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【東証プライム:7278】「輸送用機器」
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企業概要
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループは、経営方針として『グローバル企業として成長・進化し、持続可能な社会の実現に貢献する(サステナビリティ)』を掲げています。また、「喜びの創造(お客様の喜び、社会の喜び、私たちの喜び)」という企業理念を実践し、経営方針・長期ビジョン・連結中期経営計画を実現する為の大事な基盤である7つの柱(7 Values:「安全最優先」「最高品質」「納期厳守」「競争力あるものづくり」「スピード」「働いてよかったと思える会社」「ESG重視(環境・社会的課題・経営管理体制)」)のもと、お客様に満足していただける商品をグローバルに提供していくことを目指しております。
(2) 経営環境および優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
地政学リスクの高まりや、米国の関税政策の変更など世の中は急激に変化しており、自動車業界においても100年に1度の大変革期は続いております。
一方、地球温暖化防止や国内における少子高齢化に伴う労働力人口の減少等への対応は引き続き重要な課題です。当社ではPEST分析手法を用いて未来予測を行い、リスクと機会を特定の上、当社グループの優先取組課題(マテリアリティ)を洗い出し、同課題解決に向けた長期ビジョン(2050年度までに実現を目指す姿)を策定しています。
優先取組課題(マテリアリティ) | 長期ビジョン(2050年度までに実現を目指す姿) |
地球温暖化防止 環境順法・コンプライアンス サーキュラーエコノミー | 脱炭素社会づくりをはじめ、環境負荷の最小化に貢献する <企業理念:社会の喜び> |
動力を効率的に伝達する新たな製品の提供 技術革新による新たな価値の提供 | 新たな価値を創造し提供する <企業理念:お客様の喜び> |
働いてよかったと思える会社の実現 ダイバーシティ&インクルージョンの推進 健康/労働安全衛生 人権の尊重 | ときめきと情熱を感じられる魅力的な会社になる <企業理念:私たちの喜び> |
コンプライアンス ガバナンス 持続可能な調達 | 強固なガバナンスを基盤として安定した経営体制を維持する |
長期ビジョンの実現に向けた具体的な取組みとして、2024年4月に当社グループの中長期戦略を策定し、事業戦略上のKPI(2030年度目標)を定めるとともに、下記の事業戦略の骨子を定めました
事業戦略の骨子 | 主な取り組み |
事業ポートフォリオの転換 | 現行ビジネスにおける稼ぐ力を改善し、新事業の創出に人財&資金を集中投入 |
現行ビジネスの収益力の確保・向上 | MT :新興国の補修部品市場の開拓、製品ラインの拡充等による収益性の更なる向上 AT・TS :生産体制の最適化を含めた効率経営の追求 2輪 :インドをはじめ、新興国市場における需要拡大を取り込む |
新事業の創出・育成 | 協業等により不足資源を外部から獲得し電動化戦略を加速 プロジェクトへの経営資源の優先投入、早期実現 さらなる新事業の創出 |
また、2030年度を見据え、2026年度までの中期経営計画「変革/REVOLUTION 2026」を策定しました。当該中期経営計画においては以下のような中期課題があると認識しており、同課題解決に向け、2025年4月1日付で機構改革を実施いたしました。
既存事業の効率運営を実現するため、開発本部及び生産技術本部の既存事業部門、MT製造本部・TS製造本部・AT製造本部を統合した基幹事業本部を新設いたしました。また、新事業の早期育成と更なる新事業の創出の実現に向け、戦略事業本部を新設し、新規事業関連部門を新設・統合いたしました。2025年4月から新体制にて現行ビジネスの収益力の確保・向上と、新事業の創出・育成を急ぐべく、下記施策を推進してまいります。
中期課題 | 中期施策 |
内燃機関車減少によるAT事業における需要減少 BEVやHEVへの需要シフト対応 現行ビジネスの増減産への効率的な対応 | ・AT事業において日・中・米・メキシコ・タイのグローバルベースで生産能力の再編を継続 ・新興国の補修部品市場(アフター)の開拓、製品ラインの拡充等による収益性の更なる向上 |
新事業の創出及びそのための更なる体制整備 | ・協業等により不足資源を外部から獲得し電動化戦略を加速 ・プロジェクトへの経営資源の優先投入、早期実現 ・専任部署を設置し、M&Aの積極活用等によるさらなる新事業の創出 |
最適なキャッシュアロケーション | ・成長投資と株主還元を積極的に実行しつつ、最適な資本構成を追求・維持 |
カーボンニュートラルに向けたCO2排出量削減、 環境負荷の最小化 | 省エネ・再エネ・環境負荷低減活動の推進 |
新たな価値を創造する人財の育成 | DX人財、電動関連、新規ビジネス創出等 価値創造に資する研修の継続実施 |
ダイバーシティ&働き方改革の推進 | 多様な従業員が働きがい(エンゲージメント)を感じる職場づくり |
以上の中期課題への取組みに加えて、財務・非財務取組みの開示充実による資本コスト低減を進め、結果としての企業価値向上を目指してまいります。
なお、各セグメントにおける課題は下記のとおりです。
・MT(手動変速装置関連事業)
補修用部品についても世界11ヶ国・14社の販売会社を通じたグローバル販売網と、独自の受発注システム(EXEDY Express Delivery)の構築による即納体制を活かし、重点市場において積極的な販売拡大活動を行うとともに、製品ラインの拡充等による収益性の更なる向上に取り組んでまいります。
・AT(自動変速装置関連事業)
事業環境の変化に合わせ、グローバルベースでの生産能力再編を引き続き進めてまいります。また適切な売価設定を通じ採算性向上に取り組んでまいります。
・TS(産業機械用駆動伝動装置事業)
建設機械、フォークリフト向け製品分野では、コスト競争力強化により収益力確保を目指してまいります。
・その他
2輪用クラッチでは、インド及びアセアン市場向けに開発機能を充実させ、現地調達化をはじめとしたコスト競争力強化による収益力確保を目指すほか、プロジェクト化した新規事業の収益化に取り組んでまいります。
(3) 目標とする経営指標
当社グループでは、2030年度の目標とする、主たる経営指標はROE8%としております。(売上高3,300億円、営業利益300億円、新製品売上高比率30%)またROEについては2026年度で6.7%を目標としております。
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