千葉銀行
【東証プライム:8331】「銀行業」
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企業概要
当行グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当行グループが判断したものであります。
(1)経営の基本方針
当行グループは、預金や貸出、為替といった金融サービスを中心とした機能的価値に加え、地域の課題解決に貢献するなどの社会的価値を提供することが企業グループとしての存在意義であると考えています。お客さま・株主・職員をはじめとするあらゆるステークホルダーと思いをともにし、地域社会の一人ひとり・一社一社に寄り添った存在であり続け、地域社会を「ステークホルダーの思いが叶う場所」にしていくため、パーパス(存在意義)を「一人ひとりの思いを、もっと実現できる地域社会にする」と定めております。また、パーパスのために、当行グループはビジョン(目指す姿)を「地域に寄り添う エンゲージメントバンクグループ」と定め、「お客さま・株主・職員などのステークホルダーとの深いつながりを背景とした価値提供を通じ、地域とともに成長し続ける銀行グループ」を目指してまいります。
(2)経営環境
わが国経済は、物価上昇や欧米における高い金利水準などの影響を受けたものの、各種政策の効果による個人消費や雇用・所得環境などの改善を背景として、景気は緩やかに回復しています。ただし、物価上昇の継続による消費者マインドの下振れや、米国による通商政策などの影響も懸念されるため、先行きは依然として不透明な状況が続いています。
また、県内経済につきましては、物価上昇や人手不足の影響を受けつつも、観光や飲食などの対面サービス業の回復が続いているほか、百貨店の販売も底堅く推移し、緩やかな持ち直しが継続しています。また、今後も交通インフラ整備などの増加を背景とした建設需要などにより、県内経済は底堅く推移していくことが見込まれます。
(3)中期的な経営戦略
こうした環境認識を踏まえ、当行グループは2023年4月から2026年3月を計画期間とする第15次中期経営計画「エンゲージメントバンクグループ ~フェーズ1~」を策定しています。中期経営計画では、「お客さま中心のビジネスモデルの進化」を取組指針とし、3つの基本方針として「最高の顧客体験の創造」「既存事業の質の向上」「新たな価値の提供」を掲げています。また、それを支える「価値創出の基盤」として「DX」「GX」「アライアンス」「人的資本」「グループ・ガバナンス」の5つを設定したうえで、それぞれの取組みを強化することにより、お客さまや地域とともに未来への歩みを進めてまいります。
[本中期経営計画の概要]
[3つの基本方針]
Ⅰ.最高の顧客体験の創造 | さまざまなデータを活用し、パーソナライズした提案を行う。 リアル・リモート・デジタルの最適なチャネルを提供する。 |
Ⅱ.既存事業の質の向上 | お客さまの課題を解決するため、ソリューションの質をより一層高める。 |
Ⅲ.新たな価値の提供 | 新たな事業領域への参入により、お客さまにこれまでにない価値を提供する。 |
[5つの価値創出の基盤]
Ⅰ.DX (デジタルトランスフォーメーション) | DX推進体制の強化およびそれに伴う人材・新技術活用・ サイバーリスク管理の高度化 |
Ⅱ.GX (グリーントランスフォーメーション) | 地域の脱炭素を主導する取組みの強化 |
Ⅲ.アライアンス | 他行連携や異業種連携を通じた価値提供能力の向上 |
Ⅳ.人的資本 | 最重要経営資本である「人材」への積極投資による 人材育成の強化 |
Ⅴ.グループ・ガバナンス | 持株会社体制に相当するグループ一体経営に向けた グループ・ガバナンスの高度化 |
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
第15次中期経営計画「エンゲージメントバンクグループ ~フェーズ1~」では、「収益性」「健全性」「効率性」を追求する観点から以下の5つの指標を目標として利用し、各種施策に取り組んでまいります。
目標とする経営指標 | 2025年度目標 |
| 2030年度に 目指す水準 | |
収益性 | 連結ROE(連結自己資本利益率)※1 | 8%台前半 |
| 8%程度 |
親会社株主に帰属する当期純利益 | 850億円 |
| 1,000億円 | |
連結業務純益 | 1,251億円 |
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| |
健全性 | 連結普通株式等Tier1比率※2、3 | 10.5%~11.5% |
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効率性 | 連結OHR※4 | 45%程度 |
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※1.連結ROE=親会社株主に帰属する当期純利益÷((期首株主資本+期末株主資本)÷2)
※2.連結普通株式等Tier1比率=連結普通株式等Tier1÷連結リスクアセット
※3.バーゼルⅢ最終化完全実施ベース(有価証券評価差額金除き)
※4.連結OHR=経費÷(業務純益-債券関係損益等+一般貸倒引当金純繰入額+経費)
(5)優先的に対処すべき課題
①関東財務局による行政処分を踏まえた業務改善・再発防止に向けた取組み
2023年6月23日、当行は、金融商品取引法第51条の2に基づき、関東財務局より、仕組債の勧誘販売に係る金融商品仲介業務に関し、投資者保護上の問題が認められる状況に係る行政処分(業務改善命令)を受けました。また、ちばぎん証券株式会社は、金融商品取引法第51条に基づき、関東財務局より、仕組債の勧誘販売につき適合性原則に抵触する業務運営の状況に係る行政処分(業務改善命令)を受けました。
当行及びちばぎん証券株式会社は、このような事態に至ったことを重く受け止め、根本的な原因分析を行ったうえで、2023年7月24日、関東財務局に対して再発防止策を含む業務改善報告書を提出しました。その後も、当該報告書に基づく業務改善・再発防止に向けた取組みの進捗状況を四半期ごとに報告しています。
取組み全体の進捗状況としては、業績表彰制度の継続的な見直しや、営業店申告ベースでの目標設定といった業務運営態勢の高度化を図るとともに、苦情・要望等の分析高度化に向けたテキストマイニングツールの導入、申告目標決定プロセスの検証及び表彰・賞与への影響に関するカルチャー監査の本格実施等、改善計画に基づく各種施策を着実に進めています。その結果、全57施策のうち、システム開発を伴う施策を含め、2025年3月末までに主要施策については計画通りに進捗し、実施が完了しています。また、パーパス・ビジョンをしっかりと組織に浸透・定着させることが全ての問題点に共通する改善策と捉え、パーパス・ビジョン浸透PT(プロジェクトチーム)を中心として、外部の知見も取り入れながら組織横断的に浸透施策に取り組んでいます。あわせて、エンゲージメントサーベイやNPS®アンケートなど、行内・行外向けのさまざまな調査・アンケート等を通じて効果検証も行っており、PDCAによる実効性向上に努めました。
なお、こうした業務改善・再発防止に向けた取組みの進捗状況については、関東財務局への四半期ごとの報告にあわせ、ホームページで概要を開示しています。
今後も引き続き、業務改善報告書に基づく改善施策の着実な実行と、パーパス・ビジョンの浸透を通じた適切な業務運営態勢の構築並びに内部管理態勢及び経営管理態勢の強化により、お客さまをはじめとするステークホルダーの皆さまからの信頼回復に努めてまいります。
※NPS®はベイン・アンド・カンパニー、フレッド・ライクヘルド、NICE Systems, Inc.の登録商標です。
②中期経営計画への取組み
物価上昇や人手不足の深刻化による国内経済の不透明感に加え、欧米における金融政策や米国による通商政策などに伴う国際情勢の急速な変化により、地域のお客さまを取り巻く環境は目まぐるしく変化しています。また、日本銀行の金融政策の見直しなどにより、国内の金利は上昇基調となっており、お客さまのみならず当行グループにとっても大きな転換点を迎えています。
こうした環境のなか、お客さまのニーズも多様化しており、それに対応する地域金融機関の果たすべき社会的使命はこれまで以上に大きくなっていると認識しています。
当行グループはこのような社会的使命をしっかりと果たしていくため、第15次中期経営計画「エンゲージメントバンクグループ ~フェーズ1~」で掲げる3つの基本方針「最高の顧客体験の創造」「既存事業の質の向上」「新たな価値の提供」に加え、それを支える5つの価値創出の基盤「DX」「GX」「アライアンス」「人的資本」「グループ・ガバナンス」への取組みを一層強化しています。
また、長期志向で「経済的価値」「社会的価値」のバランスの取れた経営を目指すサステナビリティ経営、特に社会的課題や環境課題への対応をグループ横断的に進めていきます。今年4月に新たに配置した「グループCSuO(最高サステナビリティ責任者)」や、こうした取組みを強化するための専担部署として新設した「サステナビリティ推進部」が中心となり、当行グループが地域のトランスフォーメーションを牽引し、スローガンとして掲げている「地域まるごとDX・GX・WX」の実現を目指していきます。
今後も、お客さま、株主の皆さま、職員など、当行グループに関わるすべてのステークホルダーの思いを実現できる地域社会を築いていくため、環境変化にも揺るがない盤石な事業ポートフォリオを構築し、地域とともに成長し続ける銀行グループを目指してまいります。
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