NITTAN
【東証スタンダード:6493】「輸送用機器」
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企業概要
(1) 会社の経営の基本方針
当社は、「環境との共生」、「品質優先」、「人間性尊重」を経営の基本理念とし、企業の発展を通じて社会に貢献するとともに、顧客の信頼に応え、職場の活性化を通じて株主の皆様の投資期待に応えるべく常に企業経営の強化をめざしております。
当社の経営理念は下記の3項目であります。
① 環境との共生のもと企業の発展を通じて社会に貢献する
② 品質優先に徹し、顧客の信頼に応える
③ 人間性を尊重し、夢と活力のある職場を創造する
(2) 会社のパーパス
当社の中長期経営ビジョンであるNITTAN Challenge 10(以下、NC10という)では、2030年の目標達成(売上高1,000億円以上/営業利益額100億円以上/売上高営業利益率10%以上)を掲げております。NC10達成のための『VISIONⅠ』(ICE領域)では、既存技術を活かし更なる燃費等の付加価値向上製品の開発を進めております。また、『VISIONⅡ』(EV領域)では、主に先進国を中心に脱炭素を背景としたEV化に関わる新たな開発と商品化への挑戦をしております。
すなわち、ESGにも関わる中長期経営ビジョンであるとも言えます。そのため、「多様な技術を駆使し、脱炭素化社会の実現に貢献する」ことを当社グループの「パーパス(意義)」として打ち出しました。
(3) 中長期的な会社の経営戦略
当社は、「基盤強化」、「永続的発展」、「企業風土改革」を経営戦略の柱とし、その実現のため、2025年度を初年度とする5ヵ年のグローバル中期経営方針を策定いたしました。経営方針の具体的内容は次のとおりであります。
<2025-2029年度 グローバル中期経営方針>
1.基盤強化・・・事業の収益性と将来性を伸ばす
(1)事業環境の変化を正しく理解し、事業の再編・成長戦略を具現化する
(2)弱点分析とNPM改善活動を通じて、収益力を強化する
(3)安全と品質に重点を置き、お客様から常に選ばれる企業を目指す
2. 永続的発展・・・NC10達成の道筋を作る
(1)NC10 VISIONⅠアイテムの商品価値を高め、成長事業化する
(2)NC10 VISIONⅡアイテムの発掘と基礎開発により、新規事業化する
(3)CSR活動及びNCN活動を展開し、企業の社会的価値を高める
3. 企業風土改革・・・従業員の成長こそ企業の成長
(1)教育に力を入れ、全社員がプロフェッショナルを目指す
(2)手作業や煩雑業務を見直し、業務効率改善とDX化を加速させる
(3)コンプライアンス意識を高め、心も体も健やかに働ける企業体質にする
(4) 会社の対処すべき課題
当社グループを取り巻く事業環境においては、バッテリーEV(BEV)の販売が一服する一方で、中国を中心にソフトウェア定義型車両(SDV)の開発が進展しており、今後の競争の新たな軸となることが見込まれます。SDVは従来車とは異なる付加価値を提供し、パワートレインの多様性が維持されることから、内燃機関にとって有利な市場環境が継続するとの見方もあります。また、BEVの販売鈍化を背景に、各自動車メーカーがハイブリッド車(HEV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)へのシフトを進めており、当社が注視している市場においても、2040年まで内燃機関(ICE)車の需要は継続するとの予測がなされています。
当社グループは、このような経営環境を踏まえ、パーパス「多様な技術を駆使し、脱炭素化社会の実現に貢献する」を掲げ、その実現に向け、コア技術を活用した既存の内燃機関向け製品にとどまらず、新規事業領域への挑戦を加速しております。また、全社一丸となって中長期経営ビジョン「NITTAN Challenge 10」の実現に邁進しております。「VISIONⅠ」では、既存の内燃機関部品における付加価値を高め、事業の拡大を図っており、自動車に加え、二輪車、船舶、発電機など幅広い用途の内燃機関向けに、燃費改善に貢献する製品開発を進め、受注獲得を目指しております。「VISIONⅡ」では、電動化領域および異業種領域への挑戦を本格化させており、一部製品においてはすでに受注を獲得しております。引き続き、新規事業につながる開発活動を継続してまいります。さらに、昨年実施したM&Aにより、NITTAN恵那金属を完全子会社化いたしました。本M&Aの目的は、両社の技術と資源を統合することで既存事業の競争力を強化するとともに、新規事業への参入障壁を下げることにあります。具体的には、同社が保有する切削加工技術や表面処理技術を活用することで、生産性の向上とシナジー効果の創出を図ります。また、NITTANを通じた海外展開の加速も見込んでおります。これらの取り組みにより、中長期経営ビジョンの達成と、持続的な収益拡大を目指してまいります。
次年度につきましては、基幹システムの刷新を通じてIT化、DXの推進を行い、製造工程の「見える化」やトレーサビリティの強化を図り、業務効率と品質管理の高度化を進めてまいります。また、「基盤強化」、「永続的発展」、「企業風土改革」を柱とする2025年度グローバル経営方針の実現に向けた施策や取り組みを展開してまいります。
<2025年度 グローバル経営方針>
1.基盤強化・・・既存事業をより強く
(1)既存事業の付加価値を高め、事業の将来性を伸ばす
(2)事業別再編を進め、競争力と収益力を強化する
(3)NPM活動と職場環境を改善し、生産性を高める
2.永続的発展・・・今進めているNC10を完遂する
(1)NC10 VISIONⅠアイテムの拡販を成功させ、売上を伸ばす
(2)NC10 VISIONⅡアイテムを商品化させ、新規事業化する
(3)NCN活動を愚直に進め、CO₂削減目標を達成する
3.企業風土改革・・・ 改革、それは全てを変えてみること
(1)今までのやり方を変え、効率と成果をさらに追求する
(2)万が一を気にせず、何事にも果敢に挑戦する
(3)お互い称え合いながら切磋琢磨し、健やかに人が育つ企業体質にする
(注)1 NPMは、「NITTAN Total Productive Management」の略称で、当社グループで展開している生産システ
ム効率化を極限まで追求する企業体質づくりを目標とするNITTAN流の改善活動です。
2 NC10 VISIONⅠは、ICE領域において既存事業の付加価値追求を目指す取り組みです。
3 NC10 VISIONⅡは、EV領域において新規事業化や商品化によるSDGsへの貢献を目指す取り組みです。
4 NCNは、NITTANカーボンニュートラルの略称で、当社グループの事業活動で発生する温室効果ガス排出
量の削減を目指す取り組みです。
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