デンソー 【東証プライム:6902】「輸送用機器」 へ投稿
企業概要
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において連結会社が判断したものです。
(1) 会社の経営の基本方針
① 魅力ある製品で、お客様に満足を提供する。
② 変化を先取りし、世界の市場で発展する。
③ 自然を大切にし、社会と共生する。
④ 個性を尊重し、活力ある企業をつくる。
を経営の方針としています。
(2) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標
連結会社は売上収益、営業利益及びROE(自己資本利益率)を経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標として用いています。
(3) 対処すべき課題
地球温暖化や高齢化、交通事故等が大きな社会課題となる中、連結会社は「デンソーグループ2030年長期方針」を策定し、「環境」「安心」の提供価値を最大化することに加え、社会から「共感」していただける新たな価値の提供を通じて、笑顔広がる社会づくりに貢献する取り組みを進めてきました。この「デンソーグループ2030年長期方針」を実現させ、大きく変化する産業構造や事業環境に対応するために、中期でどのような活動に注力し、どのような姿を目指すのかという道筋と目標を示す「2025年中期方針」を策定しました。
2025年中期方針は人財に主眼を置き、実現力のプロフェッショナルを生みだす人づくりや、ダイバーシティ&インクルージョンを強力に推進し、変化に強く活力溢れる組織づくりが、社員一人ひとりの力を結集させ、方針実現の推進力になると考えています。そして安全/品質、危機管理、収益力向上等の盤石な経営基盤を確立し、事業ポートフォリオの変革を通じて新たな価値創出を進め、社会課題の解決と事業成長を両立させます。
また、当社は従来から「環境・安心・共感」を基に「地球に優しいモノづくり」と「安心で価値のある移動」の実現に取り組んできました。一方で世界は急激に変化し、地球規模の社会課題も一層深刻化しています。
・社会課題の深刻化(気候変動・人口増加・資源不足等)
・循環型社会への要請(再生可能エネルギー、リサイクル材利用が義務に)
・デジタル化の伸展(物理情報がデータ化され仮想空間で解析されるサイバーフィジカルシステムが現実に)
・価値観の多様化(世代差・地域差等価値観が多様に)
当社はこれらの社会課題に向き合い、「幸福の循環」の輪をモビリティから社会全体に広げるべく、「社会活動を止めない」「多様な価値観、幸福感に応える」ことを目指し、「人流」「物流」「エネルギー流」「資源流」「データ流」の5つの流れのアプローチに取り組みます。そして、5つの流れを相互につなげ、統合的に制御することで、幸福循環社会の実現を目指します。
注力する分野では、「環境」分野においては、「2035年生産活動でのカーボンニュートラルの実現」を目指すべく、「モノづくり」、「モビリティ製品」、「エネルギー利用」の3つの領域で取り組みを進めています。
「モビリティ製品」では、当社初となるSiC(シリコンカーバイド)パワー半導体を用いたインバータを市場投入しました。本製品は株式会社BluE Nexusの「eAxle」に組み込まれ、LEXUS初の電気自動車(BEV)専用モデル「RZ」に搭載されました。このSiCパワー半導体は、電力損失を大幅に低減する半導体の材料でつくられており、BEVの電費向上と航続距離の延伸に貢献します。
「モノづくり」と「エネルギー利用」では、当社と株式会社デンソー福島、トヨタ自動車株式会社は共同で株式会社デンソー福島工場内でのグリーン水素の製造、及び製造した水素の工場における活用の実証を開始します。今回の実証を通じて、「水素地産地消」モデルの構築や、カーボンニュートラル工場の実現を目指します。
(上記2つの事例は国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)からの支援を得て推進しています。)
また、「安心」分野においては、「社会に『安心』を提供するリーディングカンパニー」を目指すべく、「交通事故死亡者ゼロ」、「快適空間」、「働く人の支援」の3つの領域で取り組みを進めています。
「交通事故死亡者ゼロ」では、車両周辺の歩行者や自転車を認識し、安全運転支援に貢献する画像センサについて、検知角度のさらなる広角化を実現しました。広角化により、道路脇からの自転車や歩行者の飛び出し検知に貢献します。
「働く人の支援」では、当社は熊本県と「食」・「農」分野に関する包括連携協定を締結しました。この協定を通じ、当社と熊本県がこれらの分野で緊密に連携し、モノづくり技術等を活用し、フードバリューチェーンの最適化に向けた生産・流通分野での効率化及び付加価値向上や、熊本由来の地域資源を生かした新商品開発等に取り組みます。
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