キムラタン 【東証スタンダード:8107】「繊維製品」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、事業構造改革としてアパレル事業を大きく縮小しましたが、「ENJOY PARENTING, PLAY FASHION ~子育てを楽しもう、ファッションで遊ぼう~」というコンセプトは変わらず掲げ、引き続き子育て世代から信頼され、支持されるブランド構築を目指し、アパレル事業の持続的な成長を目指しております。一方で2021年2月に開始した不動産事業について、収益獲得の第2の柱事業とする事業ポートフォリオの転換を行いました。この抜本的な収益構造の変革により安定的な収益構造を維持しつつ、さらなる事業拡大を企図することで、企業価値の早急な回復と一層の向上に努めてまいります。
(2) 経営環境の認識
新型コロナウイルスの感染症が2類から5類に引き下げられ、感染症そのものは収束傾向に向かいつつある一方で、世界的な資源価格の高騰による物価高、円安傾向の継続による輸入仕入価格の上昇など、依然として景気の先行きは不透明な状況となっており、2024年3月期における日本国内の経営環境も引き続き予断を許さない状況が続くものと考えられます。
(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
以上のように、現下の国内経済の先行きは極めて不透明な状況にありますが、当社グループは長期にわたる景気悪化にも耐えうるコンパクトに力強い企業への変革を目指して、利益を出せる体質への変革をさらに推し進めるとともに、キャッシュ・フローの大幅改善、黒字化を目指してまいります。
1.事業ポートフォリオの転換
当社は、2022年2月14日付公表の「事業ポートフォリオ転換に関するお知らせ」に記載のとおりの計画に沿って、2023年3月期において当社アパレル事業の大幅縮小と不動産事業の拡大を柱とする事業ポートフォリオの転換を実行いたしましたが、今後はアパレル事業の赤字の解消と不動産事業の安定的な利益確保により経営再建と財務基盤の強化を果たしてまいります。
アパレル事業におきましては、2023年2月までに全国208店舗の閉鎖と本社人員のスリム化並びに在庫の圧縮を完了させており、これまでの多額の赤字の要因を排除してまいりました。今後は規模を追求するのではなく、独自価値の創造、ブランド力の回復と向上に努め、コンパクトながら利益体質の事業へと変貌を遂げてまいります。
不動産事業におきましては、2023年3月期においても安定的に収益を確保しており、今後も既存物件の稼働率の向上と、管理コストの最小化による収益力の向上に努めてまいります。
同時に、企業価値の回復と向上を果たしていくために、成長戦略として新たなM&Aを含む不動産投資についても積極的に案件の探索と検討を推し進め、さらなる収益力の向上につなげてまいります。
ウェアラブル事業につきましては、2023年3月期においても導入園数が増加しておりますが、保育の現場における事故防止に対する関心が高まる中、今後も導入園の増加が見込まれるところであり、安心・安全、保育の質の向上に貢献することを通じて社会的に意義のある事業として育成してまいります。
以上により、2024年3月期の単年度黒字化を実現するとともに、将来的な成長と安定的な財務基盤の構築に努めてまいります。
2.財務体質の改善
(1)キャッシュ・フローの黒字化
2023年3月期の営業キャッシュ・フローは、遺憾ながら引き続きマイナスとなったものの、アパレル事業の事業縮小と在庫の徹底消化並びに不動産事業が安定的にキャッシュ・フローを確保したことにより前年同期に対し大幅な改善となりました。
今後についても、過剰生産の排除、仕入の適正化等、キャッシュ・フロー経営に徹し、財務体質の改善を図ってまいります。
(2)運転資金確保
当社グループは、これまで、取引金融機関との緊密な関係維持に努めてまいりました。定期的に業績改善に向けた取組み状況等に関する協議を継続しており、今後も、必要な運転資金について取引金融機関より継続的な支援が得られるものと考えております。
さらに、当社は、2021年10月8日開催の取締役会において、必要運転資金の確保と将来の成長戦略のための資金調達を目的として、第16回新株予約権の発行を決議し、2023年3月期において94,000個の権利行使がなされ1億73百万円の資金を調達しております。
- 検索
- 業種別業績ランキング