバナンス・内部統制強化)に取り組むことで、「地域の持続可能性向上」、「YMFGの持続可能なビジネスモデル構築」を進め、当社グループの将来のあるべき姿(ビジョン)の実現を目指し、ステークホルダーの皆さまのご期待に応えてまいります。
また、当社グループが健全な業務運営を行っていくための経営基盤となるガバナンス、内部統制、企業風土、地方創生の4つの柱からなる取組みを実施・運用することで、企業グループとして安定的で実効性の高いコーポレート・ガバナンス体制を構築し、地域社会・経済の活性化と当社グループの成長の実現に邁進してまいります。
- 検索
- 業種別業績ランキング